あなたを生かす聖書の言葉

2022年9月25日(投稿)

今週の聖句    エズラ記4

「わたしたちの神のために神殿を建てるのは、あなたたちではなく、わたしたちに託された仕事です。」

(エズラ記4:3) 

ユダとベニヤミンの敵(即ちサマリア)は、エルサレムに帰還した南ユダの神殿再建に加勢しよう、と申し出ました。しかし、南ユダの民は、上記のとおり、これは自分たちに託された務めだからと言って、その申し出を断ります。すると、敵対する者たちはさまざまな手段を用いて、その建築を妨害したのです。まず、「ユダの民の士気を鈍らせ脅かす一方……参議官を買収して建築計画を挫折させ」(45)ようとします。また、別の機会には「告訴状」(6)を送って、ユダの民が神殿を再建すると、納税などの義務を果たさなくなるからやめさせた方が良い等と訴えます。神殿再建には多くの妨げがあり、労苦したのです。

わたしたちに託されている教会形成にも、同じような妨げがあります。その中心に居るのはサタンです。6節に「告訴状」とありましたが、基になった「訴える」という字は、サタンという字と語源を同じくすると言われています。ギリシア語でも中傷する(ディアボロス)という字に定冠詞()が付くと、サタンを意味する字になります。サタンはわたしたちに対して様々な方法を採ります。イエス様の場合、御言葉が誘いに用いられました(マタイ4:5)。ペトロは善意に付け込まれて、結果的に、イエス様に「サタン、引き下がれ」(マタイ16:23)と叱責されました。パウロは「神殿を壊す者」(Tコリント3:17)に言及していますが、それは外敵ではなくて、「成長させてくださった…神」(同6節)を見失って教会内部で分派争いをする人々でした。

いつの時代も「身を慎んで目を覚ましていなさい。…敵である悪魔が、吠え猛る獅子のように、だれかを食い尽くそうと探し回っています」(Tペトロ5:8)ということがあります。御言葉の主に集中することが願われるのです。
京都大宮教会 牧師 渡邉宣一

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