あなたを生かす聖書の言葉

2022年5月29日(投稿)

今週の聖句    歴代誌下21

「主は、ダビデと結んだ契約の故に、ダビデの家を滅ぼそうとはなさらなかった」

(歴代誌下21:7) 

ダビデ家だけではなく、教会も同じです。教会が存亡の危機に陥っても立つことができるとすれば、主の救いの契約の真実によるのです。そのことを覚えて、教会は主の言葉に聞き、受け継いできた伝統に生きるのです。

南ユダは、今やダビデの血筋が絶えようとしていました。ヨシャファトが死んだ後、息子ヨラムが王になります。彼は兄弟を全部殺します。それは、北イスラエルの悪しき王アハブ(偶像礼拝者)の娘・アタルヤと結婚し、偶像礼拝に生きたからです。神が偶像礼拝者を是とするはずがないのです。預言者エリヤの手紙による預言の通り(21)、ヨラム王は悲惨な死に方をします。在位8年でした。その後、王になったのは北イスラエルの血筋を持つ息子エホアハズ(22章ではアハズヤと呼ばれる)です。この王も偶像礼拝にのめり込み1年で死にます。その後、母アタルヤが執権を握ります。彼女は、まずユダ族の王族を皆滅ぼそうとします。しかし、ダビデの血筋を引くヨアシュだけは、ヨラム王の娘ヨシェバによって匿われ、成長します。そして、時が来たとき、彼は南ユダの王として油を注がれます(歴代誌下23:111)。皆が「王万歳」と喜びを表します。他方、北イスラエルのアハズの娘アタルヤは「謀反、謀反」と叫びましたが、逆に捕らえられ滅ぼされます(在位7年)。そのようにして、南ユダは危機を脱し、再び、ダビデの家系の者が王になります。

16年に及ぶ危機も避けることができ、神の民はダビデの家系を保って主イエスにまで至るのです。冒頭に記したように、神の契約に対する真実が、群れ(教会)を導くのです。ですから、わたしたちはその主の御前に遜るのです。人間の恣意的思いではなく、御言葉の主が、主として立つような礼拝と制度を整えることが大切であります。

京都大宮教会 牧師 渡邉宣一

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