08.同級生の居る教室
「はぁ・・・」
朝から下足室で溜め息をついた。
こんなの久しぶりだと思った。
まぁ、昨日あそこまで俺が焦ってたのも久々なんだけどよ。
とりあえず、俺は気が向かないまま教室へと向かう。
あの、切原が居るであろう教室へと。
ガラ
「あ・・・ハヨ」
ドアを開けて居たのはバレー部の俺の友達だった。
適当に挨拶してから、俺は自分の席へと行った。
っていうか、切原が居ねぇ!!
な、なんで?!
オカシイくねぇ・・・?
昨日は、今日は絶対来るってオーラ出してたのに。
そんな事を考えているとチャイムが鳴った。
HRも始まった。
先生の・・・意味解らん話を適当に聞いてるとドアが開いた。
「遅れてすんませーっん」
そう言って教室に入ってきたのは、俺が最も恐れていた人物、切原赤也だった。
あ・・・やっぱ、来るんだな。
俺が少しでもコイツが来ないと思ったのが馬鹿だったよ。
「また、寝坊か?」
少しだけ笑いながら担任が切原に問う。
っていうか、笑ってイイのかよ、担任。
「は?・・・朝練ですよ、今日は?」
・・・あれ?
今、切原が「朝練」って言わなかったか?
否、気のせいだと思うんだけどよ・・・。
今日って朝練なかったはずだろ?
「切原・・・がいるのにそんなわけないだろ」
俺もそうだと思いましたよ、先生。
俺と一緒に来る時以外、切原は遅刻の可能性は99%だもんな。
「だーっから、が朝練来てなかったんスよ」
ブツブツと文句を言いつつ俺の前の席へと座る切原。
あ、切原の席は俺の前だから、うん。
しかも、座った瞬間に机を蹴ってたよコイツ・・・。
あー。もうヤダ。
「そ・・・そうか。珍しいこともあるんだな」
チラリと担任に見られた。
っていうか、何で俺がチラ見されなきゃなんねぇんだよ、なぁ!!
半分以上は切原の所為じゃねぇか、こんちくしょっ!!
「・・・ってか、なんでお前来なかったんだよ?」
「狽」おっ!?・・・っと、いきなりかよ」
切原は俺のほうへと体を向きつつ言ってきた。
いきなりすぎて、俺は吃驚した。
・・・吃驚しないほうがオカシイんだけどよ。
「つか、知らなかった」
「狽ヘぁ?」
「否、マジで今日は朝練ナシだと思ってたからよ」
苦笑して、答えてみた。
案の定・・・。
軽くではなく、思いっきり殴られた。
「・・・いてぇ・・っ」
殴られた場所を押さえて俺は机に伏せた。
否、真面目に痛かった。
切原は俺に加減と言うものを教えてくれない。
「っていうか・・・お前、姉貴は?」
「・・・はぁ?」
顔だけを上げて切原を見た。
そこには、キョロリと周りを見回す切原の姿があった。
何、切原は俺のねぇさんが今ココにいるとでも思ってたのか?!
「『はぁ?』じゃねぇよ」
ムスとした顔で見下ろされる俺。
正直に言って、あまりイイ感じではないよ、俺的には。
「昨日、約束しただろ?」
「え・・・あー・・・」
思い出した。
あの、アホな姉貴が来る言ってたんだった。
ねぇさんには来ないように言っといたけどな。
でも、朝来てすぐに俺に聞くコイツも大概アホだと思う。
普通は放課後に聞くだろ。
「・・・とりあえず、家で待機?」
ゴスッ
思いっきり殴られた。
痛くて痛くて・・・。
とりあえず、挙手したら先生にも殴られた。
うぉおおっ。むちゃくちゃ痛ぇ!
たんこぶが3つぐらい出来てそうで嫌だな。
「・・・馬鹿だな、お前」
「俺もそう思った」
上半身を起こして顔を押さえつつ、切原のほうを向いた。
目が合った瞬間、切原はケラと笑った。
何、そんなに可笑しかったか、俺の行動!!
「で、姉貴が待機で・・・朝練は?」
まだ、ちょっと笑ってる。
っていうか、ぶっちゃけねぇさんの話は飛ばされた。
うん、話が逸れたって言ったら正しいんだよ。
「だーから、忘れてたんだよ」
頭を押さえていた手で、頭を掻いた。
そしたら、切原はあっけらかんとした顔になった。
「・・・お前が?」
「俺が」
「・・・物忘れだけはしたことのない、お前が?」
「物忘れだけは・・・って、酷いなお前」
「否、そんなことねぇって」
ニカと笑んだ、切原。
・・・そんな笑顔見せたって俺は誤魔化せれねぇから。
っていうか、正直に言うと、いつもと違う切原だったから、引いた。
でも、これ言ったら再々々度叩かれるから言わない。
否、絶対言えねぇ!!
「まぁ、兎に角・・・忘れてたんだよ」
「・・・・ふぅーん」
・・・あ、絶対疑ってる。
この切原の顔は疑ってる顔だ。
っつーか、俺だって物忘れぐらいするっつーの。
☆後書☆
切原君の再登場です。
見事に久々だっちゃ!(キモイ)
っていうか、HRの時間、長い(笑)