あなたを生かす聖書の言葉

2016年11月6日(投稿)・主日礼拝説教(要旨)

「悟るべきこと」

聖書「主がその期間を縮めてくださらなければ、だれ一人救われない。」

(マルコ 1320)

教会は、古くから地上の教会のことを言うとき、「戦う教会」(ラテン語でエクレシア・ミリタンス)と言ってきました。教会は信仰の戦い、即ち主イエスをこそ主とする戦いをしてきたのです。ここの言葉で言えば、「憎むべき破壊者が立ってはならない所に立つ」ということが起こり迫害を受けてきたし、これからもそのようなことがあり得るのですが、そういう中にあって、主イエスこそが、他の者が「立ってはならない所に立つ」ことがお出来になるお方であるとする戦いを、なしてきたのです。それは、「イエス・キリストは、わたしたちが聞くべき、また生きているときも死ぬ時も、信頼し、服従すべき、唯一の神の言葉である」(バルメン宣言)とする戦いです。

「主がその期間を縮めてくださらなければ、だれ一人救われない」とあるように、実際、主はわたしたちが遭遇する迫害や苦難の期間を縮めてくださっているのです。そのように、いつも御手の内に置き、ご自身の支配下に置いてくださっているのです。主イエスは、わたしたちの主権者としていつも臨んでくださっているのです。ですから、戦うということで言えば、主こそが勝利するのです。実際、主なる神はその勝利を御子イエス・キリストの十字架と復活とにおいて成し遂げてくださったのです。

教会は「戦う教会」と言ってきたと申しましたが、そのとき同時にエクレシア・トリウムファンス、「勝利の教会」とも言ってきたのです。地上の戦う教会は、天上の勝利の教会に連なっているのでもあるのです。主イエスにおいて現にその勝利に与っているのです。そのことを覚えて、主キリストをこそ、わたしたちが聞き、信頼し、服従すべき、唯一の神の言葉として崇め、また高く掲げていくのです。それこそが、わたしたち地上の教会がいつも悟り、しっかりと立つべき所なのです。

 

京都大宮教会 牧師 渡邉宣一

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