それは運命という名の必然か、
それともただの偶然なのか、





れる





血生臭い風が吹き、
死体が足に絡み付く中
ただ一人戦場に佇んでいた

「負け、た…・・?」

ポツリと吐き出された言葉は虚しく空に消え
右手で握り締めていた得物はいつしか地面に突き刺さっていた。
頬を伝うのは涙なのか汗なのか血なのか、
分かるはずもなく左手の甲でそれを拭い取って、広がる荒野一面を目におさめた。
見えるのは死体だけ、他にはそれに突き刺さった得物のみ。
は膝を曲げることもできず、
ただその光景を目の当たりにしては心の中に広がる自分の未熟さに酷く自身を恨んだ。
そして何より自分が今、何故生きているのかを疑問に思う
自分以外に生きている人間など目に映っていなく、
鳥の声すらも聞こえない
生気を失われたこの場所で何故自分は生きているのだろうかと、
は微かに動いた右手を徐々に握り締めていく

「まァだ生き残ってたみてェだな、ん?」

その時後ろから聞こえた男の声に
には振り向く勇気はなかった。
しかし後ろから聞こえたのはその男の足音だけで、
他に誰かいるわけではないようだ。
はここで恐れを覚えては武士の名が泣くと
握り締めた手の力を解放するように開き、
指先に当たる柄を握って勢い任せに後ろへ斬りかかった

「――っ!?」

ほんの数ミリだった
鼻先に当たるか当たらないぐらいの距離に切っ先を突きつけられた男、
その顔は余裕のある笑みを浮かべて

「そんだけの度胸があンなら、一緒に来っか?」

「な、何を言って…?」

「ただの一目惚れってヤツだ、気にすンなよ」

「…・・わけが分からい、けど、別に一緒に行ってやっても、いい」

「ならさっさと来な、それとも足が動かねェってか?」

「………」

「図星だな、」

「い、一々うるさい…っ」


鼻先にあった切っ先は地へ落ち、
も力失くしてそのまま倒れ込んだ。
薄く開かれた瞳に映るは透きとおった灰色の隻眼だった。

「オメェみたいな女、放っておける方が困難だぜ全く」

言ってそっとの額に唇を落とした。
















FIN...


元親夢でした
アニキ、さんを勧誘するっていうお話でした(笑)
何かもう…読んでて意味プーですよね?(だから聞くなよ)
すみません、精進します

補足と言いますか、タイトルが表している気象の嵐ではなく、
嵐を戦場に例えてみたタイトルです。
変わった表現ですが分かっていただけた方は私と友達になってください(←コラ)

ありがとうございました!!