「・・・何やっちょん?」










33.馬鹿な会話がフルネーム










今日は久しぶりに氷帝まで練習試合に行ってきた。
で、午前中のみが試合だったから、コッチに帰ってきたのは早かった。
着いたと同じに真田とか幸村は部室の方へ行ったけど、俺は赤也の様子を見にテニスコートに向かった。
だけど、そこで見たのは赤也よりも強烈なものだった。



「あぁ、ブン太がを追っかけ・・・っ」



俺の声にビックリしたジャッカルが勢いよく振り向いた。
何もそこまでビックリすることでもないじゃろうに・・・。



「・・・早いな」
「まぁ、午前中だけじゃったけぇの」



ドサとコートに荷物を置いた。
そして、俺は再びジャッカルに前方の方で行われている事について聞いてみた。
だがしかし、ジャッカルも何も知らないらしい。



「解らんのか、使えん奴やのう」



そういうと、ジャッカルはコチラを睨んできた。
あー。ささやかな攻撃をされちょる気分じゃ。



「あっれー・・・仁王先輩?」
「おー・・・遅刻魔の赤也君じゃ」



声のした方に振り返ると赤也が居た。
当初はコイツが目的でコートに立ち寄ったんだっけ?と、やっと思い出すぐらい忘れちょったよ。



「なっ?!しっつれーっスねぇ」



ぶすぅと頬を膨らます。
お前がそんな行動してもたいして可愛くなかよ。
どうせならもっと可愛らしい女にでもやってもらいたいものじゃ。



「ほー。お前の遅刻の所為で真田がどれほど怒ったか・・・」
「げっ、そうだった・・・真田副部長に見つかったら怒られるじゃ」
「赤也っ!!」



お早い登場で。
もう少し遅いかなと思っていたが、流石真田だ。
俺の12分後にココに来よった。
部室寄ってたくせにたいしたもんじゃ。



「・・・あれ、仁王?」
「仁王・・・って、何?」
「否、人だし」



後ろの方から馬鹿な会話が聞こえた気がした。
半分呆れた様子で振り返ると、そこにはブン太とあの・・・走り回ってた奴。



「・・・じゃぁ、誰?」



不機嫌な声が聞こえる。
っちゅーか、目の前・・・でもないが、近くで言われてるんじゃけぇ、聞こえるんは当たり前やけど。



「俺・・・じゃけど?」



手を軽く挙げてそう言うと、先程の奴はコチラをジーっと眺めてくる。
そこまで眺められると流石の俺でも照れてしまいそうじゃ。
まぁ、そんなミスはせんけどな。



「・・・ブン太と同年?」



眉間にしわを寄せつつ首をかしげる相手。
首をかしげるんは可愛いが、眉間にしわはどうもなぁ・・・。



「や、一個上じゃ」
「そこ、嘘付いてんじゃねぇよ」





ドカッ





・・・おもいっくそ蹴られたんじゃけど。
ブン太は時々変なパワーを出すから嫌なんじゃ。



「・・・ブン太君、いたいぜよー」
「きっしょー」
「酷い奴やのう」



マジで、きしょいと言われればそれなりにコチラもヘコむものだ。
否、本気ではヘコまんがのう。



「えー・・・じゃぁ、一個下?」
「同年だっつーの」



ブン太が呆れ声で答えた。
しっかし、この女は馬鹿っていえば馬鹿の分類に入る奴らしい。



「じゃぁ、敬語とか不要?」
「当ったりま」
「当たり前じゃろ」



ブン太の言葉を阻止した。
そうするとブン太は思い切り俺を睨んできた。
何もそこまで睨むことないじゃろう。
さっきもジャッカルににらまれるし・・・。
今日は、睨まれ日なんか?



「じゃ、宜しく・・・に、仁王?」



まだ、俺の名前をはっきりと覚えてないらしい。
まぁ、名乗ってないけぇ当たり前じゃろうけどな。



「仁王雅治。何とでも呼びんしゃい」
「私は・・・様って呼んでよ」
「却下」



即答で言ったら、凄い目でこちらを見てきた。
うん。何っつーか、雨の中コチラを見てる子犬を一歩間違えたような目じゃのう。



「ひ・・・ひどくない?!」
「酷くなかよ」



普通。友達であろうと「様」なんか付けんっつーの。
むしろ付けて呼び合ってるほうが不思議じゃろ?



「ブン太ぁああ・・・!」



バッと振り返ると同時にブン太にしがみ付いていた。
何・・・こいつらできてんの?
ジャッカルからはそういう系の情報は無かったんじゃけどなぁ。



「あー。もう、うぜぇから!!」
「うざくない、仁王雅治が酷いの!!」
「フルネーム・・・」



何でもイイとは言ったが、フルネームで呼ぶのか。
さらにわけが分からんやつじゃ。



「ほれ・・・仁王がかまって欲しいって顔でコッチ見てるぜぃ」



丸井と目が合った瞬間にそう言われた。
俺、べつにそんな目でお前等を見てたわけじゃないんじゃけど。
まぁ、丸井のことだ。知ってて言ってるんじゃろうけどな。



「・・・違うよ、あれはきっと呆れた目なんだよ」



俺の顔を見ずにはそう言った。
案外正解だから丸井の顔が引くついてた。



「おー、正解じゃ」
「お前が回答言ってんじゃねぇよ!!」



に正解を言ったら丸井が怒ってきた。
そこまで怒らんでもよかろうが。



「せんぱーい・・・先に着替えないと鍵しめま・・」



遠くの方での声がした。
俺に早く着替えろって事を言いたかったんだろうが、途中で言葉が止まってた。
振り返っての方を見た。
・・・固まってるじゃろ、アレは。















★後書★
仁王目線。
仁王よりも丸井の方が強そうで嫌だな(ぇ)