あなたを生かす聖書の言葉

2022年4月10日(投稿)

今週の聖句    歴代誌下6

「わたしの名を置く家を建てるために」「わたしの名のために家を建てる」

(歴代誌下6:5,8)

上記の言葉のように、主なる神はご自身の名のため、エルサレムを選び、ダビデ、ソロモンを用いて神殿を建てたのです。聖書においては、「名」はその人自身を示すものであり、名が口にされるということは、その人自身がそこにいますことになるのです。ですから、神殿を主の名のためにお建てになったということは、その神殿に、主なる神がいますことを示そうとなさったということです。神殿は活ける神を示すものであり、神の現臨のしるしなのです。

わたしたちの教会も同じです。教会も神が生きて働き給うことを示すしるしであります。教会のことを「キリストの地上的・歴史的、現実形態」と語った神学者がいるのです。そのように、独り子なる神が、この地上に、またこのわたしたちの歴史の中に、現に生きて働き給うことを示す存在として教会があるのです。砕けた言い方をすれば、主は、キリストを知りたかったら教会に来ればよいと言えるような存在としてくださっているのです。それならば、教会において必要な事は、活けるキリストを証しすることです。

ソロモンは「イスラエルの神、主は称えられますように」(6:4)と語った後、更に「主の祭壇の前に立ち…イスラエルの全会衆の前でひざまずき、両手を天に伸ばして」(6:12)祈ったとありますが、わたしたちも主なる神に向かって祈り、御名を賛美するのです。そのような礼拝を通して、活ける神、活ける主を指し示すのです。それが教会の務めであり、それこそが教会でなければできないことです。今日、教会の活性化のためにさまざま工夫をしている教会も少なくありません。それも必要でしょう。しかし、主を礼拝することが無くなったら教会の存在価値がなくなる、ということを忘れてはならないのです。主の御名は、ここわたしたちの教会にとどまっているのです。

京都大宮教会 牧師 渡邉宣一

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