初秋の奈良の旅
(2004年10月)


東大寺 戒壇院
〜 東大寺戒壇院 〜
やはり秋ですね。雲ひとつない良いお天気ですが、吹く風はもう冷たいです。朝10時過ぎ、奈良県庁のすぐそばにある県営駐車場に車を停め、奈良公園からスタートします♪
 今日のコース:奈良公園→東大寺→正倉院→戒壇院→興福寺→猿沢池→奈良町→若草山 

■■ 奈良公園 ■■
中央に鹿が1頭います。 公園の芝生には、鹿・鹿・鹿。寝そべったり、佇んだり...とにかく鹿でいっぱいです。時間が早かったのか人間よりも鹿の方が多いくらい...。ちょっとでも立ち止まると、鹿せんべいをもらおうと、たくさんの鹿が近付いて来ます。仔鹿はかわいいけれど、雄鹿は大きくてかなり怖かったです。
かわいい〜。
こんな風に
仔鹿が近づいてきます
■■ 世界遺産 東大寺 ■■
正面の木が邪魔だよ〜。

鏡池越しに見える中門と大仏殿

■ 東大寺(とうだいじ)

表参道を歩き、運慶・快慶作の金剛力士像を見ながら南大門をぐぐります。鏡池越しに中門と大仏殿が見えてきます(←写真)。そして中門を横目に見ながら、門の左端入口を入り、拝観料を支払うと、立派な大仏殿が目の前に登場します。何度も訪れたことがあるのですが、いつ来てもその大きさに圧倒されます。どれもこれも「国宝」。東大寺は「国宝」の塊のようです。

※約35万uの広大な境内には、南大門・中門・大仏殿・二月堂・三月堂・戒壇院が立ち並び、拝観には最低2時間は必要です〜。
東大寺大仏殿(だいぶつでん)・・・拝観料@500円

重層寄棟(よせむね)造りの建物は、江戸時代に再建された3代目。屋根に輝く黄金のしび、建物の大きさにも大仏様の大きさにも圧倒されます。

 アクセス・・・東大寺南大門→東大寺大仏殿 徒歩5分
         東大寺大仏殿→東大寺二月堂 徒歩10分
         東大寺二月堂→東大寺戒壇院 徒歩10分
         東大寺戒壇院→正倉院 徒歩7分
東大寺大仏殿。黄金のしびが印象的です。
大仏殿(金堂)
東大寺南大門。左右に金剛力士像が立っています。 奈良の大仏様。大きいです。 東大寺南大門(なんだいもん)
口を開いた阿形と閉じたうん形の二体が上半身裸の姿で門の左右に置かれ、入口を守っています。この金剛力士像はかの有名な運慶・快慶作です。教科書に載ってましたね。

毘る舎那仏坐像(びるしゃなぶつざぞう)
別名”奈良の大仏様”は、高さ約15b、重さ約452dの世界最大の座仏像。殿内を歩くと、根元近くに穴がある柱があります。大仏様の鼻の穴と同じ寸法で、これをくぐると幸せになれるそうなので、ぜひ♪小学校の修学旅行では、くぐれましたが、さすがにこの年齢になると、くぐる勇気はありませんでした。特に下半身が抜けなかったらショックだし...(笑)。
東大寺南大門と毘る舎那仏坐像
二月堂に通じる石階段です。 この門をくぐりさらに石階段を登ります。 今度が木の階段を下がります。
二月堂へ向う階段 「お水取り」で有名な二月堂 この階段もステキでしょ?
東大寺二月堂(にがつどう)・・・拝観自由
三月堂(法華堂)北側の斜面に建つ舞台作りの建物。古都奈良の春を告げる行事として名高い「修二会(しゅにえ)、別名お水取り」で有名です。舞台からの眺めは絶景です。
※(今回の旅では、法華堂(三月堂)の拝観は省略させていただきました。)
絶景です。椅子があるので休憩しながら景色を楽しめます。

二月堂からのながめ
お堂からは奈良市内や生駒山が見渡せます。中央は、大仏殿の屋根です。

 何故か気になる絵→
二月堂のお堂脇に掛けられています。探してみてください。
この場所、お奨めです。 「はじめろ」もついて来ました。 ■ 風情ある裏参道 

崩れかけた土塀や石畳など風情の残る裏参道です。この辺りは、表参道に比べ、訪れる人の数も少なく、とてもお気に入りの場所で、お奨めの写真撮影&スケッチのスポットです。
二月堂から戒壇院方面へのびる裏参道
正面入口です。 正倉院(しょうそういん)

その昔、西域や唐からもたらされた文物などの宝物を保管した倉庫です。「校倉(あぜくら)造り」で有名ですね。創建当時は、東大寺の所有でしたが、今は宮内庁によって管理されているそうです。毎年秋に秘仏を公開する正倉院展が開催されますので、ぜひ♪

 ■正倉院のHP こちら
東大寺戒壇院(かいだんいん) ・・・拝観料@500円

天平勝宝7年(西暦755年)創建。私が大好きな「戒壇院」では、国宝の天平彫刻の傑作と言われる「塑造四天王立像(国宝)」を見ることができます。過去に何度かこのお寺を訪れたことがあるのですが、仏像好きの友達がそれぞれの像について詳しく説明をしてくれたことを思い出しました〜。

ここでも、右の写真の位置からスケッチをする方が多くおられました。人気のスケッチスポットのようです。
正面に階段があるから「戒壇院」ではありませんよ〜。
◆四天王立像とは・・・
仏像を安置する須弥壇(しゅみだん)の四方に、邪鬼(じゃき)を踏みつけて立つ守護神のことで、東に持国天(じこくてん)、南に増長天(ぞうちょうてん)、西に広目天(こうもくてん)、北に多聞天(たもんてん)をまつるそうです。ここ以外で有名な四天王像と言えば、法隆寺金堂の像だそうです。
◆東大寺の歴史・・・西暦728年、聖武天皇が皇太子供養のため建立した金鐘寺が東大寺の始まり。741年に聖武天皇が護国信仰に基づいて国分寺の建立を命じられた際、金鐘寺を大和国分寺として金光明寺と称した。743年になり聖武天皇が大仏造顕の詔を公布、745年に金光明寺にて造営が開始された際、東大寺となったそうです。
  ■ 東大寺のホームページ こちら
■ 世界遺産 興福寺と猿沢池 ■
五重塔です。 ←■ 興福寺(こうふくじ)

興福寺のシンボル五重塔(国宝)は、古塔では日本第2位という高さです。ちなみに、第1位は京都の東寺の五重塔だそうです。
→右の猿沢池(さるさわのいけ)と五重塔は、有名な写真撮影スポットです。
お奨めの撮影スポットです。

猿沢池と興福寺の五重塔
興福寺でお奨めなのが、コンクリート造の国宝館(拝観料@500円)。八部衆立像・十大弟子立像・法相六祖坐像・千手観音立像を始めとする国宝の彫刻がずらりと陳列されているのですが。その中でも”天平の美少年”として人気の「八部衆の阿修羅像」は必見です!
◆興福寺の歴史・・・天智8年(669)に藤原鎌足が重い病気を患った際に、夫人である鏡大王が夫の回復を祈願して、釈迦三尊、四天王などの諸仏を安置するために造営したものと伝えられており、この名称は後世においても興福寺の別称として使われています。その後、壬申の乱(672)ののち、飛鳥に都が戻った際に、山階寺も移建され、その地名を取って厩坂寺とされました。さらに、平城遷都の際、和銅3年(710)藤原不比等の計画によって移されるとともに、「興福寺」と名付けられたそうです。
  ■ 興福寺のホームページ こちら
■ どこか懐かしい風情の残る街、奈良町(ならまち) ■
町家が残るまちなみ 漢方薬屋さん 奈良町資料館
こんな町家をあちこちで見ることができます。玄関の軒先に設置された「あげ床几」は、下におろすと商品の陳列台や椅子がわりとなる優れものです。 漢方薬と書かれた大きなのれんが目をひきます。それぞれの症状に応じて、薬を調合してくれるようです。胃腸薬とか買ってくればよかった〜。 古くから伝わる様々な生活民具等が展示されています。写真中央の赤い物体は、災難が家に入ってこないように魔よけを意味する「身代り猿」です。
■ 「笑い猫」という陶器の置き物

奈良町の散策を始めてすぐに、こんな猫の置き物を発見!満面の笑顔で、とってもかわいい〜。ちなみに、えと付きの小さい猫は@1365円でした。奈良町には、ちりめんや古布を使った小物を販売するお店が目立ちました。どのお店もオープンな感じではなく、ちょっと入りづらい印象を与えているのが少し残念です。
満面の笑みです。
てんぷら盛り合わせ・にゅうめん・炊き合わせ・茶碗蒸し...
奈良町膳(1260円)
てんぷら盛り合わせ・お刺身・炊き合わせ・茶碗蒸し・赤だし・...
夢殿弁当(1575円)
■ 天ぷら 飛鳥(あすか)

 住所 奈良市勝南院町11-1
 電話 0742-26-4308
 URL こちら
午前10時から、約3時間も歩きっぱなしだったので、疲れてきました...。お腹も空いたので、午後1時過ぎ、「天ぷら 飛鳥」に入ります。店内は清潔で落ち着いた感じ。食事も美味しいし、お値段もかなり良心的だし、トイレもウォシュレットでした。飛び込みで入ったにもかかわらず、評価は◎。実は「TEN TEN CAFE」というカフェに行きたかったのですが、見つけることができなかったのです。
町屋の佇まい。とってもステキです。 中央にかまどがあります。 ならまち格子の家 

町屋の特徴である中庭・箱階段・あげ床几・煙抜きなど町家の内部を見ることができます。

休憩スペースと公衆トイレが併設されています。
ならまち格子の家・内部を見ることができます。 

 ■「身代り猿」・・・奈良町の家の軒先には赤いぬいぐるみがぶら下がっています。これは、「庚申(こうしん)さん」のお使いの猿を型どったお守りで、魔除けを意味し、家の中に災難が入ってこないように吊るしてあるそうです。そして災いを代わりに受けてくださることから「身代り猿」とよばれているそうです。また、背中に願い事を書いてつるすと、願いが叶うといわれ「願い猿」ともいうそうです。

■ 奈良町で選んだお土産と奈良ホテルでティータイム ■
吉田蚊帳株式会社

 住所 奈良市芝新屋町1
 電話 0742-23-3381
 URL こちら

とても上品なおばあちゃまがお店を守っておられました。蚊帳(かや)の生地を使ったのれんやコースターなどを販売しています。
コースターはいろんな色があります。 白壁の外観
蚊帳(かや)の生地を使ったコースター(@315円)など...
今日の”ならまち散策”は、約2時間の旅でした。ちょっと歩き疲れたので、約80年の歴史をもつ「奈良ホテル」でティータイムです。
ホテルの外観 濃厚なアイス。とっても美味しかったです。 奈良ホテル

 住所 奈良市高畑町1096
 電話 (0742)26-3300
 URL こちら

ラウンジでティータイム。さすが!と言ったホテルでした。
アイスクリーム(@600円)。でもサービス料と消費税を加算すると693円となります。
◆奈良町(ならまち)・・・世界遺産・元慶寺の旧境内を中心とした一帯を「ならまち」と呼び、江戸時代の末頃から明治時代にかけての町屋の面影を今に伝えています。迷路のような小路や町並みは、落ち着いた風情を漂わせ、訪れた人になつかしさを感じさせてくれます。
  ■奈良町のHP こちら
■ 若草山 ■

■ 若草山山頂
有料の新若草山ドライブウェイ(若草山山頂での往復折り返しコース@510円)を通って若草山山頂にやってきました。ここにも鹿・しか・シカ。芝生の上は、鹿のフンだらけなので、注意して歩いてくださいね。でも、景色はバツグンですよ。旅の締めくくりにどうぞ〜。夕陽の撮影スポットでもあります。
ここにも鹿がうろうろ。 秋ですね♪ススキがゆらゆら、揺れてます。
鹿がぞろぞろ... ススキが揺れています。

 ひさびさの奈良の旅は、東大寺をメインに定番コースをまわりました。やはり紅葉にはまだ早すぎるので、観光客は少なめでした(外国人と鹿は多かったですが...)。でも、そのお陰で各お寺をゆっくりと拝観することができ、とっても満足できる旅となりました。そして、はじめて訪れた「奈良町」は、とても風情のある町並みで、とてもよかったです。特に「格子の家ならまち」では、箱階段など家の内部を見学でき、とても楽しかったです(もっと下調べをしてくればよかったかな〜と反省もしましたが...)。奈良にある有名なお寺には、ほとんど行ったことがあるのですが、若い頃には感じなかった「京都」とは違う「古都奈良の魅力」をだんだんと感じ取ることができるようになりました。お寺めぐりの大好きな私としては、次は「法隆寺・薬師寺・唐招提寺」を訪ねてみたいと思ってます。皆さんも、ぜひ「奈良」を訪れてみてくださいね♪

■ 奈良について こちら
■ 駐車場について 奈良県庁の駐車場→1日1000円/興福寺駐車場→1日900円

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