韓国 安東市の3泊4日
*きっかけ
パリから帰ったその日、仲良しの在日U世のチェさんから、韓国に行きましょう!と声がかかった。「声がかかったらその時行っておかないと、今度いつ声がかかるかわからないよ。行き!行き!」という夫の後押しで、行った。
*準備
韓国のソウル以外はホテルの予約は普通しないで行くものなのだとか、すべては成り行きのまま行けばいいのだからという説明の後、往復の航空チケットの手配をしてもらった。
家を出るとき、「どこにいくの?」「さあ わからへん」
「どこに泊まるの」「さあ しらない」 ミステリーツアーである。
「とにかく関空に時間までには行かないと・・・行ってきまぁす!」
誘ってくれた二人の頭の中にコースはちゃんと描かれていて、そこに私が一人追加しただけのことなのだが、当の私はかいもくわからないまま出発した。それから丸まるの3泊4日、私の所在と行程を家族はしらなかった。まるで行方不明状態 こんなので良いの?
*1日目
仁川空港の前で高速バスに乗った。大型のゆったりした高級なバスの乗客は私たち3人だけ。高速道路は快適だった。風景も緑がきれいで山間を南東へ突き進み、韓国の中央部に位置する利川まで行く。利川は陶芸エキスポが開かれた陶芸の街。多くの窯元があり、陶磁美術館がある。

利川到着 タクシーで イム 宮廷料理レストランへ。レストランの奥さんは、チャングムのイヨンエに料理の指導をされた先生。店内の隣のテーブルでは、法事の料理を出前でして欲しいと注文されていました。丁度小学生の息子がテコンドーの稽古から帰宅しポーズをとってくれた。
食事後レストランのご主人の案内で 海剛陶磁美術館 ここで12世紀前半の高麗青磁の最高傑作の茶碗を見る。陶芸家はこの翡色青磁を目指しているとか。日本人女性が案内してくださった。

林 恒澤先生の
最高の翡色高麗青磁の茶碗 火が入れられた登り窯

チンド犬 林 世源先生の白磁の大作
人間国宝陶芸家の名匠 林恒澤先生の窯元見学(利川に2つある内の一つ登り窯)
若き陶芸家に釉薬などの講義をされていた。
白磁の大きな壺や絵付けの壺が所狭しと並んでいた。今日火を付けたという登り窯は利川に二カ所しかないその内の一つというものでした。
ヨジュの陶芸家(白磁専門)林 世源 ご夫妻の家に泊めて頂く。
庭にはチンド犬。葡萄の木・薔薇に囲まれた近代的な外装の家だった。電気釜で 白磁を制作されている。畑には韓国あお唐辛子が手入れ良く栽培されていた。
道の辺には杏が黄色に熟れた実をたくさん付けていた。

ヨジュの朝白磁の壺と杏かな プッコチの畑見事に手入れされ
*2日目
ヨジュから安東市へ

林ご夫妻に鄭さんの古美術店まで送って頂く。
鄭さんは65歳。その昔日本人と結婚されていたが離婚して韓国へ帰る。
昨年娘さんが結婚してさみしくなって泣きました。
もう一度結婚するときも日本人の女性と結婚したいと明るく熱く話されました。
知礼芸術村の民宿のご主人 金 源吉先生が迎えに来てくださった。
車で1時間あまりの陶山書院へ
道中の月映橋の景色が素晴らしかった。
陶山書院は両班 李 退渓(イ テゲ)の広大な書院。
韓国の1000ウオン札の肖像の人
王宮に召されて官吏として仕事をされたが、その後は招聘を断り続け
地域の青年達と哲学・思想等の学問の場所として指導に当たられた偉大な先人のことがわかりました。
知礼芸術村 は両班の書院をダムが出来るに際して 山の上に移築されて、民宿や
古典芸能や様々な文化活動をされています。
鳥の鳴き声と風の音、時折飛行機の音がするのみ。懐かしさと森林浴の平和な時間にどっぷり浸かれる。(1泊3人で1万円)
道中も身体が緑に染まるほどの緑の中。韓国の中の知らなかった静け さ、美しさ、書院の歴史 佇まいに目を見はりました。
両班書院、伝統芸能文化の保存、地域興しなどのオピニオンリーダー として、金先生は活動されているのでした。
ちなみに10月に来たら毎日朝から松茸をご馳走しますとのことでした。河回村のお祭りにもう一度ぜひとも訪ねたいです。
*3日目 金先生の案内で
弁護士 金 世忠先生と話す
娘さんが 京都精華大学2二年生
精華大学で漫画コンクールで多くの学生が大賞をとっていること、立命館大学のこと、中川小十郎などよくご存じで驚いた。名刺には弁護士会の会長とありました。
謙巌精舎 当主 金 氏
小学1年生まで日本にいて帰国
韓国語がさっぱりできなくて すっかり落ち込んで苦労された話。
書院に使用している材木の生きている話
風流を共にする生活など 興味深い話が聞けた
対岸の河回村が一望できる素晴らしい立地だった。
芙蓉台までのぼる。鮮やかなナデシコやねむの花桔梗が目を引いた。
屏山書院 1572年現在の位置に移された。柳 成竜の位牌 尊徳祠がある。
素晴らしい自然の山が七幅の屏風となっている。
韓国映画「酔画仙」のロケ地。美しい。
ブッシュ大統領(父の方)もここを訪れたという。
河回村 (ハフェマウル)
洛東江がS字型に曲がって流れこの村を取り囲んだことから河回という 地名となっている。多様な古家や古建築物などがうまく調和し昔の趣が そのまま残っている伝統的な民族村である。柳氏の同姓村で仮面舞踏な どの民族文化がそのまま残っている。柳シウォンの生家あり、エリザベ ス女王が訪問されている。
仮面舞踏は映画「王の男」で興味をそそられた。
保存地区として補助金による修復が盛んに行われていた。
白川郷と姉妹提携。

高速バスでソウルに戻る。南大門近くのホテルで泊まる。
4日目
東大門で買い物
衣料 手芸材料 化粧品何でも激安でそろいます。
日帰りで日本から買い出しに来る人も多いとか。
19時関空へ到着。
韓国の陶芸と静かで美しい自然と、両班の書院の佇まいと3人の金さん達に人間とし て崇高に生きている姿勢を見ました。そしてその姿勢は朝鮮半島から日本に伝わってきていることを実感しました。全て懐かしさにも似た心地よさでした。
浅川 巧という韓国を愛し韓国に眠っている人、海剛陶磁博物館で案内をしていた日本人女性、河回村で日本語ガイドしている青年などとても素敵で刺激的でした。
また行きたい。すぐに行きたい。行方不明の4日間。何ごともなく、あったのは充実感と幸せ感ばかり。主婦だってこんな家の空け方が出来るのでした!!