ドラマ感想文
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Dr.コトー診療所2006

木曜22時よりフジテレビ系列にて放送
スタッフ
脚 本
主題歌

プロデュース


演出
・・・吉田紀子
・・・中島みゆき
「銀の龍の背に乗って」
・・・中江 功
・・・増本 淳
・・・塚田洋子
・・・中江 功
・・・平井秀樹
・・・高木健太郎
キャスト

五島健助
星野彩佳
原 剛利
西山茉莉子
仲依ミナ
鳴海 慧
安藤重雄
和田一範
星野正一

・・・吉岡秀隆
・・・柴咲コウ
・・・時任三郎
・・・大塚寧々
・・・蒼井 優
・・・堺 雅人
・・・泉谷しげる
・・・筧 利夫
・・・小林 薫
ほか

第1話

脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・中江 功

期待を裏切らず、充実した内容の第1話だった。

このドラマは南の島ののんびりした部分と、命を預かる現場のシリアスな 部分とのバランスがとてもいいと思う。 特に島の人たちと触れ合いながら往診をするコトー先生と、東京のどこか冷たい雰囲気の病院をひとり 受診する彩佳のシーンが 短いカットで切り替わるところは画面に引きつけられた。

コトー先生彩佳の病気の話を2人でするところは、 とても切なかった。 自分を必要としてもらえないコトー先生 の寂しさも、乳ガンだけに彼の診察を受けられない女心もよくわかった。 このシーンで、コトー先生が帰ってきたなって実感できた気がする。 彩佳の涙が少なかったのが ゆいいつ不満なところかな。

剛洋役の富岡 涼くんはずいぶん大人になったなあ。 顔が引き締まって声も低くなっちゃって、もうあの頃のぼっちゃり して子犬のなくような声の彼は見れないのかと思うとちょっと寂しい。 こればっかりはどうしようもないのだけれど。

蒼井 優もドラマの雰囲気に溶け込んでいたと思う。 あんまりドジだと存在がうっとおしくなるので心配だけど。 2006年バージョンはミナの 成長物語になるのだろうか。 彼女もいろいろと複雑な事情を抱えていそうで、先が楽しみだ。

さて次回は何かとってもシリアスなことが起こりそうな様子。 コトー先生彩佳の病気とどう向き合っていくのか も見ものだ。 脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・中江 功

今回もおもしろかった。
2006年版は、コトー先生 の村医者としての奮闘ぶりを柱に、彩佳 の闘病とミナの成長、 それから剛利剛洋親子の物語という 3つのサブストーリーが加わって、以前よりも厚みが出た気がする。
以前とは違い村人はコトー先生 をとても信頼していて、治療があっさりできてそれだけではテンポが出ないので、 このような構成になっているのはうまいなあと思う。

彩佳はやはり東京の病院で 治療を受けることにしたんだなあ。 僕が必ず治しますなんて言ってくれるコトー先生 から離れて闘病生活を送るのはとても心細いし決断には勇気がいったと 思う。だけどこの村では患者ではなく、あくまでも傷ついた人を助け 癒す看護士でありたいという彩佳 の気持ちも理解できた。また、 見送る父・正一や母・ 昌代が切なくて涙が出た。

それだけに自殺しようとしたさちおじ をビンタして怒鳴りつけた言葉は重くて心に響いた。

今回は泣き所がたくさんあったんだけど、一番グッときたのは 剛洋の入学式のシーン。 普段は言葉足らずでつい厳しい口調になってしまう剛利 が息子の入学式に現れて目をうるませるところは本当にジーンときた。 前作の「Dr.コトー診療所」といい「愛し君へ」といい時任三郎の演技 にはよく泣かされる。

自分の心のうちを明かすことがほとんどないコトー先生 の感情を表現するのに、「元気ないな」という剛利 の言葉を借りたり彩佳が 島を離れたあと屋上でひとりボーっとするシーンを入れたりしていた ところもとてもよかった。

脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・平井秀樹

今回は緊迫感のある話だった。 よくもまあこんな頻繁にオペの必要のある患者が出てくるもんだ(笑)。 転地療養で東京から出てきた家族の問題が、子供の病気とからめながら わかりやすく描かれていたと思う。

今回はコトー先生の優しい 面と同時に厳しい一面も見られた。
オペの時のおだやか過ぎるくらいのんびりした口調に驚いたし、 目を閉じようとしたミナ に「ちゃんと見てください!」と言った厳しい口調にも驚いた。
娘の病気をミナのせいだと 疑う母親の話を聞いてうなだれるミナ を見て、すぐさま母親のところへ行ったコトー先生 には凛としたものを感じたし、しかも母親にかける言葉は無神経な言動 を責めるものではなく母親を気遣うものだったというのもとても コトー先生らしいなと 思った。

剛利剛洋 親子は何だか心配だ。お互いを思うあまり本音を口に出せずに無理を してる気がする。 自分で決めて進んだ道なのだからがんばるのは当然だけど、特に 剛洋には、勉強がついて いけなくて辛い、という弱音を吐ける相手がいればなあと思う。 最近出番がほとんどない茉莉子 がその役目をしてくれたらいいのだけど。 剛利も疲労が原因で何か 大きな失敗をしてしまったみたいだし心配だなあ。

彩佳は東京での治療を 始めた。
抗がん剤の投与が始まって説明が終わるとすぐさま診察室を出て行って しまう鳴海を見てると、 本当にここでの闘病が正しいのかどうか考えてしまう。 コトー先生なら点滴の 間も何度も様子を見にきてくれるんだろうなあ。
鳴海もやはりこれまでの 多くの人のように、コトー先生彩佳のことをどう思ってる のか尋ねたけど、答えはいつもと同じ「大切な人であり仲間であり 家族みたいなもの」。本当に?それだけ??

脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・高木健太郎

今回はいつものやれ事故だ、やれオペだという緊迫したシーンは ほとんどなく、心が切なくなることが多い1話だった。

冒頭の、コトー先生の顔が 何度も旗に隠れるところはおもしろかった。
診察室のシーンでカットが明らかにつながってないところがあったのは、 何だかこのドラマらしくないなと思った。

彩佳は抗ガン剤の副作用で 髪が抜け始める。彩佳の 病気がリアルに伝わってきた。彩佳 が東京での治療を選んだ理由がわかった気がした。

彩佳の両親の話も切なかった なあ。昌代が倒れたのが 豊漁祭の日で、酔って寝てたためにそれに気づかなかったことから 自分を責めてお酒を断ち豊漁祭に参加するのをやめてしまった 正一。 一度は暴言を吐きながらも正一 の気持ちを理解して彼なりの言葉で元気づけた重雄や、正一 を祭に誘い缶ビールを差し出す昌代 には泣けた。

剛利はどうなっちゃうん だろう。学資保険まで解約したのにだまされて、仕事も何もなくなって。 ただただ息子のためにがんばってるのになんでこうなってしまうんだろう。 この話は次回に持ち越しのようだし、また時任三郎に泣かされそうだ。

脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・平井秀樹

今回は第6話へのつなぎのような1話。
内容は充実してるんだけど、展開は少なくて話自体はあまり前に 進まなかった。

今回のメインは島へ帰省した剛利剛洋親子。
深夜まで勉強する剛洋と 早朝からのんびり船に乗る島の友達との対比がはっきり出ていて、 改めて剛洋が選んだ道の 過酷さを感じた。
一方で往診するコトー先生 にぴったりくっついて羨望の眼差しで見つめる剛洋 の表情は以前島にいたときと全然変わってなくて、安心もした。
それだけに一緒に暮らしたいと遠慮がちに剛利 に言ったときは泣けたな〜。 学校の勉強が辛いのも経済的に苦しいのも確かなんだけど、島に帰る ことを単純な逃げだと言えないのが難しいところ。 剛洋はまだ12歳だし、 早くに母親を亡くして甘えたい気持ちがまだ残ってるのに、一人で 頑張るのはつらすぎるような気もする。
コトー先生にもついに、 学校をやめたいと気持ちを打ち明けたし、この先どうなるんだろうか。

今回いちばんカッコよかったのは 重さんかも。 嵐の中船を出して助けに行く姿がとても凛々しくて、やっぱり 重さんは島の漁師の中で は一番の船乗りなんだなあと思った。
剛利が真人(細田よしひこ) の船を危険を冒して守った部分は、重要なところのわりにあっさり してたなあという印象。 真人の暴走も船への愛着も、とってつけたような感じを受けた。

脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・中江 功

今回は前話の伏線をひととおり回収した内容だった。

剛利は結局島に戻って再び 漁師として働くことに。 もともと彼は島一番の船乗りで海を知り尽くした男なんだから、おさまる べきところにおさまったという感じなんだろうな。 借金はまた増えてしまったけど、当面は慰謝料のほうを地道に返して、 奨学金ももらえることになったし、何とかうまく転びそうで本当に よかった。
剛洋も前向きになれたし。 コトー先生でさえ人として どうあるべきかの答えを探すために医者を続けているという事実が 剛洋を勇気づけたのだと思う。 答えを出してから進むという方法もあるけど、答えを探しながら歩む というやり方もあるんだなと考えさせられた。

邦夫(春山幹介)はなかなかの熱演だった。
この子はあと何年かたったらカッコよくなりそうだ(笑)。

彩佳の病気は両親に内緒に できる状況ではなくなってきた。 髪が抜けてるのに眉毛が黒々としてたのはヘンだったけど。 コトー先生と結婚すれば 家族として同意書にサインできるのに、なんて思ったけどまさかね〜。
鳴海との電話の最中に 正一がやってきたときには、 机の上の資料か何かで彩佳 の病気がバレるんじゃないかってハラハラした。

最初からそうだったけど、今回の蒼井 優はさらに声が小さかった。 吉岡秀隆も富岡 涼くんも声を張らないタイプだから、このメンバー での会話シーンはテレビのボリュームを上げなくちゃ聞き取れやしない(笑)。

さて次回はまたシリアスな状況になりそうな感じ。 誰か死ぬのだろうか。イヤだなあ。 脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・中江 功

ものすごく久しぶりにこのドラマを観た気がする(笑)。

今回は前回伏線のあったゆかり の病気がメイン。
こんな風に回と回とがうっすら重なり合って進んでいくのがこのドラマ の特徴だ。
最初のうちは「今回は泣かせます」的な話か〜なんて冷静な目で観てた けどゆかりの娘・千賀があまりにもかわいくて、この 子を残してあと3ヶ月で死んでしまう母親ってどんな気持ちなんだろう って思うと、とても悲しくて泣けた。

この島では病気になるとすぐみんなに知られてしまうんだな。
こんなナイーブでデリケートなことまで知られて話題にされるのには ちょっと抵抗を感じる。
ドラマ的には島のこういう風潮は好都合なんだろうけど。
東京で治療を受けることにした彩佳 の気持ちがわかる気がするな。

その彩佳の病気もだんだん 隠せる状況ではなくなってきたみたいだ。
闘病中の彩佳を最初に見た 島の人間が剛洋だったという のも何か大きな意味がありそう。
彩佳を一人にしていいのか」 と言う剛利コトー先生の会話はいつもながらセリフがとても 少なくて、2人の人間性がよく表わされていていいシーンだった。

脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・中江 功

続いて第8話。

まさかゆかりのガンの 転移がなくなってしまうとは。
いくら希望のあるドラマとはいえ、この展開には驚いた。
ドラマだから誇張はあると思うけど、同じようなことは現実にもある んだろうなあ。
その事実に直面した医師は、プラス思考の医師ならこの事例をちゃんと 心に留めて末期の患者を励ましていこうと考えるのだろう。
コトー先生はスゴク後ろ向き。
正しいと信じていたことが覆されたことへの混乱や、指針を失ったことへの 不安感は理解できるけど、ちょっと落ち込みすぎだ。
末期宣告を受けて失意のまま亡くなったりした患者さんのことを 思ってるのだろうか。

鳴海の「その末期患者も 君にとっては家族同様の人なのか」という言葉は意味深だった。
鳴海コトー先生 がどんな風に患者と接しているのかを知りたくてこの質問をしたんだろうし、 またちょっとした皮肉の意味もあったのだろう。 コトー先生も「そうです」 と答えたんだけど、コトー先生 はきっと自問自答したはず。
患者としては彩佳ゆかりも同じように大切 だけど、人間として女性としては違うと思う。
鳴海のこの問いかけが、 コトー先生が自分の気持ちと 向き合うきっかけになればいいなあ。

今回また次回へのうっすらとした伏線があった。
少しずつ存在感を出し始めたミナ にいよいよスポットが。
今回は彼女を見つめる和田さん がなぜかとてもかっこよく見えた。 脚本・吉田紀子   プロデュース・中江 功・増本 淳・塚田洋子    演出・高木健太郎

そして第9話。

今回はミナの話。
やはり和田さんがとても かっこよかった。
普段はオヤジっぽいんだけどミナ のことになると顔が男っぽくなる感じ。
ミナが募集広告の夕焼けの写真に 惹かれて島に来たというのは、だた逃げるためだけに来たわけではない という救いの意味もあるし、その写真を撮ったのが和田さん だというのも不思議な縁でなんだか素敵だなあと思った。

夫・知明(忍成修吾)から暴力を受けていたというミナ の話はセリフがあまりにも型通りで、一瞬彼女の作り話なのかとさえ思った。
「結婚した途端人が変わったみたいに」とか「私さえ我慢すれば」とか 「私のことわかってくれるのは彼しかいない」とか、DVを受けてる 人が決まって口にするような言葉だったのが、ひねりがないというか 平凡すぎるというか。
何かもっとミナ自身の言葉で 打ち明け話を聞きたかったなと思う。

それから蒼井 優は声小さすぎ。イライラするくらい(笑)。
リモコン握り締めて彼女のセリフのときだけボリューム上げて終わったら 元に戻して、って忙しくてしょうがないわ。

茉莉子は出番は少ないけど 含蓄のあることを言っていていいポジションだなと思う。
第6話の邦夫(春山幹介)の喫煙騒動のときもそうだったけど、前作の 「Dr.コトー診療所」の辛い経験から出る彼女の言葉ってすごく説得力がある。
「人には勇気を出して過去を断ち切らなきゃいけないときってある」 というのは東京に残してきた息子(神木隆之介)のことなのかな。
幸せになるために遠くから息子の幸せを願う決心をした、その辛さを 身をもって知ってるからこそ、彼女のその言葉は胸に響いた。

前回のゆかりの一件は、 知明への言葉につながっていた。
コトー先生の言う通り、やはり 病に立ち向かおうとする強い気持ちが何よりも大切なんだろうな。
それは病に対してだけでなく、何かを始めるときややめるときにも、 それを手助けしてくれる人やものはあるかもしれないけど、何よりも それを始めたいとかやめたいという強い意志がないと、それらのサポート は何の意味も持たないんだと思う。

さて次回はいよいよ彩佳の 病気がメインに。
コトー先生の言動が楽しみだ。




〜勝手に総合評価