ドラマ感想文
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神はサイコロを振らない

水曜22時より日本テレビ系列にて放送


小林聡美主演のドラマって珍しい気がして、観てみました。 この人の演技って人を惹き付けるものがあると思う。 つまらないドラマだっておもしろくしてしまうような能力がある気がする。 このドラマはつまらないドラマなんかじゃなく、本当におもしろそうだけど。 山本太郎は何だか久しぶり。 元カノ(今カノ?)役の小林聡美とどんな掛け合いをするのか、楽しみだ。 ストーリーは、「10年」がテーマ。 「10年前のあなたは、どんなあなたでしたか?」 10年前といえば、ちょうど学校を卒業して就職した頃。 今の旦那と出会ったのも10年前だ。 仕事はきつかったけど、自分のことだけを考えていればいい気楽な時期だった。 その頃はまさか次の年には結婚することになるとは思ってなかったし、今は倒産してもうない会社にずっと勤め続けると思い込んでいたな。 本当に能天気で、毎日大好きな彼のことばかり考えてボーっとしてたような気がする。 ヤス子(小林聡美)の10年前も今とはずいぶん違ったみたい。 仕事への情熱をなくし、女を忘れ、年金をもらうために淡々と職務をこなす今。 10年前からタイムスリップした友達や恋人と会うことで、ヤス子は何を感じるだろう。 変わらないといけない部分と変わってはいけない部分。 私にとっても耳の痛いドラマになりそうだ。 ああああ・・・大ショック。 最近レコーダーの調子がめちゃくちゃ悪くて、録画失敗を連発。 これまではバラエティーだったり、ドラマ開始ですぐに予約録画されてない事に気がついて何とか記事に影響はなかったんだけど。 ついについにドラマ一話まるまる録画に失敗してしまいました。 ドラマ星人の私はこれ以上ないってくらい落ち込んでヘコんでます。 しかもこのドラマ結構好きだったのに。 ヤス子(小林聡美)とテツ(山本太郎)が再会するところ、見たかったなー HPのあらすじ読んで記事を書こうと思ったけど、読んでもイマイチピンとこない。 出るのはため息ばかり・・・ というわけで、第二話の感想はナシです。ごめんなさい。 第三話もおもしろかった。 と思うにつけ、前回分を見逃した事を深く後悔する私。 数々の番組の録画に失敗したポンコツレコーダーは無事修理完了。 これで最終回までバッチリのはず! 第三話は、ヤス子(小林聡美)が乗客とその家族のお世話係に復帰するところから。 各人の名前はもちろん、細々した事情や家族のその後の人生に至るまで、ヤス子は熟知していた。 402便が姿を消したとき、ヤス子は本当に一生懸命だったんだな。 自分だって大切な人を二人も失ったのに、遺族のために心を砕いて精力的にがんばったんだな。 遺族からの手紙の束に、ヤス子が築いた絆や信頼関係がよく出ていた。 テツ(山本太郎)が、これからはヤス子の家に泊まるって言ったところもよかった。 普段ふざけたようなことばっかり言ってる彼が「俺も消えるんだぞ。おまえに会えなくなる。」ってすごくマジメに言うところは、心にズシンと来た。 前回を見逃したせいか、ヤス子と亜紀(ともさかりえ)が親友だったっていうのがあまりピンとこなかったんだけど、第三話を見て二人が本当に仲がよくてお互いにとって一番の友達だったってことがよくわかった。 何年もの間いつも一緒にバカなことをやって楽しいときも悲しいときもいつも一緒にいた親友。 そんな親友に突然会えなくなってヤス子はどんなに辛くて寂しかっただろう。 ヤス子は誰にも「お世話」されずにひとりでそれと闘うしかなかったんだろうな。 最初再会した時はヤス子の仕事振りを見て非難した亜紀だったけど、402便が遭難した後のことをいろいろ知るうちに、ヤス子が仕事への情熱を失ってないことも、ドライに生きるしかなかったことも理解したんだと思う。 自分があと8日で死ぬとわかってもその日々をヤス子のために使うなんてホント泣ける話。 私が最高に楽しい日々にしてあげる、なんて言われたら私だったら号泣しそうだ。 いいなあ友達って。 次回は、乗客が残された日を知ってしまうみたい。 あのホームページを作ってたのが菊介(武田真治)だったっていうのも気になる。 次も楽しみだ。 第四話は、菊介(武田真治)が例のホームページを作っていた、っていうところの続きから。 もしかしたらすごく深いワケや悪意があるのかと思ったら、たいしたことではなかったみだいだ。 興味本位で調べてるうちにヤス子(小林聡美)が関わってる事を知り、ヤス子を発奮させるためにやったことらしい。 5年前から菊介と一緒に住んでるってヤス子が言ってたから、ヤス子が事故で親友と恋人を失ったことを菊介が知ったのがちょうどその頃かもしれないな。 弟にさえ話さず一人で抱え込んで、惰性で生きてるような姉を何とかしたかったのだろう。 もっとも、何とかしようにも、菊介自身も人に意見できるような立場じゃないんだけど。 ピアニストか〜グランドピアノがあるくらいだからかなり真剣に目指してたんだろうなあ。 それだけに潰しがきかなくて、夢に破れても他に何も見つからないのはわかる気がする。 二人の姉弟ケンカは恐かったなあ〜。 でも相手がムカツクから殴るっていうより、自分のことを殴ってほしいから相手を殴ってたように見えた。 相手をビンタしながら「お前しっかりしろよ!」ってお互いに言ってるように思えた。 ヤス子と加藤(大杉連)とのケンカシーンもすごかった。 さすが小林聡美、迫力ありすぎ! 大っキライって言われてかなりショック受けてたな〜ヤス子を見る目が変わっただろうなあ〜 ヤス子がテツ(山本太郎)のプロポーズを断った時は、なんてもったいない・・と思った。 ヤス子はヤス子なりの方法で、テツの時計の針を進めてあげようとしたのかな。 ヤス子は10年前とは何もかも変わった自分に引け目を感じてるのだろうか。 でもテツは10年前と代わらないヤス子をちゃんと見てたんだな。 プロポーズをきっぱり断るヤス子に、自分に正直に生きたいと昔言ってたヤス子を見つけたのだろう。 ヤス子は「私は今を生きている」って自分に言い聞かせているようにも思えたけど。 加藤の説が正しければ乗員乗客が消えるまであと5日。 できれば外れてほしい・・・ 今までは「402便が姿を現してから○日め」という表記だったのが、今回から「残された時間はあと○日」という表記に。 加藤教授(大杉連)の説は本当だということ? 本当に神はサイコロを振らないのか?? だけど、すごく小さいけど、希望が出てきた。 それは、402便の乗員乗客が死んでしまうのではなく、10年前のどの時間かに戻されるという話。 もしそうなればツジツマの合わない事がいろいろ出てくるだろうけど、死んじゃうよりはずっといい! 原作を読んだ人は結末を知ってるんだよな〜どうなるんだろう・・・ 前回テツ(山本太郎)のプロポーズを断ってしまったヤス子(小林聡美)はやはり少し後悔してるようだった。 普通だったらその後気まずくなりそうだけど、「オッス」の一言で元通り。 どんな顔して会えばいいのか微妙な場面でそういう言葉がサラッと出てくるテツ、すごくステキだなと思う。 亜紀(ともさかりえ)が言った、テツは直球しか投げずヤス子は変化球しか投げないっていう言葉も名言だったな。 だけどテツはヤス子の変化球をちゃんと受け止めてたと思う。 亮くんの父親・誉(鶴見辰吾)を探しに来た公園でヤス子が「亮くんのお父さんここから飛行機見てたんじゃないかな」って言ったのを聞いて、テツは、ヤス子もまた同じように同じ場所から飛行機を見てたことを悟ってた。 自分を理解してくれる存在っていいな、って思ったのと同時に、ヤス子はどんな思いで飛行機を眺めてたんだろうと思うと胸が痛くなった。 亮くんの父親・誉(鶴見辰吾)と瑠璃子(成海璃子)の話は感動したな〜 少なくとも誉にとって自分のCDは救いになったんだ、母のやったことは無駄じゃなかったんだ、ってわかってホントよかった。 亜紀も言ってたけど、ヤス子が親友と恋人を同時に亡くして絶望のどん底にいたとき救いになったものは何だったのだろう? 救いなんてあったのかなあ。 思い出を封印して心を無にして過ごす以外なかったんじゃないかって思う。 第五話の最後で亜紀から渡された遊園地のチケット。 これがヤス子とテツの間を埋めるきっかけになればいいな。 第六話もおもしろかった。 「残された時間はあと5日」こういういい方やめてほしいな〜認めたくないもん。 402便の乗員乗客が再び消えるのは2月19日午後9時32分4秒らしい。 引き戻された地点が402便に乗る前だったら死ぬ事は避けられるというけど、ヤス子(小林聡美)たちには2006年の記憶としてテツ(山本太郎)たちのことが残るワケで。 テツたちが1996年から生き直したとしたら2006年には、30歳になったテツと40歳のテツの二人が存在することになるワケで。 んで片方のテツは恋人をなくして一人で生きてきたヤス子と再会し、片方はまた別の人生を生きてる。 ダメだ〜みんな死なないでほしいけど、生きてると矛盾が出てくる〜(泣)。 今回は「10年前恋人だった人と、友達になれますか?」 私は無理だな〜今まで付き合った人とは友達になるどころか、連絡先も知らない。 恋人でも、中には夫婦でも、別れてからも友達って人がいるけど、そういうの羨ましい。 柚子(市川実和子)の娘・桃子(佐々木麻緒)はおもしろい子だなあ。 ダンナさんもおもしろいし、あの家族はサイコーだな。毎回登場してほしい。 テツはヤス子にプロポーズを断られたことでようやく時計の針が動き出したみたいだ。 「これからは友達な」っていう言葉は何だか寂しいけど、これからは2006年のヤス子を見てくれるんだからそれはそれでいいことかも。 ヤス子の方は、テツのいろんな面を見るごとにまたテツに惹かれてきたようだ。 テツの待つ遊園地へ「途中までは行った」と満足するところがおもしろい。 これが前回亜紀(ともさかりえ)が言ってた「11個め」なのかもしれないな。 10個しかできなかったのが、亜紀やテツがいることで11個になる。 遊園地でテツとの距離を縮めるというところまではいかなかったけれど、ヤス子にとってはすごく大きな「1個」だったんだろう。 402便が現れたことで、ヤス子は10年の空白を埋めるのは淡々とした日常の積み重ねではなく、人の気持ちなんだと気づく。 ん〜一生懸命考えたんだけど、意味が深くてよくわからない。 ドラマを観るうちにわかるようになるかな。 次回は予告がなくて全然展開が読めない。 とにかく、ヤス子とテツがうまくいきますように!! 第七話は、これまでの402便が再び消える話や、ヤス子(小林聡美)とテツ(山本太郎)の関係云々の話は小休止って感じで、いつもとは少し違っていた。 楽しく過ごせば過ごすほどどんどん寂しくなる。 「(略)あまりにも突拍子もない現実を考えれば考えるほどどんどん寂しくなる。 今はただ笑うしかない。 負けないように笑う飛ばすしかないのだ。」 いつもと同じなのは冒頭のこの部分だけ。 でも、やっぱりヤス子寂しいんだなあ。 笑い飛ばさなければ負けちゃいそうなぐらい寂しいんだなあ。 本当は泣いたりわめいたりしたいんだろうなあ。 そんなに自分を抑えつけたらだめだよ〜って言いたい。 さて。神蔵(ベンガル)の話はすごくよかった。 確かに神蔵は402便に乗ってよかったと思う。 402便に乗らなかったら教え子の成長した姿を見れなかったし、孫にも会えなかっただろうから。 402便は大勢の人を悲しませ人生を狂わせたけど、こんな風に救われた人もいるんだな。 瑠璃子(成海璃子)もそう。 何事もなくあのままの親子関係が続いていたら、母とはどんどんすれ違ってたかもしれない。 でも自分がいなかった10年間の母を知り、まもなく消えてしまうかもしれない状況になって、自分にできることがはっきりしたんだと思う。 亜紀(ともさかりえ)はかわいそうだったな。 教え子に頭を下げられる神蔵を見て、ちょっと期待しちゃったのかもしれない。 感謝される仕事、忘れられる仕事、誰にも気付かれない仕事、仕事なんていろいろだ。 目の前のことをしっかりやるという事はきっと10年後の自分に返ってくる、というヤス子の言葉を主婦の私も信じてがんばろう。 今回は、神蔵のエピソード以外はとってつけたような話が多くて、「つなぎ」のような印象を受けた。(前回予告がなかったのは脚本ができてなかったからじゃないの〜?) 次回はまたいつもの話に戻るようだ。 ヤス子とテツ、亜紀、加藤教授(大杉連)とのやり取りをいっぱい見たいな。 今回は、一時間を通してずっとヤス子(小林聡美)の目が潤んでるように見えた。 周りの人の一言一言が間近に迫る別れを感じさせて胸がいっぱいになってるように思えた。 そんなヤス子を見て、私の目もずっとウルウルしてた。 ヤス子がテツ(山本太郎)に対して素直になれて本当によかったな。 「私と一緒にいて下さい」と言ったときのヤス子は、今までで一番かわいかった。 テツもステキだった。 「俺は今目の前にいるあなたのことも、かわいくて情けない弟の事も、恋人の事も、絶対に忘れませんから」って言い切ったところがかっこよかった。 恋人だった人って言わずに恋人って言ったところもよかった。 大屋本部長(岸辺一徳)との話が終わって、部屋の出入り口でヤス子とすれ違うシーン。 あの時のテツの笑顔がすごくよかった。 あと加藤教授(大杉連)とヤス子が髪をぐちゃぐちゃにしてケンカしてた時。 二人を引き離してケンカを止めるんじゃなくて、ヤス子をかばうように肩に手をまわしたところもテツって優しいなあって思った。 加藤にヤス子のことを託すシーンは涙が出た。 本当は自分が守っていきたいのにそれを他の誰かに頼まなくてはいけないなんて。 ヤス子にとって、肩につい力が入って弱さを人に見せられない自分をちゃんとわかってくれてるテツは、10年前も今もとても大切な存在なんだろうな。 大屋は急に優しくなってて驚いた。 きっとヤス子とテツが恋人同士だったと知ったことが大きかったのだろう。 ただのおせっかいや意地でお世話係をしているのではなく、同じように大切な人を失った自分だからこそ遺族のためにできることをしたいというヤス子の気持ちが伝わったのだと思う。 大屋がヤス子のがんばりを認めてくれてホントよかった。 誰か休んでいいって言ってくれないかなっていう気持ち、すごくよくわかる。 「心が休まりました。もう十分です。ありがとうございました。黛ヤス子がんばります!」って言ったヤス子はとてもかっこよかった。 「あなたがもしこの時を忘れてしまっても私は覚えている。 今この時を一緒に生きたかけがえのない思い出は残る。 あんな事もこんな事もあったといつか笑って話せる時が来るだろうか。」 残された時間を前向きに過ごそうとするヤス子だけど、テツたちが消えた後今の出来事を笑って話せる日が来るとは今はまだ思えないんだなあ。切ないな。 次回はもう最終回。 このドラマといい、「時効警察」といい、最終回早くない? おもしろいドラマがこんな早くに終わってしまうのは寂しい。 いやあ〜泣いた泣いた。 切なくて悲しくて、二回みて二回とも泣いた。 やっぱりみんな消えちゃったんだなあ。 亜紀(ともさかりえ)の姿が見えなくなったときは、「なーんちゃって」って言って物陰から出てくるのを期待してたんだけど。 指輪がなくなってるのを見てテツ(山本太郎)も消えちゃったんだあって思ったら、ホント悲しかった。 テツとの別れ方はあまりにも唐突だったな。 こんな大切な時に長崎へ行けと言う甲斐(尾美としのり)がオニに見えた。 テツにそんなこと頼んだら引き受けるに決まってるじゃーん!! でもヤス子(小林聡美)はちゃんと理解しててすごいなと思った。 「囲む会」を即断で快諾したのも同じだし、それが友達のためっていうのも同じ。 ヤス子とテツは感情のあらわし方は違うけど深い部分では本当に似た者同士で、だからお互いのことをすごく分かり合えるんだろうな。 二人の最後のシーンも、表現方法は違うけどお互いの思いがお互いにちゃんと通じてて、いい別れ方ができてよかった。 10年前はケンカ別れして終わってたから、今回は笑顔で大きな声でさよなら、って言えて本当によかったと思う。 ホント救いはそこだな。 他の乗客もそうだし、ヤス子と亜紀も、菊介(武田真治)も別れる最後の瞬間まで笑顔でいられてよかった。私だったらきっと泣いてるな。 菊介と亜紀の会話もジーンときた。 いつかまた会えることを信じて今よりいい男になる、と言う菊介と、楽しみができて消えるのが恐くなくなったって言う亜紀。 「ありがとうって言葉も亜紀さんと過ごした時間が好きだったってことも口が裂けても言いませんから」なんて、ストレートじゃない菊介らしい伝え方だったな。 このドラマは、小林聡美が期待通りだった。小林聡美じゃないとダメだったと思う。 何でも一人で抱え込んでしまうところとか、感情を素直に表現できないところ、大丈夫じゃない時でも強がってしまうところっていうヤス子の性格が自分自身とすごく似ていて、めちゃくちゃ感情移入して見てた気がする。 亜紀やテツの存在がすごくうらやましかった。 物語は結局神はサイコロを振らない、という結論になったけど、神が決めた出来事にどう向き合うかとかそれをどう感じるかは神ではなく自分が決めること。 今いる時代のその世界で精一杯元気に生きるということ。 何だか、すごくメッセージ性の強いドラマでした。 こんないいドラマを何でもっとたくさんの人が見ないんだろう・・・(笑)。