| 氷期 ひょうき glacial stage 第四紀更新世のいわゆる氷河時代には,両極のみならず中緯度の平野・丘陵部も広く大陸氷河におおわれた気候の寒冷期があり,そのような時期を氷期という。氷期は現在の気候と同等の温暖気候の時期である 第四紀の氷期はドイツの 最終 (ウルム) 氷期の極相 (最後の亜氷期) 以後の氷床後退期 (約 1 万年から 1 万数千年前まで)
を 氷期,間氷期の気候区分には,最近では絶対年代を推定できる古地磁気編年法と併用し,広く対比がおこなえる次のような方法が用いられている。一つは,深海底コア中の浮遊性有孔虫化石の暖海種の消長という従来の古生物学的方法に加え,有孔虫殻の酸素同位体 (18O/16O) 法による過去の水温の変化を知る方法である。ほかには陸地表面の 10 %をおおう風成の細粒石英質堆積物のレスによる方法がある。レスは氷期の氷河作用によるものであり,間氷期,亜間氷期にはその堆積が中止して表面が風化し,土壌化がすすむ。したがってレス帯が氷期,古土壌帯が間氷期を示すものとして,氷期・間氷期サイクルをたどることができる。日本の関東ローム層の堆積もレスと同じく氷期に対比され,レスと同じように時代が古いほど,したがって高い段丘ほどローム層が累重している。 ⇒氷河時代 |
「氷河期」は立項なし。「氷河期」を含む項は以下の通りです。用例は下に。
| アイソスタシー | アイソスタシー isostasy |
| アシュール文化 | アシュールぶんか |
| アブビル文化 | アブビルぶんか |
| アメリカ | アメリカ America |
| アメリカ・インディアン | アメリカ・インディアン America Indians |
| アルゼンチン | アルゼンチン Argentine |
| アルチプラノ | アルチプラノ Altiplano |
| イワナ(岩魚) | イワナ Japanese char∥Salvelinus pluvius |
| エルゴン[山] | エルゴン[山] Mount Elgon |
| エルベ[川] | エルベ[川] Elbe |
| オーストリア | オーストリア Austria |
| オランダ | オランダ |
| 回遊 | かいゆう |
| 気候変化 | きこうへんか climatic change |
| キリマンジャロ[山] | キリマンジャロ[山] Mount Kilimanjaro |
| クジラ(鯨) | クジラ whale |
| グラーネ | グラーネ Johannes Gabriel GranÅ |
| クロポトキン | クロポトキン Pyotr Alekseevich Kropotkin |
| ケブネカイセ[山] | ケブネカイセ[山] Kebne Kaise |
| 高山植物 | こうざんしょくぶつ alpine plant |
| 植物相 | しょくぶつそう flora |
| スウェーデン | スウェーデン Sweden |
| スカンジナビア | スカンジナビア Scandinavia |
| スコットランド | スコットランド Scotland |
| 絶滅生物 | ぜつめつせいぶつ extinct organism |
| ソアン文化 | ソアンぶんか |
| 大気大循環 | たいきだいじゅんかん general circulation of the atmosphere |
| 定向進化 | ていこうしんか orthogenesis |
| ドイツ | ドイツ Deutschland |
| 縄張り | なわばり |
| ノルウェー | ノルウェー Norway |
| ビエルコポルスカ | ビエルコポルスカ Wielkopolska |
| 飛舞山脈 | ひださんみゃく |
| フランス | フランス France |
| ブリュックナー | ブリュックナー Eduard Br‰ckner |
| ベラルーシ | ベラルーシ Belarus’ |
| 北海 | ほっかい North Sea |
| 北極 | ほっきょく |
| ミコック文化 | ミコックぶんか |
| 深泥池 | みどろがいけ |
| 港川人 | みなとがわじん |
| ムスティエ文化 | ムスティエぶんか |
| 無脊椎動物 | むせきついどうぶつ invertebrate∥Invertebrata |
| ユーラシア | ユーラシア Eurasia |
| ヨーロッパ | ヨーロッパ Europe |
| 渡り | わたり migration |
たとえば「気候変化」の中ではこのように現れています。
「気候変動の規模は,一般にいって,波長の長いものほど振幅が大きい。言い換えれば,程度の大きいものほどその現象の地域的広がりも広い。
これは,地域的に大スケールの現象ほど,現象の寿命時間が長いことに対応している。つまり,氷河期は全地球的規模で起こるが,
数十年または数世紀の寒冷化というような現象は地球上の部分的な規模で起こる。筆者:林 陽生・吉野 正敏」