「元親様、」
「オイ、いい加減その呼び名はやめねェか」
「それはできないよ、」
そうが言った後、間髪入れず舌打ちをした元親、
二人は広い船の上に立って肩を並べ
潮風に吹かれながら深い青の海を見つめていた。
「例えばさ、」
がそう口にした時だった、
横から大きな溜息をついての方を振り向く元親
「まァたその話か」
「例えばの話、」
「いい加減聞き飽きたぜ、その『例えばの話』ってヤツがよ」
「いいじゃない、『例えばの話』なんだから」
言ってはその場に座り込んで、元親を見上げた。
元親は――あァ、またかよ
と言いたげな顔してその場にドカッと座り込むと
何処からか煙管を取り出して火を点けた
「で、その『例えばの話』ってのは何だ?」
「そう、その例えばの話なんだけど…
・・私がもし元親が好きだって言ったらどうする?」
「嫁にする」
「…・・え?」
「『例えばの話』、なンだろう?」
言って紫煙を吐き出した元親の顔は笑っていた。
例えばの話は
本当の話?
FIN...
アニキに即答で『嫁にする』とか言われてみ隊(笑)
いや、言われることはないが言わせることは可能なので言わせてみました(爆笑)
ありがとうございました