「・・・ねぇ、さん?」
02.勝手気ままな死人
「・・・は?」
何言ってんだ、この泥棒さんは。
そりゃぁ、私はって名前だけどね。
でも、泥棒の姉貴なわけないでしょう。
「だから、・・」
「誰が、泥棒の姉貴なのよ」
フンとなんとなくエバってみせる私。
だけど、そんな私を変な目で見もせず純粋な目で見てくる泥棒。
ぶっちゃけ、愛らしいぞ、くそっ!!
「だよな、泥棒だし・・・」
シュンとした仕草はありえないぐらい可愛かった。
何なの、この泥棒!!
っていうか、私のことを泥棒扱いしてるし。
本気でありえない。
「・・・ねぇさん、死んだって聞いたし」
「?!」
この泥棒本気で何!!
はぁ?!私を死んだ奴と間違ってたわけ?!
何様なんですかっ・・・!
とりあえずなんとなく、ムカついた私は先程泥棒がドアを開けたからノブを回して部屋の中へと入った。
入る寸前に、さっきの泥棒が私の手を掴んだ・・・気がした。
目の前に居るのは俺のねぇさんじゃないってことぐらい解ってた。
けど、近所のオバサンが似てるって言ってたから、マジにそうかもって思ったんだ。
まぁ、普通は信じねぇけど、幽霊なんて。
でも、ねぇさんの幽霊なら信じる。
はぁ、理由?
そんなの知んねぇよ。
気持ちが多分・・・信じるっぽい雰囲気なんだよっ!!
「誰が、泥棒の姉貴なのよ」
・・・すっげぇー、エバってる。
それでも、俺は少しの可能性を試みた。
でも、やっぱ・・・可能性が少なすぎる。
「だよな、泥棒だし・・・」
目の前に居るのはねぇさんに似た泥棒。
幽霊でもねぇさんでもない赤の他人なんだ。
「・・・ねぇさん、死んだって聞いたし」
「?!」
ポツリと言った一言に目の前に居る泥棒は反応した。
それは、自分が間違われて反応したのか、逆なのかは解らなかったけど。
そして、その次に部屋の中へと入って行こうとした。
これはマジにヤバイと思った俺はすかさず目の前の奴の手を掴もうとした。
「狽チ?!!」
けど、掴む事が出来なかった。
イヤイヤ、冗談じゃねぇって!!
本気でスッて!!手がすり抜けたんだよ!
そのおかげで泥棒はズカズカと部屋の中へ入ってくし!
って・・・あれ、マジに泥棒なのかよ?
手すり抜けたし、俺の事を逆に泥棒扱いしてるし・・・。
「調べた方がイーんじゃね?」
変な汗が出てきた。
とりあえず、俺は部屋の中へ勝手に入って行った泥棒を追った。
っていうか、何処行きやがったっ!!
玄関のドア閉めて、靴脱いでたら見失ったじゃねぇかよ。
っていうか、この家そんなに広くねぇはずなんだけど、何で見失うんだよ、俺!!
「狽、っそぉおおっ?!!!」
「・・・っ!」
二階から悲鳴が聞こえた。
っていうか、さっきの奴だな、絶対。
それ以外に今誰も居ないし。
第二の泥棒・・・入るわけないしな。
「とりあえず、行かねぇと・・」
タタタと階段を駆け上がって物音のする部屋へと走った。
俺も必死だな・・・。
いきおいよく開けた部屋は俺の部屋だった。
何、さっきの奴は男の部屋を見るのが趣味・・・?
「な・・・んで、よぅ」
「へ・・・ぁ、え?!!」
足元を見るとさっきの人が俺の足に絡みついて泣きじゃくってた。
否、そんな・・・恥ずかしいから!!
っていうか、俺一応思春期なんですけどー。
下手すりゃ襲うぜ?
「っていうか・・・何?」
とりあえず、俺はしゃがんで相手の顔を見た。
ぁー。まだヒックヒック言ってる。
だから、女は・・・っ。
「・・・んでっ・・・・」
さっぱり解んねぇ。
泣きながら言う言葉が俺に通じるわけがないんだ。
っていうか、解る奴のが凄ぇよ。
「・・・だから・・・ん?」
「んでっ・・・私の部屋じゃ、ねぇんだよぉおおっ!!」
☆後書☆
いつまで引っ張るつもりだ、自分は。
キャラがいつ出てくるかは私も知りません(ぇえ)
出来るだけ早めに出さそうかと思ってます。