「図星じゃろ。赤也?」
42.命の問題解決まであと4メートル
そう言うと、赤也の顔色が変った。
毎回思うことなんじゃけど、コイツ解りやすぎじゃ。
「そ・・・んな、わけ、ないじゃないですか?」
「ほほう・・・その割には声が裏返っちょるけど?」
ニヤリと笑んで赤也を見る。
本当にからかいがいのある奴だ。
「・・そ、それは・・・!」
「まぁ・・えぇよ」
ククと笑って赤也から目線を外した。
そして、のほうを振り返った。
あー・・・コイツもからかいがいがあるからのう。
今年の2年は面白い奴ばっかりやし。
「・・・な、んスか?」
「否・・・ただ俺はお前とはどうやって知り合ったんか気になってのう」
そこまで言っての顔色を伺う。
・・・凄い困った顔しちょるよ。
俺、そこまで困らすような事でも言ったんか?
まぁとの関係が本当は何なのかを聞き出すまで何度でも問いちゃるけどのう。
「・・・メール、ですよ」
かなりの間の後にがそう言った。
間がありすぎじゃった。
だからすぐに嘘っちゅーのが解った。
「・・・へぇ」
疑いの目でを見るが、真実を言いそうにはなかった。
まぁのことじゃから脅すまでは言いそうにないんじゃけどのう。
「・・・まぁ、べっつにこの俺にそこまで言うんなら真実なんじゃろうけど」
そこまで言うと、俺はの肩に手を置いた。
一瞬だけビクリと動いた。
相当怯えてるな、と思いながら内心で爆笑した。
そして、そのまま赤也には聞こえないようにの耳元で囁いた。
「・・・俺に嘘ついたらどうなるか解っちょる?」
そう言い脅しての顔を見た。
あー・・・顔が真っ青じゃ。
可哀想だと思いつつも俺だって真実を知りたいわけだ。
手段は選ばんよ。
「んじゃ、俺先に行っとうけん」
ニッコリと笑うと早々に立ち去ろうとした。
そうするとが俺の服の裾を掴んでいた。
内心でガッツポーズをしたのは言うまでもない。
「何じゃ・・・?」
「否・・・あの、ホントん事言います」
「はぁっ?!・・・ちょっ、っ!!」
俺との間に赤也が入ってきた。
そして、を10メートルぐらい拉致した。
俺はその様子をただ眺めるだけだった。
「・・・にしても、面白いヤツラやのう」
「昨日の今日でバラすのかよっ!!!」
耳元で大声で叫ばれた。
耳が痛ぇ・・・。
「俺・・・あの人だけには嘘言い通せる自信ねぇし」
それに変な噂流されたく無いし。
とりあえず、あの人は敵に回したくない。
怖すぎだっつーの!!
「馬鹿!!お前、仁王先輩に言ったら何の面白味もねぇじゃねぇかよ!!」
丸井先輩あたりに秘密にしとけばイイと俺は思ってたんだけど・・・。
切原とはやっぱ考える事は違うな、うん。
「・・・つーか、俺はそれよりお前がねぇさんの事好きなのかどうなのかの方が気になるんだけ」
「うっせーよ!!今はそれどころじゃねぇっつーの!!」
俺にとっちゃ、それどころなんだよ!!
だってあれだろ。
俺のねぇさんと切原が付き合ったら・・・!
って、そうじゃねぇよ。
それ以前に、付き合うことが難しいと思うんだけど!!
「なぁ・・・もう少し、考えようぜ?」
すっげー目で見てくんな、気色悪い。
にしても、何故ここまで切原が隠そうとするのかが謎すぎる。
別に姉弟だって言ったってイイじゃないか。
「・・・ぜってー言う、俺の命の問題も混じってるし」
そうだぜ。
言わなきゃ俺の命が危ないんだ。
俺は手に力を込めて、仁王先輩の方へ歩いて行く。
「だー!!待てっつーの!!」
それに必死に引きずられる切原。
はっ。俺を止めたってもう無駄だっつーの。
俺は・・・切原よりも仁王先輩の方が怖いと思ってるからな。
「に・・・おう、せんぱい!」
必死で仁王先輩の方に行くが、あと4メートル。
切原のおかげで仁王先輩の元までたどり着けねぇ!!
だから、逆に来てもらいました。
あ、迷惑かけてすんません。
「何を教えてくれるんかのう?」
ニッコリと笑う仁王先輩。
いや、なんかその顔怖いんで・・・止めて欲しいや。
「あ、あの人と、俺は・・きょ」
「あーあーあーあーあー!!!!」
切原の大声の邪魔が入りました。
そこまでして内緒にしたいのか・・・!
いつの時代の餓鬼だよ、こいつ。
「赤也・・・黙っときぃ」
ギロリと仁王先輩が切原を睨んだ。
切原は一瞬で怯んだ。
うわ・・・流石だな、先輩。
「・・・それで?」
「あ・・・はい。」
その後、静かになったので俺は仁王先輩に姉弟って事を言った。
最初は疑ってたみたいだけど、納得してくれたらしい。
だけど仁王先輩にはまだ疑問があったみたいだった。
それでも、イイかと小さな声で言っていた。
何だったんだろう・・・?
「ちゅーか・・・俺、先に行くからのう」
手をヒラヒラっと振って仁王先輩は部室の方へ走って行った。
それを見送る俺。
さて・・・問題は、ココからだ。
「・・・、覚悟は出来てるんだろうな?」
☆後書☆
今回の仁王は恐ろしい先輩。
百面相になってきてるよ、お兄さん。