あなたを生かす聖書の言葉

2018年3月3日(投稿)・主日礼拝説教(要旨)

「まず、神が」  

 聖書「愛する者たち。神がこのようにわたしたちを愛されたのですから、わたしたちも互いに愛し合うべきです。」(Tヨハネ411)

「愛する者たち」という呼び掛けは、Tヨハネが良く使っている言葉す。直訳すると、「愛されている者たち」となります。勿論、神によって愛されているということです。その言い方から分かります。まず、神が愛してくださり、わたしたちを神の子としてくださっているのです。わたしたちの信仰生活は、先行する神の愛に包まれ、守られ、導かれているのです。わたしたちが道を反れても、迷路に入ったようになっても、更には災いしかないと思われる日々が続いたとしても、変わることなく神はわたしたちを愛してくださっているのです。

Tヨハネ41116には、これまたヨハネの愛用する字句が繰り返されています。それは「とどまる」という字です。「神はわたしたちの内にとどまってくださる」(12)を始めとし、13節、15節、16節と各節ごとに出てきます。これは皆現在形です。まず神が愛をもって臨んでくださっただけではない、神は現在も変わることなく、愛をもってわたしたちの内にとどまってくださっているのです。日々の歩みにおいて、わたしたちの内にとどまってくださり、わたしたちを支えてくださっているのです。それほど、わたしたちを重んじてくださっているのです。

更に、神はその愛を御子において現わしてくださり、「最後まで愛し通された」(ヨハネ13:1、口語訳)のです。「最後まで」ということは、終末時の救いの完成の時までということも含まれています。まず神が愛したもう、その愛の事実が終わりに至るまで、わたしたちの内にとどまっているのです。神の愛は終始一貫、変わることはないのです。わたしたちは、その愛の主を称えるほかありませんし、またそのように豊かに注がれている愛をもって「わたしたちも互いに愛し合う」のです。

 

京都大宮教会 牧師 渡邉宣一

今週の聖句(バックナンバー)