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上記、聖句は直訳すると「今日、王さまとハマンはお越しください。わたしが設けた酒宴に」となるということです。その文章の前半は四つの単語で成り立っていて、その四つの単語の初めの文字を順番に並べるとＹＨＷＨになるということです。このＹＨＷＨは、以前はエホバと発音すると言われ、実際、文語訳聖書はそのように訳していました。しかし、今では、これはヤハウエと読むのが正しく、その基になったのが出エジプト3:14である、と言われているのです。そこには、モーセがエジプトに遣わされるとき、主なる神が彼に「『わたしはある』という方がわたしをあなたがたに遣わされた」と言えと仰せになりましたが、その「わたしはある」というのが、ヤハウエという神の名が意味しているところであるのです。
その「わたしはある」という字です。これは「成ろうとするものになれる」とか「在ろうとするもので在ることができる」という意味であると言われています。つまり、神はいと高き所に鎮座ましまして動かないお方ではなく、わたしたちと共に歩んで必要な導きを賜う、動的なお方であるのです。その神は、遂には、わたしたちの罪の救いを成し遂げてくださるために、御子において十字架の低きにまで降り給うてくださったのです。
エステル記が証ししていることは、5:4からも明らかなように、そのヤハウエなのです。実際、エステル5〜7章を読むと、当時のユダヤ人たちは「滅ぼされ、殺され、絶滅させられそうになってい」(7:4)ましたが、見えざる神がエステルやモルデカイを用いて、その困難の中から助け出し給うたのです。主なる神は、かつてもそして今でも、隠された仕方でわたしたちの主として働き、導き給うのです。その主なる神への信頼こそが願われるのです。
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