41.先輩には上手く嘘付けそうにねぇ!










「どうすんだよ・・・」



その言葉だけで、一日が終わってしまった。
俺は今から部活だった。
はぁ、と溜め息まじりに教室を出る。



「・・・お前、今日はほんっと溜め息ばっかじゃん?」
「切原に俺の苦労が解ってたまるかー」
「意味わかんねーし」



そりゃぁ、お前に意味が解ったら凄いと思う。
切原にだって姉さんは居るらしいけどさ・・・。
やっぱ、俺のねぇさんとは次元が違うじゃん?



「っつーか、お前それよか先輩達にバラしてねぇだろな?」



俺の真横を歩きながら切原がそう聞いてきた。
一瞬何のことだか解らなかったが、すぐに理解できた。



「あー。ねぇさんってことバラすなってやつ?言ってねぇよ?」



そんなの言う暇なんか無かったっつーの。
先輩にバラす時間があるなら、もっとねぇさんの今後について考えてるよ、俺は。



「お前・・・いつか普通に言いそうで怖ぇよ」
「否、いつかは言うだろ」



俺、ずっとねぇさんと交際してるって思われるの嫌だぜ?
そんなんで彼女出きなかったらどうすんだよ・・・!
俺は一生切原を恨むからな!!



「でさ・・・今日は?」
「・・・は?」
「だーから、てめぇの姉貴!!」



ねぇさんがどうしたんだよ、オイ。
まさかとは思うけど、また呼べ!とか言うなよ?
ねぇさんが来たら大変なのは俺なんだからさ・・・。



「・・・ねぇさんが、何?」
「呼べよ?」



・・・だからお前は何なんだよ!!
何故にねぇさんを呼ばねばならんのだ!!
そんなに俺に苦労をさせたいのか?!!



「何でだよ・・・」
「だって、面白いだろ・・・俺が」



お前が楽しむためかよ・・・!
俺は肩をがっくりと落とした。



「何やっちょん・・?」
「「ぅわ?!に、おう先輩・・・?!」」
「声揃えんな、きっしょい」



仁王先輩、何気に凄いこと言ってない?
まぁ俺と切原は一瞬で黙ったけどさ。
とりあえず、仁王先輩も混ぜて3人で部室へ向かう事になった。
っていうかいつの間に俺と切原が一緒に行く事になってたんだ?
まぁ・・・イイけどさ。



「で、何やっとったん・・・?」



俺に振らんで下さいよ!!
ひー!!切原の視線が痛い。
本当の事は言えねぇけど・・・どういう嘘をこの先輩に言えばイイんだよ!!



「え・・・と」



何も思い浮かばない・・・。
これはマジでヤバイんじゃないかと思った俺は切原を見た。



「・・・・!!」



あんにゃろう、目逸らしやがった!!
てめぇがこの話題を振ってきたんだろ・・・!
つーか、ここでバレたら怒られるの俺なのに何で助けてくれないんだよ!
お前は俺を怒りたいのかっつーの!!



「・・・、聞いちょる?」
「え、あ・・・聞いて、ますよ?」
「だったら、答えんしゃい」



きっぱりと言われて俺はまた口をまごまごさせた。
・・・まごまご?
あれ、表現おかしくねぇ?
ま、イイか。
って、そうじゃねぇよ!!
俺ってば今仁王先輩にかなり何かを疑われてるんだったよ。



「えーっと・・・お、俺の」
「うん・・・お前の?」



なんか仁王先輩の顔が近いんですけど!!
絶対表情見て嘘か本当か確かめてるよ、この人。
俺・・・上手く嘘付ける自信ねぇよ。



「・・・お、れの・・」
「だー!!もうっ・・・の彼女の事について相談に乗ってたんですよ!!」



俺と仁王先輩は2人して切原の方向を振り返った。
切原が大声で言ったってのもあるだろう。
それよりも、俺はあんなにはっきり言われた事にビビって見たんだけどな。
俺が必死で「彼女」って単語使わねぇようにしてたのに、あっさり使いやがった。



「あー・・・?」
「狽ネっ・・・!?に、仁王先輩呼び捨て・・・!」
「何じゃい、アイツが何とでも呼べっつったからえぇじゃろ?」



面倒くさそうに、切原に答えを返す先輩。
っていうか、いつ仁王先輩と仲良くなってんだよ、ねぇさんは。



「それより、何でよりも赤也の方が吃驚してるんじゃ?」





ドーキィッー





心臓が飛び出るかと思いました。
否、出たら即病院送りなんだけどさ。
って、んなことどうでもイイんだよ。
これからどうやって・・・仁王先輩を誤魔化すんだよ!!



「や・・・それ、は」
「あー。何、三角関係ってやつかのう?」



ニタリと笑う仁王先輩。
俺的にはそうしてくれても良かった。
だけど、ココで「はい、そうです」と言えば・・・何か微妙じゃねぇ?
マジに付き合ってたら友情の危機ってのになると思うしさぁ。



「や、やだなー!!三角関係なわけ、ないっすよー!!」



・・・ん?
なんか、切原・・・妙に変な声じゃねぇ?
しかも、慌ててるように思えるんだけど、気のせいか?



「・・・・図星って、やつじゃろ。赤也?」















★後書★
今回は面白長いアクシデントになりそうですよ(笑)
しっかし、赤也とを書くのが楽しすぎる・・・!