今まで作り上げた
全てのモノが
玉砕されたような
気がした時
そこに私の大好きな彼と
大好きな親友がいた。
これは一種の浮気か?
はたまた友情の裏切りか?
「バッカみたい」
この一瞬で私は涙が溢れ出たような
目の奥が熱くて
みるみる水滴を落ちていったのが見えた。
それはコンクリートの地面に染みを作って
尚更それが悲しい
「先輩?」
「っ!?ひ、日吉?」
「あ、」
後ろから聞こえてきたのは一つ下の後輩の声だった
振り向きたくとも振り向けない
そうが思った時、
後ろから伸びてきた腕はを掴まえ
隠れるようにして壁際に二つの影が消えた。
「ひ、ひよ、し」
「何ですか?」
「な、何ですかって…」
後ろから抱き締められたまま、
動揺を隠せずにいるは言葉を失ったままの状態
「大丈夫ですよ、あっちからは見えませんから」
「日吉…あの、さ・・離してほしいんだけど?」
「俺も離してあげたいんですけどね?」
「じゃあ、」
「折角捕まえたんだから離すには勿体無くて」
日吉の抱き締める腕に優しく力が込められ、
壁に寄りかかったまま、日吉はの背中に額を当てた。
「俺、先輩が好きなんです」
「え…?」
「このタイミングで言うのは卑怯かもしれませんけど」
「ホント、…卑怯だよ」
「でも先輩が俺を選ばないことなんて分かってますから」
「日吉、」
「ただ今だけは俺の、俺だけの先輩でいてください」
言って日吉は軽くの首に唇を押し当てた
「で、でも・・」
「言っときますけど、あの人が浮気なんてする人じゃないですよ」
「分からないよ」
言ったあと、
日吉は腕を解き
ゆっくりと振り向いた、
その頬になぞられた涙の跡を親指で辿って
目元に残った涙をそっと拭った。
「それに、先輩の友達だって彼氏いるじゃないですか」
「そ、そうだけど…女って分からないし」
「一緒に居るだけで疑うもんじゃないですよ、先輩」
「…・・そうだよね・・私の思い込みかもしれないし」
日吉は、優しいね
そう言ったの顔に悲しみの色はなかった
「はぁ、全く世話の焼ける人ですね」
「日吉が世話好きなだけなんじゃない?」
「俺は先輩が好きなだけですよ」
「っ、またそんなこと言ってさ…悲しくないの?」
「今はそんなことよりも先輩の方が先ですから」
「ホント、優しいね」
「俺は寧ろあの二人に感謝するべきかもしれませんね」
「え…?」
「じゃなきゃ先輩を一人で無駄に泣かせるところでした」
その日吉はどこか哀しいような青い目をしていて
それでいて優しい瞳でを見つめた。
は無意識に日吉の手を握ってこう言った
「冷たいね」
「先輩も冷たい方でしょ?」
「だって私冷え性だし」
「俺じゃ先輩の手は温められませんよ?」
早くあの人の所に行ってください
小さくそう呟いた日吉、
恐らく彼自身も勝手なことを言っていると承知の上かもしれない
「思ったこと全部話してみる」
「先輩はバカだから、早とちりしたって言えば大丈夫ですよ」
「それって失礼だよ、日吉」
「先輩がバカなのは事実。俺は助言してあげたんですから」
「生意気な後輩だなぁ」
「下克上」
「日吉、」
「何ですか?」
「ありがとう」
「いいえ、」
「それじゃ行くね?」
「聞かないでくださいよ、そんなこと」
(本当は行ってほしくないし、この手を離してほしくもないのに)
握られた手に温かさが生じたとき、
その手は離れて違う手を握るんだと思い
自分にできるのはここまでで、
失恋は失恋
ほかの何にも変わらない哀しみが日吉を襲ったのは
家について部屋のドアを閉めたときだった。
俺の恋心が玉砕した時、
あなたへの思いは
何もなかったように
空に溶けた
(哀しいな、俺)
無駄に長いです;;
日吉夢とか…なんでだろう(オイオイ)
一応越前boyの日吉版ですがコチラは…
悲恋でした
しかも主人公思い込み激しいです;;
因みに‘あの人’っていうのはきっと跡部とかそこら辺です(←えらくアバウトだなオイ!)
ここまでありがとうございました!!
さぁ、お次は誰を書こうか…
↓恒例になりかけの春風勝手に一言ダーネ←!?↓
本当にOVAの日吉の方が格好良いです
OVAのキ●コに乾杯です
OVAの●ノコを妄想でコーティングして夢に仕立ててます←オイコラ待て