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旅 行 記

  東  北   2012年  6月   JA3ARI

(写真の上にポインターを置くと説明文が出ます)

  伊丹空港に少し遅れて到着した。手続きを終えて荷物をJALに預け、2階の搭乗ロビーに上がったら手荷物検査ゲートに長蛇の列が出来ていた。これでは7時15分発の飛行機に間に合わない。やきもきしていたら案内係の人が、7時15分発仙台往きの方、と呼び出してくれた。手を上げたら別のゲートに案内してくれ、ペットボトルは特別検査を受けたが大して時間も掛からず搭乗ゲートに急ぐ事が出来た。朝は早く出たつもりだが途中で少しアクシデントがあって予定より遅れた。時間には間に合ったが機内に這入ればほぼ満席の様子だった。そして機は定刻に離陸した、しかし朝から雨模様だったので直ぐ雲の中、外は何も見えず、ずーっと雲の上。
  1時間ほどでジェット機が高度を下げたので地上が見える様になった。仙台空港に近づいて来ると海岸線が見えた。ポツポツと建物が見えるが、あとは何も無い。津波のあととの先入観がこちらにある所為か余計荒廃している様に見えた。
  旅行各社のツアー客が同じ機に乗っていたと見え、沢山の人がそれぞれの旗の下に集まっていた。私と家内の乗ったバスには添乗員の他にバスガイドが付いた。空港周辺には沢山の車が駐車していたが、津波の時はこれらの車と同じように駐めていた車が流される光景をテレビで見ている。平泉 中尊寺 金色堂乗務した運転手、バスガイド、添乗員は東日本大震災を経験した現地の人達でした。動き出したバスからは建物だけが残り、中はがらんどうになって居るレストランが間近に見えた。ガイドさんの説明では営業再開の目途が立たないとか。バスは高速道路に乗ったが海側は荒廃した土地が続く、反対側の田圃には稲が青々している。ガイドさんの説明では、この高速道路で津波が止まり、明暗が分かれたと。先ずは東北道を平泉に向かうが、大震災と大津波の当時の状況を外の景色を見ながらガイドさんが説明してくれた。何でもよく知っている元気なガイドさんだ。

<平泉・中尊寺>
  バスの乗客に年寄りが多いので運転手さんが気を利かせて坂の途中までバスを持ってきて止めてくれた。松尾芭蕉 銅像お陰で上り坂の道のりが短くなった。先ずは記念撮影、仕方なく参加したが買うつもりは無く、他の人もおなじと見え、実際に売れたのは2枚だったとか。中尊寺 山門向こうも商売だからツアーに組み込んで貰って撮影するのだろうけれど、昔に比べたらデジカメプリントだからフィルム代も要らないし。でも1団体で2枚では、つらい商売かも知れない。反対に学校関係は全員お買い上げだからうまい商売か。そんな下世話な事を考えながら金色堂の階段を上り、拝観へ。さすがに世界遺産、写真が撮れないのは残念だが、見学者の流れに押し出されて長くは居られずこれで見納めか。讃衡蔵を拝観して中尊寺本堂へ向かう。途中、いろいろなお堂があるが、いちいち見ていては時間が足りなくなる。本堂を経て月見坂へ、普通はこの月見坂を登って中尊寺に向かうのだが、我々は逆を行った事になる。中尊寺 本堂帰路の月見坂では登ってくる沢山の人々に出会った。しかし年寄りにはこの方が良かった。月見坂は下りでも厳しかったのだから。そして坂を下りて昼食を取った。ずんだ餅も食べた、結構美味しかった。門前町としてもう少し賑わってもよいのではないかと思った。土産物店が少ない。同じウイークデーに行った宮島などはもっと賑わっていた。世界遺産になってこれからかも知れないが、気になったのは外国人の観光客が中国人も含めて皆無に近かった事です。一昨年、上高地や高山へ行ったときは、辺りは中国語が氾濫して、ここは日本かと思ったぐらいでしたから余計に感じました。やはり原発事故の所為なのかなぁ。

十和田湖 乙女の像 <十和田湖>
  バスは宮城県をスタートして東北道を北上し、岩手県に入りましたが、途中の平泉を出てからも東北道沿いには本当に何も無い。秋田県と青森県の県境カンバン ホテルの窓よりこの岩手県は四国ほど大きさがあるそうで走っても走っても岩手県。岩手県は海沿いに宮古釜石大船渡など有名な漁港が有り、大津波の被害で名が知れた陸前高田などあるが今回は通らない。やっと岩手山(南部富士)が左手に見えてきて、実際には雲で頂上まで見えなかったのですが、富士山の様な稜線は見えました。そして安代JCTで八戸道と分かれ東北道は秋田県へ。十和田ICから国道103号線を十和田湖へ、途中、発荷峠を経て十和田湖に到着しました。
秋田県のカンバン  今夜はここに泊まる事になるのですが、その前に十和田湖まで来たのだから、かの有名?な「乙女の像」を見に行く事に。湖畔を徒歩で行くのですが、風が強く湖とは思えないほどの波しぶきで傘が必要なほどでした。乙女の像? これがぁ! 男みたい。(失礼!)
  乙女の像、動画写真はここをクリックして下さい。
  ホテル着、部屋から湖が見えるホテル。十和田湖は秋田県と青森県の県境にある湖で乙女の像を見に青森県に行き、再び秋田県に戻って秋田県側のホテルに泊まりました。

<奥入瀬渓流>
  朝8時、ホテル出発。再び青森県側にある奥入瀬渓流へ。火山の噴火で出来た十和田湖から流れ出る奥入瀬渓流には外輪山からいろいろな滝が流れ込み、深緑が美しい。太古の植物シダ類、コケ類が生い茂り、渓流と相まって景観を呈している。奥入瀬歩道案内図台風一過で足下が悪く、歩くのに気を遣ったが、マイナスイオンに浸れた。
  奥入瀬渓流の動画写真はここをクリックして下さい。
  銚子大滝を出た所でバスが待ってくれていた。靴が汚れていてマットで拭いたがバスには気の毒に思った。山道だから仕方が無いのだが・・・・・。バスは来た道を十和田湖に沿って走り発荷峠に到着。ここで十和田湖の絶景を眺め、しばしの休憩。十和田湖とはこれでお別れ、りんご園へ。
  昼食は道の駅「鹿角あんとらあ」で「三色わっぱ飯」を食べました。そしてバスは再び東北道をひた走り松島へ。もう寝るしか?! バスガイドさんの岩手山と姫神山の面白い神話を聞きながら。
奥入瀬渓流石ケ戸案内板石ケ戸
奥入瀬渓流 石ケ戸案内板   石ケ戸
阿修羅の流れ阿修羅の流れ九段の滝 標識
阿修羅の流れ 阿修羅の流れ 九段の滝 標識
九段の滝銚子大滝銚子大滝
九段の滝 銚子大滝 標識 銚子大滝
十和田湖案内板十和田湖
十和田湖案内板 十和田湖

<松島>
  午後3時半、松島着。遊覧船が4時発のため先に五大堂を見学、重要文化財に指定されているそうな。瑞巌寺の本堂は現在改築工事中で見られず。日本三景の景色を眺め、土産物店へ。松島の島々が防波堤の役目をし、津波の勢いを削いだため、床上浸水のような感じの津波で、家々が流される事もなく、復旧が早かったそうで、土産物店は何事も無かったかの様に営業していた。  松島の動画写真はここをクリックして下さい。
瑞巌寺 五大堂瑞巌寺 五大堂瑞巌寺 五大堂
瑞巌寺 五大堂 瑞巌寺 五大堂  瑞巌寺 五大堂
松島 船着き場松島瑞巌寺 山門
松島 船着き場 松島  瑞巌寺 山門
瑞巌寺 参道瑞巌寺 本堂 修復工事中松島
瑞巌寺 参道  瑞巌寺 本堂 修復工事中  松島

  松島をあとに、バスは仙台空港に向かう。昨日、仙台空港に降りた時は到着ロビーから直ぐバスに乗ったから分からなかったが、今日は帰りのバスを降り、1階のロビーを通った時、津波はここまで、と柱に線で表示されていた。高さは3.8mとあった。大津波が仙台空港を襲う映像をテレビで見た時、自動車が流れ、ヘリコプターが流れる光景はショッキングでありましたが、ここも見事に復旧していました。仙台空港の復旧にはトモダチ作戦の米軍と自衛隊の活躍を永遠に忘れられない出来事として記録にそして記憶に残る事でしょう。
  出発まで余裕が出来たのでJALに荷物を預け、夕食を取った。ロビーで売っていた大きな笹かまぼこ買って食べた。大阪でも笹かまぼこは売っているが、こんな大きなかまぼこは無い、これを最後に手荷物検査ゲートへ。19時5分発JALの機内は満席。
  仙台からの離陸時はまだ外は明るかった、しかし眼下は分厚い雲で覆われて何も見えず。大阪へ近づくにつれ、日暮れが深くなり、街の灯りが良く見える様になりました。大阪国際空港伊丹着20時25分、しかし離陸待ちがあって2機離陸、ゲート到着35分。

  この時期に東北行きとは酔狂な、と思われるでしょうが、東北を選んだのは北海道に次いで梅雨の影響を受けにくいからそんなに雨は降らないだろうと予測しました。そして原発事故で敬遠されているのであれば、行って買い物する事で少しでも東北のお役に立つ?かとも思ったので・・・・・。台風4号にはやきもきしましたが早めに通過してくれたので予定通り出発出来ました。予測通り東北は曇りで傘要らず、翌日は晴れ間が拡がりました。(2012.07.21.掲載)

(写真の上にポインターを置くと説明文が出ます)




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