48.からあげの元へ向かえっ










「・・・腹へった」



昨日は切原の好きな奴がねぇさんだってことが解った。
そして、それを家に帰ってねぇさんに言うわけでも無く即寝た。
おかげで夕飯は食べてない。
・・・で、朝も起きるの遅くて飯抜きときた。
育ち盛りの俺がこれだけ食事を抜いてどうすんだ・・・!



「あー・・・もうっ」
「なーっに、怒ってんだよ!」





どんっ





素晴らしい音と共に俺の頭に痛さが走った。
切原だ、とはすぐに解った。
だってこんなふざけた事する奴って言ったら限られるだろ?
そんな中でも一番確率が高いのは切原だもんな。



「いってーな・・・オイ」



頭を押さえつつ俺は俺の頭を叩いたやつを見た。
案の定、切原だったのでおもいっきり睨んでやった。
だけど切原は怯む気配なし。
別にイイけどよ。



「んだよ、お前が元気ねーからだろっ」
「うるへー。腹減ってんだよ」



そう言って俺はそのまま歩き出す。
確か今日の1限目は数学だっけ?とか思いながら。



「カロリーメート・・・食う?」
「え、マジでっ?!!」



食べ物の名前が出てきた瞬間に俺は切原の方を向いた。
否・・・別に食べ物につられるんとかじゃなくって・・・。
空腹で倒れそうだからこうなったんだよ!!



「・・・じゃ、俺の話聞けよ?」



首を縦にブンブン振った。
すると、切原は自分の鞄の中からカロリーメートを取り出した。
ほらよ、と言って渡されたのは半分だけ。
だけど今文句を言えば全てが駄目になる。
俺はとりあえず半分だけ貰った。



「・・・んで、何だよ?」



もぐもぐと口を動かしながら切原に問う。
とりあえず先に食ってまえ、と言われた。



「・・・っ、で、何?」
「それがよ、今日は3年に転校生が来るんだってよ!!」
「はぁ?この時期に?」



おかしいだろ。
しかも3年て・・・。
ま、家系の関係なんだろうけど?
つーか俺等に関係なくねぇか?



「マジもマジっ、しかも お ん な!!」



こいつはどこからそんな情報を得るんだよ。
そう考えながら俺は適当な相槌を打った。



「・・・聞けつったのに」



俺が聞いていないと解った切原はぶつぶつと文句を言っている。
しゃぁねぇだろ。
俺は腹減ってんだし。
話聞いてても考える事は腹を満たす事だけだっつーの。



「あー。早く購買行こ・・・」



HRが始まるまでまだまだ時間がある。
しかも、学校まではあと2分もあれば着く距離だ。
ついでに言うと今日の朝練は休みだったんだよな。



「あ、俺もからあげ食う」
「んだよ・・・カロリーメート持ってんだろ?」
「からあげが食いてぇんだよ」
「あ、そ」



俺は切原の言葉に適当な言葉を返した。



「・・・ところで、切原はその3年を狙うわけ?」



会話が無くなった。
だから、一応俺が話題提供するべきかな、と思って話題提供してみた。
我ながら・・・微妙な話題だ。



「あー・・・顔さえよけりゃぁアタックするかもな」
「お前ホント一途じゃねぇよな」
「話題振ったくせに、お前失礼だぜ」



切原は俺を睨んできた。
っていうか、俺が悪いんじゃねぇだろ!!



「・・・・じゃぁ、頑張れば?」
「・・・一回殺して欲しいか?」
「んな、馬鹿な」



ケラリと笑うと、軽く頭を殴られた。
その後に、さらにきつく叩かれる前に俺はダッシュした。
ローカだけども気にしない。
で、そのまま走って購買まで向かう。
勿論、切原が俺より遅いわけがねぇから、ちゃんと後ろ走ってきてる。



「・・・あ、おばちゃーんっ」



購買に付いた瞬間に叫んだ。
朝だから人はあまり居なかったけど、とりあえず叫んだ。
なんか・・・俺って変?



「もう作ってますか?」
「あんたみたいな子がいるから早めに作ってるよ」
「マジですか」



あはは、と軽く笑うと、俺はとりあえずからあげを購入。
後ろから来た切原もからあげを買っていた。



「んー・・・っ、あつっ」
「揚げたてだからね、気をつけな」



・・・少し言うの遅いよ。
舌やけどするじゃんか・・・。
ま、あったかいからイイけどな。



「なーんじゃ、お前等もおったんか」













☆後書☆
転校生が来ますよ!的な話です。
言わずとも誰だか解りますよね(笑)