1口に、ネフローゼといってもたくさんの種類があります。子供の頃に学校で検尿でひっかかったりするのも、ネフローゼ。子供を産んだ後、腎臓に負担がかかりなるのも、ネフローゼ。糖尿病などの2次性な腎臓病も、ネフローゼの場合があります。それと若い人がかかる、ネフローゼがあります。私が出会った同じ病気の人は、中年の女性ばかりでしたが。 この病気の原因は不明ですが、扁桃腺が昔から弱いとか、すごく無理をした時期の後だったとか、そんな共通点がありました。腎臓の中の糸球体が炎症を起こし、それに伴いいくつかの決まった症状が出る病気です。もっと簡単に言うと、腎臓が血液に送るはずのタンパク質をもらして尿に出してしまう病気です。
症状としては。
むくみ・尿に泡・食欲不振・体重増加。
病院で検査をすると。
尿タンパクが1日3.5g以上・血清総タンパクが6.0g/d?以下
血清アルブミンが3.0g/d?以下・血清コレステロールが高い。
このすべてが当てはまると、ネフローゼ症候群と診断されます。
入院してむくみを取ってから、腎生検をし、ネフローゼの中でもどのネフローゼかを調べてからステロイド剤、もしくは、免疫抑制剤を用いて、薬物療法を行います。その他にも、水分・塩分・タンパク質の摂取制限。運動制限などをします。
私の知識の範囲でのネフローゼの簡単な説明です。参考になればと思います。(1999年:25歳発症時点の知識です)
1999年7の月。突然 発病。
1週間程前から 食欲不振・体中がプクプクにふくれ 体重が増える。おまけにだるい。
おしっこに泡 (量も少ない)。 吐き気をもよおし 腹痛が頻繁に起こるため 病院へ。
『ネフローゼ症候群』と診断される。その日から入院生活がはじまる。
手や足のどこを押しても へこんだままになる(これを むくんでるという)体。頭のてっぺんまでもピュニュピュニュ。へこんだままになる。それは たまるはずのない 水が そこに たまっているから。腎臓の1部分が炎症を起こして働かなくなっているのが原因らしい。ひとまず その水を出すために 利尿剤(おしっこを出す薬)を飲み始める。
一日に飲む水分の量も600mlに制限される。やたら眠くて よく寝た。 何日かしてむくみも だいぶん楽になってきた頃 『腎生検』をした。『腎生検』とは 腎臓の細胞を 背中から小さい穴を開けて 直接取り出し、それを観察することによって 病気の種類を決定する 大切な検査。細胞摘出した後は 24時間ベッドから起きてはいけない。あれは非常につらかった。その結果が出てから やっと本格的な治療が始まる。それが8月の終わり。
治療は 薬物療法。ステロイド剤を1日8錠(1錠=5mg×8錠=40mg) 飲み始める。胃薬を2種類・利尿剤・その他もろもろ。そんなに薬を飲んだことなかったので緊張しながら毎日飲んだ。 その他に 1日中 点滴が手にくっついてる日々が1ヶ月続いた。その1ヶ月で 薬のせいとベッドの上だけの生活で 15キロほど体重が落ちた。体力も みるみるうちに落ちた。寝転んで本を広げるのも疲れるほど。 電解質のバランスを崩し 手がつってしまったのが イヤだった。点滴が取れてからも 薬がへるまで病院の中。12月の中旬に退院した。
せっかく退院したのに 2000年の5の月。再び発病。再入院。また薬を増やし 7月上旬に退院。2000年の11の月。3度目の入院。 今度は 点滴でステロイド剤を大量投与。12月中旬に退院。2001年の5の月。4度目の入院。ステロイド剤が少量になると発病するので 免疫抑制剤をプラスする。8月退院。2001年の12月31日。熱が下がらず 5度目の入院。2002年1月中旬退院。 2002年の5の月。肺炎になりかけて 6度目の入院。4日で退院。
その後は、毎月1回の通院で過ごしていける。
車で近所のスーパーに買い物に行ったり、図書館に行ったり出来るようになる。
2003年の5の月。
37℃台の熱が1週間続き、その後蛋白尿が出たり出なかったり。2003年の8の月。5月からのはっきりしない体調と気温の変化についていけず値がよくならないため、ステロイド剤6錠、飲み始める。(4度目の再発)ステロイド剤4錠以上はいつも入院していたので、週1回通院治療で戸惑う。2003年の9の月。ステロイド剤5錠になり、週2回通院になる。
11の月。担当の先生がかわる。
その先生にネフローゼの中でもどの種類なのかを教えてもらう。
ネフローゼ症候群『メサンギウム増殖性腎炎』というらしい。
(でもしかし。次の担当医やその次の担当医は『微小変化型』だという。)
2004年に入り、生理不順が4月くらいまで続く。婦人科受診する。
(副腎皮質ホルモン剤を長い間使っているので、その影響ではないかと推測)
2004年5の月。この頃から、胸から背中の肩甲骨あたりまで発疹ができる。
すぐに皮膚科受診して、真菌が原因とわかる。
(薬の副作用で抵抗力が弱っているため、普段から何処にでもいる菌に感染してしまう)
2005年9の月。やっとステロイド剤を飲まなくてよくなる。
ステロイド剤を飲まなくなると、体中がかゆくなる。
蚊にかまれたようなほろせが全身にできる。かゆみ止めの薬を飲む。
2006年4の月、5度目の再発。5の月、担当の先生かわる(4人目)。
ステロイド剤6錠、飲みはじめる。
2007年9の月。ステロイド剤を飲まなくてよくなる(2度目)。
2008年の2の月、6度目の再発。ステロイド剤6錠、飲みはじめる。
この頃から、何度目の再発なのかとか、数えなくなる。
2012年頃と2019年頃に再発し、薬が増えた。
ステロイドが減ると、再発するみたい。
でも、再発しても、通院で通えるくらいの4錠で
炎症がおさまるようになったのでよしとする。
なんだか、気がつけば、2021年現在、
ステロイド依存性ネフローゼ症候群
(ステロイドを減量 または中止後再発を2回以上繰り返すため、
ステロイドを中止できない場合とする。)は、指定難病だそうだ。いつのまに。
そんな感じで、病人生活も20年がすぎてしまった。はやいような。