ドラマ感想文
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ドラマの個人的な感想を綴ったサイトです
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第一話
第二話
第三話
第四話
第五話
第六話
第七話
第八話
第九話
第十話
最終話
総合評価
僕の歩く道
火曜22時よりフジテレビ系列にて放送
スタッフ
脚 本
主題歌
プロデュース
演出
・・・橋部敦子
・・・SMAP「ありがとう」
・・・石原 隆
・・・星 譲
・・・河野圭太
・・・三宅喜重
キャスト
大竹輝明
松田都古
大竹秀治
大竹りな
大石千晶
三浦広之
堀田丈二
亀田達彦
大竹真樹
河原雅也
大竹幸太郎
古賀年雄
久保良介
大竹里江
・・・草g 剛
・・・香里奈
・・・佐々木蔵之介
・・・本仮屋ユイカ
・・・MEGUMI
・・・田中 圭
・・・加藤浩次
・・・浅野和之
・・・森口瑶子
・・・葛山信吾
・・・須賀健太
・・・小日向文世
・・・大杉 漣
・・・長山藍子
ほか
第一話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・星 護
今クールのトップバッター。いきなり大本命が登場。
第一話はおもしろかった。 ストーリーがというよりは、自閉症の個性的な行動そのものがおもしろかった。 自閉症の子供を扱ったドラマは以前あったけど、大人となり社会の一員 として生きていく姿を描いたものをドラマとして観るのは初めてかもしれない。
草g 剛はやはりうまかった。「僕と彼女と彼女の生きる道」の再放送 も並行して観てるんだけど、このドラマではもう輝明にしか見えなかった。
香里奈は、セリフがたくさんある彼女が新鮮だ。 矢田亜希子と小雪の次だから大抜擢といえるのかも。 抑揚のない演技はワザとなのか緊張してるのかそれとも・・・って感じ だけど、ドラマのトーンには合ってると思う。
加藤浩次は相変わらず滑舌は悪いけど、小日向文世の医者役とは違って この人がやると必ずしもいいお医者さんとは限らないから、ドラマの 中でどういう位置付けになってるのか楽しみだ。
MEGUMIと森口瑶子はドラマの雰囲気からちょっと浮いてる感じが するのが心配だ。 早く馴染んで、どこか淡々・飄々としたこのドラマの雰囲気を壊さないで もらいたい。
視覚的な美しさは、「僕彼女」同様すばらしかった。 「僕彼女」のときのインテリア雑貨や洋服などのアイテムを使った 美しさとは違い、こっちは自然を活かした美しさ。 洋服のレモンイエローも、自然の緑に映えてとてもキレイだった。
ただ、香里奈と長山藍子の会話のシーンのカメラの切り替えがちょっとうるさい気がした。 せっかくダイニングテーブルに不自然に横並びで座ってるんだから、 普通に引いて2人ともが映るように撮ればいいのになと思った。
ともかくも、次回がとっても楽しみなドラマだ。
第二話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・星 護
第二話もよかった。 このドラマは本当に映像がとてもきれいだ。 動物の見せ方もうまいし、観てて癒されるドラマだ。
絶妙のタイミングで「チクってんじゃねーよ」って言ったり、アポナシ で来て追い返された
都古
の 彼・
雅也
が、すぐさま電話 をかけてくるところなんかはおもしろかった。
今回は「誰かのため」について考えさせられた。
仕事をやめてなるべく傷つかない状態にするのは
輝明
のため、トラブルになればつらいのは
輝明
なんだから辞めて もらいたいと願うのが
輝明
の ため。社会の一員として辛くても我慢して働かせるのが
輝明
のため。 息子のためと言ってガミガミ怒りながら勉強させている母親もいた。 難しいなあ。 いろんな価値観の中からどの「ため」を選ぶのか難しい。 その選んだものを信じて貫くのも難しいし、それをやめる勇気を 持つのはもっと難しいのかもしれない。
輝明
の母・
里江
の揺れる気持ちもよくわかる。
今回いちばん嬉しかったのは
三浦
の心境の変化だ。 自分の言葉がストレスを与えてしまったという責任からかもしれないが、 根底にあるものは彼自身が持ってる愛なんだと思う。 前話でテンジクネズミの元気がないのを心配して強引に
都古
を夜中に公園に呼び出したように、 彼は本当に動物が好きなんだと思う。 動物をあんなに愛せる人が人間を愛せないワケがない。
輝明
が彼の優しさを引き出した のだとしたらとても素晴らしいことだ。
さて次回はドラマの雰囲気から浮きまくってる怪女・森口瑶子の行動で ひずみが出てくる様子。 妹・
りな
のことも 少し気になる。 次回も楽しみだ。
第三話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・三宅喜重
今回も映像がキレイだった。
動物がいちばんかわいく見えるちょうどいい角度と大きさで見せてくれる。
りな
と
幸太郎
が話してる公園の映像も 色彩や角度、空と地面のバランスが絶妙だった。
「僕生き」・「僕カノ」・「僕歩」のシリーズはどれも食べるシーンが 多いのが特徴だ。
今回はおでん、前回は確かお寿司、前々回はすき焼きだったかな。 どれもとてもおいしそうだった。
今回は
都古
の手料理を食べる
輝明
を見て、そういえば 変身前の黄レンジャーもカレーが好きだったな〜なんて思って妙におかしかった。
今回は
輝明
と子供たちとの 関わりについての話。
幸太郎
は大丈夫なのかなあ。
輝明
の純粋さを利用するような ことは二度としないだろうけど、まだ根本的な解決にはなってないような。 そもそもの原因が
真樹
に あることは
里江
は気付いてる ようだけど、本人にはっきり言えないのが辛いところだ。
やり方や考え方では
里江
と衝突することもある兄・
秀治
や、
幸太郎
を信じ許した
りな
も、 みんなとてもやさしくて、
輝明
を見る目があたたかくて、観ててほんわかした気持ちになる。
三浦
は
輝明
を理解しサポートしようと頑張ってるところが素敵。 辛抱強くテンジクネズミの解説を
輝明
にチャレンジさせたり、何より昼食を また隣で食べるようになったのが、とても嬉しかった。
次回は
都古
と
雅也
の話のようだ。この不倫が
輝明
とどうからんでいくのだろう。続きが楽しみだ。
第四話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・三宅喜重
今回もよかった。
このドラマは動物の顔を中心に撮ってるからだろうか、動物を扱った 他のどの番組よりも動物がかわいく見える。 毎回こうやって動物のカットを入れてあるのは、
輝明
の心の純粋さやシンプルさを印象付けるためなのだろうか。
輝明
と
都古
が歩いていた海岸の景色、特に雲の形が とてもキレイだった。
今回は
都古
目線の話。
自分だって悩んでていっぱいいっぱいなのに、相手のことまで気の回らない
輝明
に優しい笑顔を向ける
都古
は素敵な人だなと思った。
輝明
を交えたプライベートな 会話も、
三浦
をはじめとする 仕事仲間との人間関係が少しずつ作られているのが感じられて、 いいシーンだった。
都古
が熱で仕事を休んだ日も、 一度
輝明
が不安定になって 電話で相談をしたけど、その他は特にトラブルがなかったみたいだ。 第1話でしょっちゅう
三浦
が
都古
に助けを求めていた ときと比べてずいぶん周りの理解が深まったのを感じる。
輝明
が
都古
に傘を差し出したのは、ただ単に以前に観たテレビドラマのマネを しただけのような気がする。 でもこうすれば2人とも濡れずに済むんだということがわかれば、 これからは相手が誰であってもたぶん
輝明
は傘を差し出してあげるのだろう。
さて次回は
都古
が結婚して 仕事を辞める話。
輝明
の苦手な急激な環境の 変化にうまく順応できるか心配だ。
第五話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・河野圭太
今回もよかった。
今回はテンポがよくて、そのぶん風景描写や動物のカットはいつもより 少なかったような気がする。
今回のメインは
都古
の結婚。
ドラマが始まった当初からなぜ
都古
は不倫をしてるのか疑問だったけど、やっと解けた。 幼い頃からずっと
輝明
の そばにいて守ってきた
都古
にとって、結婚して
輝明
から離れるということは余程のことがないと決心できない。 ずっと望んでいた不倫相手との結婚、それがようやく実現するという 喜びが
輝明
から離れる 決意を促したのだと思う。
輝明
と
河原
の微妙な空気はおもしろかった。
輝明
には恋愛感情や嫉妬心 って本当にないのかなあ。
雅也
のほうはちょっと警戒 してるようだ。
輝明
の母・
里江
には優しさには感動した。 障害者の母親にとって一番の心配事は、自分が死んだ後の子のことだと 思う。
輝明
には
都古
がいてくれて、この先もずっとそばにいてくれたらどんなに安心だろう という気持ちは当然あるだろう。 でも
都古
には
都古
の人生があると自分に言い聞かせ彼女の結婚を心から祝福できるという のはすごいことだなと思う。 また、できることが多いのがよくて少ないのが悪いということはない、 できることを一生懸命すればいいと涙ながらに語るところも印象的だった。
動物園では
輝明
への理解が かなり進んでいる様子。 社員食堂で
輝明
の周りに みんなが集まって食べてるシーンや、
三浦
が
輝明
に理解しやすい言葉を 探しながら接してる場面は心があったかくなった。
古賀
の「偽善者」発言に 対する
都古
の「無関心よりずっといい」 という言葉には納得できる部分があったけど、
久保
が、障害者雇用に対する自分への評価よりもそれに伴う責任や煩わしさ が勝ってしまったときにあっさりと
輝明
を解雇してしまうんじゃないか、という不安はある。
「僕が代わりに笑ってあげる」は幼い頃
都古
が言った「私が代わりに怒ってあげる」をずっと覚えていたから出た 言葉なんだろうけど、ちょっと出来すぎかなという感じはした。
次回は
都古
の結婚を実感する
輝明
の話。
輝明
はこの現実をどう受け止めて 理解していくのだろう。
次回も楽しみだ。
第六話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・三宅喜重
今回は泣ける話だった。 小日向文世の演技がすばらしかった。
今回は
輝明
が
都古
の結婚を実感する話。
ここのところ
輝明
が落ち着い ていて、正直意外に簡単なんだなとか、自分にも自閉症の人を
都古
みたいに支えることができるかもしれ ない、という印象を持ちそうだっただけに、ここへきてこだわりが強く 出た様子を描いたことはとても効果的だったと思う。
戸惑う
里江
や
りな
を見て、マニュアルなんかもちろんないし一筋縄ではいかないんだな、 簡単なことじゃないんだなということがよくわかった。
古賀
の回顧シーンで彼の 息子が奇声をあげてるところも、
輝明
にもきっとあんな時期があって、家族や
都古
たちはそのつど必死で守り支えてきたんだろうな と思った。 自閉症の難しさを改めて感じたシーンだった。
りな
が家を出るか迷う ところは切なかった。
それぞれの人生があると理解を示す
里江
も優しいし、その言葉を言葉どおりに受け取ることができない
りな
も優しい。 だからこそこれまで家族で
輝明
をサポートしてこられたのだけど、自分を押し殺して苦しくなるのが 心配だ。
その点
真樹
はシビアだ。
りな
との陰口合戦 もちょっとおもしろい。
古賀
の「そばにいる 人間がどう接するかで彼の可能性はどんどん広がるんだ」という言葉 は印象的だった。
これまで
輝明
を避けて彼の 姿を見ることすらほとんどなかった
古賀
が、草原で眠る
輝明
を じっと見つめていたところはジーンときた。 最後
輝明
の隣で涙を流す 姿はとても痛々しかった。
恐らく自分と同じで自閉症の息子に積極的に接することのなかった父親を 恋しく思う
輝明
と息子とが 重なり、父親として何もしようとしなかったことへを後悔しているの だろうか。 自閉症のことをたくさん調べたくらいだから
古賀
にも息子への愛情はあったはずなのになあ。
都古
からのハガキでは、また 「約束」というキーワードが出てくるとは思わなかった。
輝明
にとって約束するという ことはとても大きなことで、
都古
と
雅也
がずっと一緒にいる 約束をしたことが何よりのダメージだったのだろう。 約束は破っちゃいけません、と固く信じてる
輝明
だから、動物園の仕事を頑張るという約束は何があってもずっと 守っていくんだろうな。
次回は再び
真樹
と
幸太郎
の話。 今度こそ
真樹
がいい方向へ 変わってくれたらいいなあ。 浅野和之のセリフが少しずつ増えていってるのも楽しみだ。
第七話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・河野圭太
今回はシマウマとキリンのかわいさに目を奪われた。
なんであんな風にかわいく撮れるんだろう。
今回は
都古
とのやり取りは珍しく 全くなく、
輝明
と
幸太郎
のふれあいがメイン。
第三話で宿題になってた
真樹
と
幸太郎
の親子関係が ようやく修復された回だった。
子供は本当に素直だ。
この間までバカだと見下げていた
輝明
がツール・ド・フランスの歴代優勝者の名前を全て覚えているのを知って 尊敬の眼差しで見たり、動物園でてきぱきと仕事をするあとを嬉しそうに ついてまわったり。
幸太郎
は
輝明
のことを完全に理解できてるわけではないしまともな会話を交わすこと はできないのに、それでも
輝明
を慕って居心地よさそうに一緒にいる姿がほほえましかった。
須賀健太はやっぱり演技うまい。
ちょっとした内面の変化をちゃんと表情で表現できているし、カンニング 事件のあと「塾、大丈夫だった?」と聞かれたときの無表情に「うん」 とうなずく演技はものすごくリアルだった。
輝明
の亡くなった父親は自分が悪いと わかっていてもそれを認めない人だったらしい。 それから仕事に忙しくて
輝明
に関わることもあまりなかったようだ。
たまに話題になる
輝明
の 父親の話は興味深い。
世の中にはいろんな人がいるし、正しいとわかっていてもどうしても できないことってあると思うから。
このドラマはセリフが最小限に抑えられていて、足りない部分は 表情や間で表現してるところがとてもいい。
今回でいえば
輝明
を探す シーンで探しに来たマンションが以前
都古
が住んでいた場所だという説明的なセリフもなかったし、今まで通った ことのなかった道を進みだした
輝明
の行動を嬉しく思う
りな
や
堀田
にも余計なセリフは しゃべらせずに、それがどれだけすごいことかというのは冒頭の
里江
の言葉と
亀田
とのやり取りで示すだけだった。
幸太郎
の絵を見た
真樹
も何も言わずただ涙を 流してるだけというのもとてもよかった。
第八話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・三宅喜重
冒頭の、
都古
がいなくなって
輝明
が動物園の仕事をちゃんと やれているか心配だという
里江
のセリフから、今回は
古賀
の話かと思ったら
久保
の話 だった。
彼はドラマが始まった当初は
輝明
に理解を示すやさしい園長に見えたけど、少しずつ本性が出てきていた ところだった。
表情が「僕彼女」の小柳義朗になってたときはイヤな気分だったな(笑)。
今回は第五話の「できることを一生懸命やればいい」という言葉が 生きた回だった。
こんな風に何話か前の内容とリンクしてる部分があるとドラマ全体にまとまりが できてとてもいいと思う。
母に言われたことを忠実にそしてシンプルに実行する
輝明
の姿は、
久保
の言うように 「大切な何か」を気づかせてくれるような気がする。
古賀
は息子に対して 愛情のあるフリができなかったことを悔やみ、
久保
はありのままでいたことがない自分に嫌気がさしている。
「ありのまま」でいることと、「フリ」をすること。
障害者に理解のある「フリ」をしてるつもりが実は
輝明
を守りたいという気持ちが
久保
の中に潜んでいたように、ありのままだと 思い込んでいた
古賀
の 態度も、実際は息子への愛情に気がついていなかっただけなのかもしれ ない。
「ありのまま」でいることって本当に難しい。 それができているのは
輝明
だけだ。
次回は
都古
夫婦に亀裂が 入る様子。なんだかおもしくなりそう(笑)。
第九話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・河野圭太
今回は前回から数ヵ月後、
輝明
が動物園で働き始めて1年以上の日々が過ぎてからの話。
すごいなあ、1年も続いているんだ。
輝明
自身の頑張りや
里江
たち家族の支えももちろんだけど、 大きいのはやはり職場の動物園の人たちのサポートなんじゃないかな。
輝明
を動物と一緒にするわけ じゃないけど、動物園で働く人たちは言葉を話すことができない相手と いつも向き合ってるわけで、そのぶん相手の意図を理解しようとか気持ちを 汲み取ろうとする意欲が大きいのかもしれない。
古賀
と元妻、それから 息子(浅利陽介)の物語は
古賀
の口から少し語られた程度なのに、まるで自分がすべての事情を知ってるみたいに それぞれの人の思いや背景がすごく感じられる。
それだけに息子が一日飼育係体験にやってきたときはとても嬉しかった。
絶妙のタイミングで
輝明
が ホウキを手渡すところもよかった。
幸太郎
のカンニングの一件 以来
真樹
の態度に変化が 見られるところも興味深い。
都古
の育った家庭は想像以上に 冷たく過酷なものだったようだ。
都古
はただ幼なじみだからとか 彼女自身のやさしさだけで
輝明
をサポートしてきたのではなく、
都古
もまた
輝明
に接することで 助けられ、救われ、癒されてきたんだなと思った。
輝明
と
都古
の絆の強さを、これまででいちばん感じた1話だった。
第十話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・三宅喜重
続いて第十話。
今回は自閉症の兄弟を持つ2人の話と、
都古
の話。
秀治
も
りな
も観てる側が感動するくらい
輝明
にやさしいけど、やっぱりいろんな思いがあるんだなあ。
輝明
のことで必死の
里江
を思いやって押さえつけていた 寂しさや不満や欲求が爆発したとき、それをちゃんと
里江
が受け止めてあげたことに感動した。
母親の大きな愛を「りなごめんね」という短い言葉とさりげないしぐさ で表していたのもよかった。
堀田
のところで号泣した後 すっきりした表情で
りな
が帰宅し、優しい表情で
里江
の肩をもむシーンは、すごくリアルだったと思う。
もっと甘えたかったとか、母に自分のことも心配してもらいたいとか、 本音は本音としてあるけど、やっぱり本質的なところって変わらない んだな。
母をいたわる気持ちがなくなるわけでもなく、これからも今までのような 生活が続くのもちゃんと理解できている。
時に心が波立って針があっちこっちに振れたりもするけど、結局落ち着く ところに落ち着く。人間ってそういうものなんだな。
都古
はついに家を出てしまったか。
雅也
がかなり悪く描かれて いるしもうこの夫婦はダメなのかな(笑)。
安心できる場所は夫のところではなく、母親のところでもなく、一人に なれるところでもなく、
輝明
のそばだった。
このことは次回の最終回に大きな意味を持つのだろうか。
最終話
脚本・橋部敦子 プロデュース・石原 隆 演出・河野圭太
そしていよいよ最終回。
ワクワクしてたけど期待どおりではなかったというのが正直な感想。
キレイにまとめすぎた感じ。
都古
はびっくりするくらい あっさり離婚が成立してしまうし、
久保
はいつのまにか従業員に慕われる動物好きの園長になってるし、
輝明
はグループホームに普通に なじんでるし。
グループホームは唐突でまさかラストで入ってることになるとは思わなかった。
輝明
は理解ある家族や友人がいて別に施設に入らなくても 過ごせそうな環境だけど、現実にはそうじゃない自閉症の人もたくさん いるわけで、そういう状況に置かれた人にとってはこのラストは救い になったのかもしれない。
施設に預けて本人の自立を促し、家族は離れたところから相手を思いやる という愛情のかけ方もあるし。
輝明
の寝顔を見つめる
里江
からは、手がかかった ぶん息子がかわいくて仕方ないというのが伝わってきたし、親離れと 同時に子離れの意味もあるのかもしれない。
亀田
は
輝明
を自閉症だからといって特別扱いせずに普通に接していたのが素敵だった。
特に
都古
と一緒に喫茶店に 行ったとき「こういうときは男がごちそうするもんだ」って教えてあげた ところなんて、カッコいいなと思った。
輝明
にいつもやさしい
秀治
も、昔はずいぶん つらい目にあったんだな。
だけど小学校の運動会で
輝明
が コースをうまく走れなくて結局
秀治
が手をひいて走った苦い思い出も、
輝明
にとってはお兄ちゃんが手をひいてくれて嬉しかったいい思い出なんだな。
今回のレースも
輝明
にとっては、 大好きなロードバイクに乗れて完走できてトビも見られて最高に楽しい 思い出なのだろう。
〜勝手に
総合評価
〜
脚本
音楽
キャスティング
脚本は、セリフがあまり多くないところが何よりよかった。
セリフに頼ることなく、表情や間で細かい心情を表現していたのが、 このドラマだけでなくシリーズ三部作のいちばんの特徴だったと思う。
自閉症といえば大変、というイメージだったけど、このドラマの登場人物は みんな幸せそうで、
輝明
自身も幸せそうで、こんな風にも暮らしていけるんだなと思った。
ただ私自身自閉症について知らないことのほうが多いせいか、本当に こんなことするの?とかこんなこと言うの?みたいな部分もあり、 ドラマ的だなと感じることもあった。
音楽はうまく使い回してるなという感じ(笑)。
けなしてる訳でなく、前作で聞いたことのあるBGMでもこのドラマで聞けば このドラマのBGMにちゃんとなってた。
SMAPの主題歌もドラマに合っててよかった。
いちばんはやっぱり第一作のあの曲だけど。
キャスティングはもう、文句ナシで満点。
草g 剛はよく最後まで見失うことなくぶれることなく輝明を演じきった と思う。
動作から表情から何から何まで気を抜けなくて大変だっただろうな。
香里奈も思ってたよりずっとよかった。
独特な雰囲気とソフトなしゃべり方がドラマの雰囲気に合ってた。
歩き方キレイ〜とか足長い!とか髪キレイだな〜とか、改めて確認した 魅力もたくさんあったし、これからどんどん主役級の役とかしそうだ。
小日向文世は画面に登場するたびに表情やしぐさを目で追ってしまう くらい存在感があったし、長山藍子はやわらかくつつみこむような 雰囲気で
輝明
をとりまく 環境を象徴してるようだった。