5 目、閉じてて
伯爵から削除(デリート)するエクソシストのリストをもらって何人消しただろう
そんなの一々数えてられないほど、消してしまったんだろうな
ただすべきことをしているだけ、ってことは
それ以外なら俺の勝手でやってもいいってことだよな?
ま、そんな勝手する間もなく削除していかないと駄目なんだけどね
ノアの一族も大変だよ、全く
「…ティキのバーカ」
「なにそれ?」
疲れて帰ってきた俺におかえりのキスもなく
ただバカと言った彼女の名前は
俺の最愛の妻、になる予定の恋人
何でそんなにいじけているのか俺はよく知っている
そして今日が大事な日だってことも知ってる
でもお前は俺にキスをしてくれなかったから
俺もいじけてやろうかな?
「ティキのバーカ、エクソシストに殺されたらよかったのに」
「うわ、その発言はダメでしょ?」
「あっそ、もういい、近寄るな変態」
「変態でも構わないけど俺に死んでもらって困るのはダレ?」
は一人用の赤いソファに腰を掛けて読みもしない本で視界を遮った
ティキが視界に入らないように、ただ目の前に並ぶ字を黙読する
ティキはそんなの徹底的な無視にめげずその本を上から没収した
小さく
――あ…
声が聞こえ、逃げ場を失ったは眉間に皺を寄せて不機嫌極まりない顔をした
「、いじけるな…逆に俺がいじけたくなるよ」
「だって…普通は――「俺が帰ってきたらキスしてくれるもんな?」
こんな男に惚れてしまった自分が憎い
そう思った瞬間だった。
妙に言葉が繋がってしまい言い終わった後には眼前にティキの顔があった
顔を引くがそれを追いかけるようにティキが唇を重ね、
まるで足りないと噛み付くようなキスをした
何度もキスを交わしたことがあるのに何故か今日だけは違うような気がして
隙間から入ってくる舌が厭らしく動き回る
着々と犯されていく口内
は眩暈がしそうでそのまま地面へずり落ちるように唇から離れた
「おっと…大丈夫か?」
「ティキの…バカ……」
「全く、困ったお姫様だよ」
言って脱力したを抱きかかえベッドの方へ向かうティキ
はこの先がどうなるか悟り、今すぐ降ろせと暴れてやるが
既に時遅し…降ろされたのは言うまでもなくベッドの上、
は覆いかぶさったティキの両肩を押さえる
「ま、ま、待った!!」
「待たない」
「ダメ、待った!!」
「まだ何もしてないだろ?」
ティキは容易くの手首を掴むとそのままの頭上で一まとめにして掴み
顔面スレスレまで降下してくる
「目、閉じてて」
「だって…」
「大丈夫、今日が何の日かぐらい俺だって分かってるよ」
「え……?」
「だーかーら、目、閉じてろ」
そう言ってはそっと笑みを零し
目を閉じた
そっと額に柔らかな感触が伝わり
瞼、頬、顎
そして最後に唇に重なる
腰に違和感を感じて思わず目を開けてしまった
「っ――!?んーっ!!」
いきなり暴れ出すにティキは仕方なしに唇を離す
「、今日はありがたく俺に頂いてくれ」
「な、何で私の誕生日なのにーっ!!」
そうが叫んだのは言うまでもなく
ありがたくティキにいただかれたのも言うまでもなかった
二度目のティキ夢でした
ヒロイン少し幼めですね、コレ
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ありがとうございました