通過点
『関東大会など、通過点にすぎんっ!!』
その言葉を信じてた私が馬鹿だったって言うの?
マネージャーだったけど、幸村の手術を優先した。
勿論、青学戦を見たくなかったわけじゃない。
どうしても・・・と真田が言ったから、私は真田を信じた。
あの、言葉を信じた。
「・・・う、そ・・」
事実を知ったときに、言葉を失った。
嘘だと想いたかった。
それでも、真実は私の目の前にある。
優勝旗もカップも何も持っていない。
「仁王・・っ、丸井・・ジャッカ・・・・柳生・・柳ィ・・・・・あ・・か也・・」
誰も私と目線なんか合わせてもくれなかった。
それでも、一人だけ違った。
「さ・・・なだぁ・・っ」
私が真田を見たとき、真田は目線を外そうともしなかった。
それどころか、逆に凝視された気分だった。
「・・・スマン、俺が負けてしまった所為だ・・」
「・・・っ」
ボロボロと落ちる涙は床へと落ちた。
それでも、私たちは進まなければならない。
全国に向けて。
「・・・コレも一種の通過点だよ?」
手術を終え、全てを聞いた幸村は、笑ってこう言ってくれた。