あなたを生かす聖書の言葉

2017年7月16日(投稿)・主日礼拝説教(要旨)

伝道命令  

 聖書「イエスは言われた。「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。」(マルコ 16:15)

 主イエスは、十一人の弟子たちに対して福音伝道を託しました(14節参照)。十一人ではひとり欠けています。しかし、主イエスはその欠けた者たちに、福音伝道という大切な務めを託すのです。わたしたち教会も、主によって伝道の使命を果たすことが求められています。わたしたちも完全な存在ではありません。欠けの多い破れだらけの者に過ぎませんが、主はそういうわたしたちを信用して用いてくださるのです。ですから、その主の特別な御計らいを喜び、感謝して、わたしたち教会は主の福音を宣べ伝えていくのです。主キリストをこそ主として賛美し、主の福音を伝えていくのです。

その際、忘れてはならないことがあります。主イエスは、わたしたちに福音伝道を託されて、あとは知らん顔なさっているのではないということです。むしろ、主イエス御自身が働き給うてくださっているのです。「主は彼らと共に働き、彼らの語る言葉が真実であることを…お示しになった」(20)とある通りです。復活の主が、今も生きて働き給うのです。ですから、わたしたちもその主の御業に仕えるのです。

それともう一つ大事なことは、福音を宣べ伝えるということは、「新しい言葉を語る」(17)ということだという点です。新しい言葉とはどういう言葉でしょうか。今ほど触れました20節には、「主は彼らと共に働き…」とあったのです。マルコ福音書は、今までの記述の中でイエス様のことを言う時、「主」という言葉は使っていないのです。「主」という字は、この福音書ではここで初めて出てくるのです。イエス様こそが「主」であると告白することが、新しい言葉なのです。イエス様こそを主として礼拝することが、福音伝道になるのです。ですから、わたしたち皆が、主イエス・キリストを主と礼拝する信仰生活を送っていくのです。

 

京都大宮教会 牧師 渡邉宣一

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