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聖ポール天主堂跡

聖ポール天主堂跡

裏側

聖ポール天主堂は、マカオの顔みたいなものです。世界遺産群の代表が聖ポール天主堂です。世界遺産に興味がなくても、マカオに行ったら見ておこうというようなところです。

若大将がかつて、レッツゴー若大将でマカオに行ったときにもここへやってきました。

焼けてしまって、4つの外壁のうち前面のファサードだけが残っています。ファサードと正面の石段が最初に建てられたのは、日本の家康の時代の話です。

イエズス会の印

残った部分から教会の大きさを考えると、焼ける前はマカオで一番大きな教会だっただろうと思います。

裏側が、こんな有り様になったので、ますます希少価値が上がったのかと思いました。一年に一人は落っこちるかもしれない急な細い鉄階段を上がると高いところに上がれます。そこの足元は鉄板ではなくて、水はけのよい目の粗いグレーチングになっているので、足がすくんで怖かったのでした。

モンテの砦から見下ろした天主堂

 

 

ファサードの彫刻をひとつずつ見ていくと、宗教的なメッセージを受け取ることができます。下から二段目のフロアに当たるところにはイエズス会の聖者が彫刻されています。4人の聖者のうち、中央向かって右側の人はフランシスコ・ザビエルです。ドーム型の窓からバンザイしているのは私です。

右下のオバちゃんたちは絶対に中国人。お餅みたいな顔です。

窓から覗いた景色はこんな感じです

角度が急すぎて、石段は見えませんが、石段の向こうはイエズス会記念広場になっています

 

ファサードの裏側です。夜間にライトアップできるような照明が埋め込んでありました。この部分がもともと教会だったわけですから、相当広い大きな教会でした

本来なら祭壇があった場所(写真奥)が天主教芸術博物館になっていますと地下納骨堂になっています。

 

てっぺんには鳩、両側に太陽と月と星

下の段にはキリストの少年像と、キリストを拷問したグッズが彫られています。爪をぬく道具やムチやイバラの冠など。

彫刻の花は牡丹と菊の花。菊はもちろん日本の象徴として。

聖母に踏みつけられた龍の頭

マリア様に踏みつけられた龍の顔のひとつが徳川家康公だそうです。この教会を刻んだ人は日本を追放された日本人キリシタンだったとか。私にはこの猿顔は秀吉にみえなくもないです。

「念死者無為罪」の意味がわかりませんが、もし「この恨みはらさでか」という意味だったら怖いなあと思いました。

文字を彫ったのも日本人だそうです。

家康龍の隣りには、骸骨

反対側にはデビルと帆船が彫ってあります

 

ファサード前、石畳の上に無造作におかれたカメラと水。平和ボケした日本人の持ち物には見えません。持ち主は撮影に夢中になっているとも思えません。中国にもこんな平和な一面があったのかと思うとうれしくなりました。

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