「やだー奢ってぇ」










64.七三分けのセールスのお兄さん










折角、せがんだのに、はアイスを奢ってくれないらしいよ!
仁王にも頼んでみたけど無理だったよ・・・!
で、そのあとすぐに帰れって言われてテニスコート付近から追い出された私なんだけど・・・。
なんと。

まだ学校の敷地内にいます☆

だって、まだ出会ったことのない胸キュンな出会いが私を待っているのかもしれないじゃない!!
そう思うと校内から出たくないじゃない!!
そうよ。
私は、今日一日学校にいるわ!!
・・・と、それは怖いからやめておくけどさー。



「何、しよっかなー・・・」



ふらりふらり、とグラウンドの端を歩く。
放課後だからいろんな部活の人がいる。
あー・・・陸上部、早ぇ。



「おや、確かあなたは・・・」
「・・・?」



目の前に、見覚えのあるこの時代の中学生かどうかあやしいであろう七三分けの眼鏡。
えっと・・・。
どこで会ったっけ?
っていうか、会った?!!
むしろ、スーツ姿で会った?!!
え、もしかしてセールスのお兄さん?!!!
何でセールスのお兄さんに中学校で会うの?!!
もしかして学校までセールスか?!!
むしろ、生徒に潜り込んでまでセールスしてんの・・・?!!
さ、最近の仕事は違うわ・・・!!



さん・・・でしたよね?」
「・・・あ、比呂士だ!!!」



そうだよそうだよそうだよ!!
この前の試合のときに、帰る寸前にサラリと自己紹介すましたんだよ!!
あのときは見事なまでのサラリ感にびっくりしたよ!!
皆もあんだけサラリと自己紹介してみるとイイよ!
いっそ気持ちイイからね!!



「覚えていただけて、光栄です」
「いえ、こちらこそ」



深々と頭を下げられたので私まで頭が下がった。

にしても、ホント比呂士はこの顔で中学生でイイのかな。
ついでにテニス部でもイイのかな!!



「今日は見学されないのですか?」
「あー・・・に帰れって言われちゃってさー」
君に・・・ですか?」



うん、と2つ返事をした。
ホントはもっと皆を見たかったんだよ?!!
・・・っていうのは、半分ぐらい嘘になるんだけどさ。

そこで比呂士を見たけど、微妙な顔だな、おい。



「比呂士、どうにかした?」
「あ、いえ・・!」



何だよ、その微妙な感じ!!
なんか漫画でそんな感じの・・・・。
あ、もしかして。



「あ、とは恋人とかじゃなくて、姉弟だから」
「・・・そ、そうだったのですか」



ホっとした感じの比呂士。
・・・なんかお決まりの展開ですか?!!!
え、うそ。
マジで?!!
比呂士ってば私のこと好きなの?!!
ねぇ、どうなの!!
おしーえて、おにいーさんんんん!!!



「てっきり、君のファンか何かかと・・・」



オーマイゴッドネス!!
何、私の期待が一瞬で散りましたけど?!!
なんで、こうも簡単に期待って消えてしまうのでしょうね。

っていうかさ。
冷静になった今思う。
比呂士に姉弟ってすんなり言っちゃった・・・!
で、でも・・・。
ブン太に秘密にするって言ってたからイイよね?!!
他の人には公開しちゃうけど、イイよね?!!



「ですが、どうして君も帰そうなどとおっしゃったのでしょうかね?」
「比呂士もそう思う?!!」



ガバっと比呂士の方を向いた。
目が合った。
恋が始まる5秒前・・・!



「そんなにさんのことがお嫌いで?」
「え、うそ!?!それはない!!」



何気に酷い事言うよ、この人!!
紳士っぽい顔しながら、この人実は真っ黒いんだよ!!



「なにか理由があるんですかね・・・」
「多分・・・でも、ホントは見学行きたい」



テニス嫌いじゃ無いし。
でもに嫌われると夕飯抜きだし。
っても夕飯抜きでも大丈夫っぽいけどさ!!
欲しいじゃない、夕飯!!
夕食抜きなんて一日終わった気がしないのよ。



「・・・では、行きますか?」
「へ?」
「私のお客様として、部活を見て行きますか?」



ニコリと笑む比呂士。
前言撤回するよ。
やっぱり、あなたは紳士です!!
見た目も性格も紳士です!!
ちょう格好よいサラリーマン・・・じゃなくて、紳士です!!



「ぜ、是非・・・!」
「決まりですね、では行きましょうか」















☆後書☆
さんコートに戻れます!!笑
あー、次から人いっぱいだぁ。
どう動くかしら・・・!