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主イエスは公生涯に入る前、荒野で悪魔から三つの試みを受けました。その試みの内のひとつですが、悪魔はイエス様を神殿の屋根に立たせて、ここから飛び降りてみたらどうだ、「神があなたのために天使たちに命じると、/あなたの足が石に打ち当たることのないように、/天使たちは手であなたを支える」(マタイ4:6)と書いてあると言って、試みたのです。その言葉は詩編91:12の言葉です。悪魔は荒唐無稽なことを言って、試すのではありません。聖書の言葉を用いて試すのです。言い方は変ですが、上記の聖句は、悪魔が試みに用いるほど、確かな事実なのです。実際、神は、わたしたちの道のどこにおいても守ってくださるのです。
この詩編の背景には、アッシリアによるエルサレム包囲という出来事があると言われています。エルサレムはアッシリアの大群に包囲されて、陥落寸前でした。明日にでも、アッシリアはエルサレム壊滅のため、総攻撃するつもりなのです。しかし、その夜の内に、主の御使いがアッシリアの陣営で185,000人を撃ち、彼らは退却を余儀なくされました(列王記下19:35)。その原因は分かりませんが、疫病のせいではないかという説もあります。いずれにせよ、神は御自分の民を顧み給うてくださるのです。災いから逃れさせ、苦難の襲う時も共にいて助け、名誉を与えてくださり、御自身の救いを見せてくださるのです(14∼16節参照)。正に「神のまことは大盾、小盾」(4節)とあるように、約束へのまことをもって関わってくださるのです。わたしたちは、「あなたがたをお招きになった方は、真実で、必ずその通りにしてくださいます」(Tテサロニケ5:24)ことを覚え、主を「わたしの神、依り頼む方」(2節)と呼んでゆくのです。
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