熱血バカ









生え



私の目の前でそれはもう熱血に叫んでいる男がいる
「お館さむぁぁぁああっ!!」
そして私の父、武田信玄といつものように肉弾戦が始まり、いつしか終わっている。
その後、父は幸村殿の手当てをしているのは私だということを知っているのだろうか?

ある時、が幸村殿の傷を手当てしている時だった。
「大丈夫ですか?幸村殿」
「問題ない、大丈夫でござる・・殿が心配することはないでござるよ」
「いや、でも…この頃激しさが増しているようだし、私の方から父上に言ってみるから」
「何を申すか!この幸村、日々お館様を超えるべく、挑戦しているのでござる」
言って立ち上がった先から身体が悲鳴を上げているように幸村の顔が歪む。
「お身体を大事にしてください」
はそう言って椅子に座るようにと幸村の手を握ると、
まるで急に沸点を越えたように顔を赤くした幸村は
座ることを忘れたように呆然と立ったままで、
「幸村殿、顔が真っ赤ですよ?」
「そ、某は元から赤いのだ」
「それは父上に殴られた痣のせいでしょう?」

言って幸村の頬に消毒液のついた綿を傷口に当てると、
小さく声を上げた幸村が本当に痛そうに見え
「やっぱりここは、私から父上にガツンと言わなくちゃいけませんね」
そう儚げに笑ったに幸村は心痛め
優しく微笑むと、右手をの頬にそっと添え
少し屈んでこう言った。
「ありがとう、殿」
が幸村に恋をしていたことに気づくのはもう少し先のお話。













FIN...


え、終わっちゃうの?はい、終わっちゃいます(笑)
熱血幸村を書いてみましたが最後はちょっぴり格好良い仕上がりにしてみました。
まだ恋人同士じゃない、恋が始まろうとしている時のお話ですね
うまく幸村の心情を書き表せることができず不発(汗)

次は恋人同士の夢でも…

ここまでありがとうございました!!