「今日は勝たせてもらいますから」
28.元祖になった天才と現天才
ゲームは終盤の5−3。
もちろん、今んとこ勝ってるのは俺と柳さんのペア。
何か、今日の丸井先輩って試合の仕方がオカシイんスよねぇ。
うーん・・・殺気立ってるっつーか何つーか。
「赤也君ファイトー」
「ハーイ」
ヘラと笑ってさんに手を振った。
「ゲームカウント5−3、柳サービス」
よし、次は柳さんのサーブ。
俺は・・・あぁ、丸井先輩。
やっぱり殺気立ってるっぽいんですけど・・・。
「赤也・・・行くぞ?」
「あ、はいはーいっと」
パァン
柳さんのサーブはやっぱ素直っつーか何つーか。
コーナー行くよなぁ。
パァン
「そう易々柳さんまで返させませんって」
パンッ
俺はジャッカル先輩の打ったボールを逃がさなかった。
ジャッカル先輩は結構クロスに返す傾向があるらしいからな。
こういうときには柳さんのデータが役に立って仕方ねぇよ。
敵にしたときは・・・もう、嫌だけどな。
「いい度胸してんじゃんっ」
「うげっ?!」
返したボールは丸井先輩には予想されていた方向に飛んで行ったらしい。
・・・丸井先輩の目の前にボールがあるよ。
「うらっ!!」
バコンッ
「ぎゃっー!」
俺の目の前に打たれたので、慌てて俺はしゃがんだ。
あ、俺馬鹿?
ボールから逃げてどうすんだよ。
「赤也っ!!」
パンッ
だけど、柳さんがフォロー入れてくれた。
柳さんにマジで感謝。
「す、すんませんっ」
すぐさま立ち上がって、ポジションを取る。
丸井先輩は顔色一つ変えちゃいねぇ。
ってことは、またぶつけられる可能性もアリ?
あー。これでも2年のエースなのになぁ。
「しつこいっ」
パァン
「たのんますよーっ」
丸井先輩が思いっきり打ってきた。
けど、俺が追いつく気配も無かった。
だから、柳さんに任せた。
パンッ
「う・・・っ!ジャ、ジャッカル!!」
柳さんは丸井先輩の真横を抜いた。
ひゅー。やるぅ。
丸井先輩ってば滅茶苦茶悔しそうなんだけど。
「熱くなりすぎだっ、馬鹿!!」
パァン
「ば、馬鹿じゃねぇっつーの!!」
流石、ジャッカル先輩。
見事に追いつきやがったぜ。
でも、丸井先輩がもう駄目だな。
今日は・・・いつもよりも単純すぎる。
「バイバーイ」
「狽チ!!」
ドシュッ
おー・・・俺のが天才的じゃないっスか?
決まっちゃったよ。
赤也君ってマジに強いんだねぇ。
あー。でもブン太以外は全員強そう。
何て言うか・・・。
ブン太のペアの人は持久力とかありそうだし。
赤也君とのペアの人は何ていうか・・・。
コースとかイイとこつくし。
「あー。面白かった」
「ゲームセット、ウォンバイ切原&柳ペア、6−3」
試合時間は35分と割りと短めだった。
でも、久しぶりに見た試合は面白かった。
え・・・久しぶり?
うーん、久しぶりでもないか?
あれ?よく分かんなくなってきたんだけど・・・。
「さんっ」
私が悩んでると目の前に赤也君がやってきた。
目の前ってことでかなり吃驚した。
「お、おめでとー」
「有難う御座いますっ」
ヘヘと可愛らしく笑う赤也君。
あー。もう、なんか・・・のときと態度が違う事は許す。
可愛いものは可愛いんだい。
「あ、お疲れ様・・・です」
あとからゆっくりと歩いてきた赤也君とペアだった人にも声をかけた。
っていうか・・・デカッ!!
これ、中2?!
ねぇ、この人って中2?!
「あぁ、有難う」
しかも、目瞑ってるんだけど、前見えてるのかなぁ?
うーん、そこら辺は学校の7不思議として置いておこう。
「えっと・・・」
とりあえず、ベンチから立った。
そして、2人にベンチに座るように勧めたが2人とも座らなかった。
折角、ベンチ空けたのに。
「あ、そういえば赤也君?」
「・・・何スか?」
「この人って中2?」
☆後書☆
丸井君がちょっと力んだりしてましたね。
一応、赤也と柳のペアに勝たせました。
けど、実際ってどっちが勝つんだろうねー。