「とばして行きますよっ!!」
23.ジォッキールを探せぇえい
そう言って、俺はさんの手を引っ張って走り出した。
否、別にこれはセクハラとかじゃねぇから。
ただ俺は早く学校行きてぇだけだし!!
「ちょっ・・・や、はやっ!!」
「あー。もう少しですんで!!」
いつもよりは遅めだが、確実にペースは速い。
その俺の速度に不満を言いつつも付いて来れてるさんは凄いと思う。
っていうか、俺が無理やり引っ張ってんだけどよ。
「着いた・・・っと」
急ブレーキをかけて、俺は校門前で止まった。
だけど、マジで急ブレーキだったらしくて、さんが止まりきれずに俺にぶつかってきた。
ドフン
「・・・だ、大丈夫っスか?」
・・・ぶつかったんじゃないよ!!
俺、見事にさんをキャッチしたぜ。
おー。男らしいとこ見せれたんじゃねぇ?
「う・・ん。アリガト」
「如何致しまして」
俺の腕の中にいるさんが俺を見上げて言ってくれた。
あー。何、この幸せ感!!
「ところで・・・部活は?」
「うぁっ・・早いとこ行かねぇと、柳先輩に怒られる」
そう言って、俺はさんから離れようとした。
けども、さんが俺の服を掴んでて離れられない。
・・・何、この子供みたいな雰囲気。
ちょっとツボなんだけど!!
!!お前の姉貴を好きになってもイイですかー!!!
「あ、あの・・・?」
でも、いつまでもこうしていてても仕方がないから、俺はさんに声をかけた。
その瞬間にさんは俺の服をパっと離した。
・・・ちょっとだけ、ショック。
否、俺がそうさせたんだけどよ。
「あのさー・・・私も部活っていうか、行ってイイ?」
「はい?」
「だから、テニスコートへ一緒に行ってイイかって聞いてんの」
ジーと上目遣いで俺を見てくるさん。
断れるわけねぇじゃん!!
こんな顔で見られたら、俺・・・どうしよう!!だよ。
「俺はイイんスけど・・・あ、とりあえず歩きましょうよ?」
そう言って校内へと足を踏み入れた。
「先輩達に聞かないと分かんないっスよ」
「あー・・・ジォッキールとか言う人?」
誰だよ、その人!!
っていうか、その情報どこから手に入れたんだ、この人は!!
謎・・・すぎる。
マジでジォッキールって誰だよ!!
「ジォ・・・ッキールって人は居ませんけ、ど?」
「あっれー・・・でも、昨日が言ってたんだけどなぁ」
何教えたんだよ、!!
ちょっと、俺の手に負えなくなってきてるぞ、さんが!!
「まぁ、行ったら解るっしょ?」
そう言ってさんは笑ってた。
あー。笑顔も素敵だと思うよ。
やっぱコレが年上の魅力ってやつ?
・・・否、よく解らないけどさ。
「あ!・・・俺が、先輩の名前を言ってったら解るんじゃないんスか?」
ふっと思った。
そうだよ!俺が一人一人先輩の名前を出してけば思い出すかもしんねぇじゃん。
まぁ、思い出す確率は高く無さそうだけど・・・うん。
「・・・じゃぁ、やってみる?」
「っスね!!・・・んー。幸村部長に真田副部長に柳さん」
とりあえず、3人を言ってみた。
この3人は言わずとも知ってるかも知らないけどな。
なにせ、超有名人だし!!
「・・・違う」
さんはフルフルと頭を横に振った。
次に俺は仁王先輩と丸井先輩の名前を出した。
だけど、その2人でもなかった。
んー・・・まぁ、の口から仁王先輩の名前が出ることは少なそうだもんな。
「じゃぁ、ジャッカル先輩とか柳生せんぱ」
「それだ!!」
「・・・はぁ?!」
おいおい、柳生先輩かよ?!
いくらなんでも柳生先輩=ジォッキール?!
はぁ?!意味わかんなさすぎて面白ぇんだけど。
「だから・・・さっきの、えーと」
「・・・柳生先輩っしょ?」
「んなわけないでしょー」
アハハと軽く笑われた。
あ、ちょっとだけ殺気立ってしまった。
俺もまだまだ心が狭いんだなぁ。
「あ・・・じゃぁ、ジャッカル先輩?」
「そう、その人!!」
ビシっと俺が指差された。
一瞬だけビビッタ。
『一瞬だけ』な!!
「じゃ・・・じゃ、かるだっけ?」
「ジャッカル!!」
「・・・じゃっかる?」
「そっ」
さんは片言が苦手っぽいな。
凄く苦戦してるよ、一単語にさ。
「じゃっかる・・・じゃっかる・・・」
ブツブツと何かを唱えるように言ってるよ、この人。
あぁ、なんかちょっと恥ずかしいじゃん。
周りに誰も居ないけどよ。
「さーん、そんなに唱えないで下さ」
「ばーかやっ」
さんに声をかけようとしたら、前の方から声がした。
俺はハっと前を向くと、そこには先輩が居た。
あー・・・丸井先輩、ね。
「おはよう、ございます」
「おそよう」
★後書★
最後にブン太登場。
やっと・・・やっとブン太!!
次にジャッカルも出てこれればいいのに・・・!(お前次第だろ)