1. 地区の地質と気候
【地 質】
川西市北部と、それにつながる猪名川町の、基盤岩は中世代の超丹波帯で、深山池付近は、
長尾山層の砂岩、砂岩及び頁岩の互層地帯と頁岩地帯で丘陵地に新生代に生成された大阪
層群の沖積層が分布しているとされている。また、谷には埋谷土の土砂が堆積されていると見ら
れている。
【気 候】
緯度・経度から兵庫県は日本のほぼ中央に位置し、気温、降水量など気候的要素は、ほぼ平
均値を示すと言われている。川西市は、その兵庫県の東南部に位置し年平均気温は≒14.23℃
年間降水量≒1262mmと温暖な地域であるが、最近の気候変動からこれも変わってきていると考え
られる。気候は瀬戸内型と内陸型気候をもつ二面性気候が見られる。
2.深山池の歴史
深山池は日生団地の内にあり、団地の開発後も池と周囲の自然林が残された。
・池の完成 …… 江戸時代後期とされている ・団地の開発開始 …… 1970年
・入居開始
…… 1975年 ・能勢電車日生線開通 …… 1978年
3.公園の植物採集特記事項
この植物調査は学術的事項と、公園としての記録事項が含まれており、学術的には採集した標本
に基づき確認した植物を記録した。公園はその全てを記録に残しおくべきものであるが、管理上自然
林二次林は人々の立ち入り禁止区域で金網柵、境界柵で区画されており、柵の近くの植物の標本採
集は可能だが、柵から離れた奥の方は写真による確認記録とした。 また、公園は年3回の草刈りをさ
れ標本採集出来ない植物もあり、その旨記載し写真による確認記録とした。公園内の舗道、周辺の歩
道、遊歩道の縁石や植え込みの隙間に多くの植物が生育しているが、それらは、花果実を付けないも
のが多く、また、根の採集も困難で、標本として耐えられないと判断されるが、あえて葉のみの標本とし
記録に残すこととした。
4. 調査面積
深山池公園 … ≒ 7.52ha うち深山池 ≒ 1.1 ha
公園の標高≒ 155〜170 m
周辺の歩道・遊歩道 ……… ≒ 2.65ha 標高 ≒ 128〜170 m
日生中央駅前広場 ………
≒ 0.89ha 標高 ≒ 123〜130 m
合計調査面積 ……… ≒11.06ha 深山池水面標高 ≒ 135 m
5. 調査期間
2020年2月 〜 2023年7月
6. 調査範囲
兵庫県川西市深山池公園とその周辺 図1 深山池と周辺の植物調査区域図参照
日生中央駅前広場及び周辺歩道遊歩道の約1/2は川辺郡猪名川町に属する。
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