任務もなく、珍しく非番をもらったは見慣れた天上を見つめながら城下町へ出ようか、
それともこのまま城で気ままに過ごすかを考えていた。
休みを貰ったらしたいことが沢山あったはずなのに、
今となっては何をしたいか検討もつかなく、
ただは見慣れた天上を見つめならぼんやり考えていた。
見慣れた天上に少し違和感を覚えた頃、は眉間に皺を寄せ
近くに置いてあった飛び道具のポシェットから飛びクナイを素早く取り出し天井目掛けて投げた。
突き刺さる音と同時に聞きなれた声がして、天井から降りてくる人影
「あーあ、俺様としたことが見つかっちゃったねー」
「見つかっちゃったねー、じゃない!」

降りてきたのは紛れもなく同じ忍であり、その長である佐助だった。
はバシッと佐助の頭を叩いてやると佐助は痛くもないくせに小さく声を上げ
「全く女の子なんだからもう少しさー」
「私に可愛らしさや女らしさを求めてるならさっさとどっか行って」
「求めちゃいないよ?だって俺様ってばにメロメロ」
語尾にハートか音符が飛び跳ねているような勢いで佐助はの上に覆いかぶさり、
鼻と鼻が引っ付く寸前で佐助の顔はの顔を横切り、首へと納まった。
「ちょ、佐助!!何やってんの・・?」
「何って?そりゃ愛の証ってやつ?」
「聞くなバカ!離せーっ!」

どうにか離れようと下でもがき暴れるに佐助は顔を上げて小さな溜息をつきながら
「俺様も今日は非番なの、だから一緒に愛を育んじゃおうってワケ」
「何で私と佐助が愛を育まないといけないの!?女と寝たいんなら他所に行ってよね!」
「他所の女ー?もしかしてかすがに嫉妬しちゃってるのかなー?」
「嫉妬!?何で嫉妬しなきゃいけないのよ!!思い込み激しすぎなんじゃないの?」
「はいはい、いい加減黙ってくれない?」
依然と何ら変わりない調子の佐助だが、
どこか低く、落ち着いた声色には思わず黙り込んだ。
その後耳元でそっと
――じゃないとキス、できないでしょ?
ゾクッとしたのも束の間、
声を出す事もできずにその唇を塞がれてしまったは受け入れる事しかできなく、
拒絶することのできない自分の本心を憎んだ。
「・・?」
「…な、に・・?」
「息、切れすぎ。それより今何考えてた?」
「別に、何だっていいじゃ、ない」
「生意気、」
「うるさい」

そう言ってもう一度唇を塞がれたのは言うまでもなかった。
今度この唇が離れたとき、私はきっと佐助にこう言うのだろう


好きなんだけど、

(好きで好きで堪らないからもう一度キスして)


















FIN...


何故か佐助を書くときに思ったのが
『コイツ、一歩間違えればオカマになっちまうな』
(爆笑)
結局は両思いっていうお話です(主人公は素直じゃないだけw)
両思いになる手順がおかしいのは私の頭がおかしいからです(爽)

ありがとうございました!!!