あなたを生かす聖書の言葉

2022年5月22日(投稿)

今週の聖句    歴代誌下20

「わたしたちには、攻めてくるこの大軍を迎え撃つ力はなく、何をすべきか分からず、ただあなたを仰ぐことしかできません。」

(歴代誌下20:12) 

この言葉は、南ユダの王ヨシャファトの祈りです。この時、南ユダは、モアブ人、アンモン人、メウニム人の連合軍に攻め込まれていました。多勢に無勢です。もはや為す術がありません。八方塞がりで、右往左往するほかないほど窮しているのです。 ( ) ん方尽きているのです。

わたしたちの信仰生活には、そういうときが、少なからずあります。八方塞がり、 二進も三進も ( にっちもさっちも ) 行かない状態です。しかし、前後左右、四方八方全部塞がっていたとしても、上は開いています。天の父なる神に至る道は開かれているのです。ヨシャファトは「何をすべきか分からず、ただあなたを仰ぐことしかできません」と言っているように、仰ぐべき天はあるのですから、天を仰ぎ見つつ祈るのです。実際、ヨシャファトは祈ります。彼だけではありません。皆が、即ち「ユダのすべての人々がその幼子も、妻も、息子と共に御前に立って」(613)祈ったのです。すると、ひとりの人、ヤハジエルに主の霊が臨み(14)、「主があなたたちを救う…恐れるな。おじけるな。明日敵に向かって出て行け。主が共にいる」(17) との御心が示されます。

今日でも、真の神であられたが真の人となり給うた主イエス・キリストによって、わたしたち主の教会に、救いの約束が与えられています。上記17節の言葉に呼応するような御言葉、即ち「なんじらは世に在りては 艱難 ( なやみ ) あり、されど雄々しかれ。我すでに世に勝てり」(ヨハネ16:33,文語訳)と仰せになる主イエス・キリストが、わたしたちと共にいまし給うのです。だからこそ、「四方から苦しめられても行き詰まらず、途方に暮れても失望せず、虐げられても見捨てられず、打ち倒されても滅ぼされない」(Uコリント4:89)ということができるのです。わたしたちも皆で、主を仰ぎ、主に祈るのです。

京都大宮教会 牧師 渡邉宣一

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