京都御所の出入口門は、南にある建礼門から時計回りに宜秋門、清所門、皇后門(准皇御殿御門)、朔平門、建春門の六門がある。各門の建築様式や用途は次のとおり。
・建礼門:桧皮葺四脚門。駒寄せ(柵)付き。天皇が出入りした。
・宜秋門: 桧皮葺四脚門。駒寄せ(柵)付き。宮、摂家その他公卿が参内した。公家門ともいった。
・清所門: 本瓦葺四脚門。皇子女の参内初めに使った。また御所の勝手口の役割を荷ったので御台所御門ともいった。
・皇后門:本瓦葺薬医門。薬医門は、本柱の後方に控柱を二本立て、切妻屋根をかけたもの。皇后宮御殿の通用門。
・朔平門: 桧皮葺四脚門。駒寄せ(柵)付き。皇后宮御殿の正門。
・建春門: 桧皮葺四脚唐門。駒寄せ(柵)付き。皇太子や勅使が出入りした。
一方、京都御所を取巻く京都御苑には、丸太町通に面した堺町御門から時計回りに下立売御門、蛤御門、中立売御門、乾御門、今出川御門、石薬師御門、清和院御門、寺町御門の九門がある。建築様式はいずれも高麗門。普通の屋根以外に左右の控柱の上にも屋根のある門を高麗門といい、城郭の門に多い。
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