「ってか、何かあったんですか?」










55.ファンからのプレゼントだって欲しいんだ










なんか、珍しい事に。
仁王先輩が慌ててドアを荒々しく開けていた。
しかも、俺の名前叫んでません?
え、俺何かやったっけ・・・?



「あー・・・ま、それほどの事でもないんじゃけど」
「・・・けど?」
「うん、まぁ・・・色々じゃよ」



うっわぁ。
この人めっちゃ適当に言い逃れようとしてません?!



「先輩・・・何か言いたい事あったら」
「えぇよ、別に」



ツーン、とどこか別の方を向いた。
何この先輩。
俺に喧嘩売ってんのかな?
あ、そうか・・・俺をからかってんのか。
そうかそうか・・・。



「ま、イイですけど・・・」



そう言って俺が部室に入った。
その後ろからジャッカル先輩も丸井先輩も入ってきた。
ついでに、切原も入って来てた・・・っぽい。



「あー。そういえば、先輩」
「「「・・・ん?」」」
「あー、仁王先輩ですよ」



俺が『先輩』と呼べば、丸井先輩とジャッカル先輩と仁王先輩がこちらを見た。
まぁ、確かに全員先輩だもんな。
だけど、俺が呼びたかったのは仁王先輩。
だから、名前付きで呼んだ。



「・・・あ、俺?」
「えぇ、さっきコレ預かったんで」



ドーゾ、と言って手紙を渡す。
仁王先輩は手紙を受け取るとすぐさま封筒を開けた。
しっかし、荒い開け方だなぁ・・・。
もうちょっと綺麗に開けようとか思わねぇのかな。



「・・・ありえんじゃろー」



はぁ、と溜め息をついた仁王先輩。
そんな仁王先輩の周りに丸井先輩とかが群がった。
そして、丸井先輩が代表して手紙の内容を読み始める。
つーか、人の手紙勝手に読むなっての・・・。



「えーっと、『デァー仁王様。あなたとの子供が出来てしまいました』」



おとしまえをつけてください、と書かれていた。
・・・ありえねぇ。
どんだけタチの悪い手紙なんだ。
そこまでして立海レギュラーと付き合いたいのだろうか?
ていうか、何か内容的に古くねぇ?



「ちゅーか、俺まだ童貞じゃよ」
「あー、そこ。嘘だろぃ」
「バレた?」
「ったりまえ」



当たり前って・・・。
仁王先輩、この年でヤったことあんの?!!
え、嘘?!!
や、ヤバイんじゃねぇの?!!
そ、そりゃー健全なる男子たるもの・・・。



「・・・オーイ、?」
「狽、は・・・はい!」
「お前、どうかした?」
「え、や・・・別に」



先輩方の話聞いてて、頭がクラッシュしてました。とか言えねぇ!!
言ったら、今度こそ馬鹿にされる。



「あ、もしかして・・・」
「・・・?」
「手紙・・・お前も欲しいなーとか思ってるわけ?」



ニヤっと笑った丸井先輩。
ま、丸井先輩がまた間違ったことを・・・!
この人、只でさえ俺のねぇさんが俺の彼女って思ってる勘違いしてんのに!
これ以上の勘違いさせたくねぇ!!
つーか、そんな負け犬みたいな勘違いされたくねぇよ・・・!



「うっわ、もそんなお年頃なんやねぇ」
「ち、違いますよ!!」
「アハハ、大丈夫だっつーの」



何がですか・・・!
俺はそう思った。
うん、普通そう思うよなぁ。
丸井先輩と仁王先輩に挟まれながらイロイロ吹き込まれる。
つーか・・・うん。



「あ!・・・そうだ、これこれ」



何かを思い出したジャッカル先輩は2人の先輩方を退けて俺に何かを渡してきた。
その様子を2人の先輩が微妙に笑いながら見てるのは気のせいだろうか?



「何すか・・・これ」



ジャッカル先輩から渡された袋。
中身は不明。
だが、案外軽い。



「お前のファンからだってよ」
「へぇ・・・・って、え?!」



俺、レギュラーでもないんですけど?!!
こんなものもらった事・・・あんまりないんですけど?!
な、何で?!
何で俺に・・・!?



「ヤッバ・・・切原、俺の時代が来たかな?」
「500%違うと思うぜ」



っ・・・お前は何でそんなキッパリハッキリ言うんだよ!!
しかも、そこで丸井先輩が物凄い頷いてるしな!!
ここはあれか?
集団苛めの場所か・・・?



「ま、イーけどさ・・・」



そう言って、俺は手渡された中身を見た。
中には小さなクッキーが数枚。
多分手作りであろう。
そのクッキーを見て、少し笑ってしまった。
勿論、嬉しさでだ。



「うっわ・・・きもち悪っ」
「お前、俺に喧嘩売りすぎだろ?」















★後書★
とりあえず、仁王は童貞なのだろうか?
私的には童貞希望。丸井だけが済みだと良い(爆笑)