あなたを生かす聖書の言葉

2025年2月2日(投稿)

今週の聖句    詩編48

「北の果てなる山、それはシオンの山、力ある王の都。/その城郭に、砦の塔に、神は御自らを示される。」

(詩編48:3b〜4) 

上記聖句の「その城郭」の「その」という指示代名詞は、その前の行にある「シオンの山、力ある王の都」を指しています。それは、勿論、エルサレムとその神殿のことです。その神殿は、神がとこしえに立つものとしてくださっているので、人々はそこにおいて神の慈しみを知り、御名を賛美し、喜び躍ることができるのです(912)。だからこそ、この詩人は、その周囲を一回りして、砦の塔を数え、城郭に分け入ることを勧めます(1314)。そうすれば、生ける神の現臨を確信できるというのです。敵対する者たちが来ても、ひるみ、恐怖を覚えて逃げ去るほど(58)、確かに神が生きて働き給うことを知ることができるというのです。

そのような事態が、今や、わたしたちの教会にも起こっています。パウロは、「あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか」(Tコリント3:16)と語りました。その言葉のように、わたしたち教会は、神の霊が宿っている神の神殿であるのです。わたしたちの教会を通して、わたしたちは生ける神を知ることができるのです。そうは言っても、この建物が神の現臨を示しているのではありません。「二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいる」(マタイ18:20)と、主イエス御自身が仰せになったように、主の御名によって集まるところ、即ち、主の福音の説教と聖礼典の正しい執行がなされている礼拝において、生ける主が現臨し給うのです。

それならば、わたしたちは、その主にある恵みの事実を覚え、喜びをもって真の礼拝を献げるのです。そのようにして、わたしたちの内に生きて働き給うを主を証ししていくのです。

京都大宮教会 牧師 渡邊宣一

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