あなたを生かす聖書の言葉

2023年1月22日(投稿)

今週の聖句    ネヘミヤ書9

「わたしたちの神よ/偉大にして力強く畏るべき神よ/忠実に契約を守られる神よ/…あなたは忠実に行動されました。/しかし、わたしたちはあなたに背いてしまいました。」

(ネヘミヤ書9:32-33) 

主なる神はアブラハムと契約を結ばれ、あなたを祝福の源とすると約束して、更にその契約は「永遠の契約」(創世記17:7)であると約束してくださいました。実際、神の約束のとおりエジプトの奴隷からも解放され、四十年の荒野の彷徨も導かれ、約束の地カナンに入り、ダビデ、ソロモンを頂点にした一大国家を形成するにまで至ったのです。しかし、その後、イスラエルは徐々に力を失い、遂にバビロン捕囚という憂き目にあいます。その中でも、神はその契約を忘れることなく堅持し続けてくださいました。そしてバビロンからの帰還をペルシャ王キュロスによって果たし、更にはエルサレムに帰還、崩壊していた神殿の城壁の再建にまで至ったのです。本当に神は契約に忠実であり、「鉄鎖の摂理」(小原福治)をもって民を導き給うのです。この9章の説教はそのことを明らかにしています。

その神の恵みの導きを覚えれば、何があっても主の御名を賛美し、主をほめ称えるのが筋でしょう。しかし、イスラエルの民は、神に対して傲慢に振舞い、頑なさ、背信、背反をもって神に関わり、偶像礼拝にも陥ったのです。その結果、苦境に陥ることになったのですが、そのときは自分が契約を破って神に背いていたことを忘れたかのように、図々しく神に助けを求めて祈りました。都合の良い時だけ神を持ち出す、これは人間の常であることも、この説教は語っています。

しかし、神は自分勝手に振る舞う者たちに対して終始一貫変わることなく、憐れみをもって関わり、御子によって契約を完成させてくださったのです。そのことを覚えたら、わたしたちは、日毎に罪の悔改めに生きる他ないのです。

京都大宮教会 牧師 渡邉宣一

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