「んぅ・・・?」


目が覚めると、目の前に居たのは・・・。


「・・・お、起きたか?」


山本武でした。








ラプソディ  −獄寺の私服−








心臓のばっくんばっくんが止まらない!!

ていうか、目の前に山本だよ?!!
目の前にTAKESHI!
ひぃいいい!
ちょ、そんな、そんなそんなそんな!
相手が僕じゃなくて獄寺なら・・・っ!!
いや、ツナ?ううん、雲雀さんでもいける!
って、そうじゃないだろ、僕!!


「っていうか、何で?!・・・なんで、山本がいんの?つか、ここどこ?!」


質問多いっつーの、僕☆

とりあえず、山本はおちつけって言ってきた。
うん、お兄さん優しいのな。


「お前、ブっ倒れただろ?」

「・・・ん?」

「ほら、競争してたろ?」


思い出した!
確か、あの時フラーっと貧血起こしちゃってさ。
うん・・・それで。
ん?何か忘れているような・・・。


「でさ、」


と、山本が話を切り出そうとしたときだった。
フと、自分の姿を見直す。

あれ・・・。
おかしい。
俺、こんな・・・。
長袖長ズボン(ジャージ)を着ていた覚えが、ない。


「やまもとたけしっ!!!」

「ぅおっ・・・な、何だよ」

「誰?!!ちょ、誰なんだよ!!」

「はぁ?!意味わかんねーって」


とりあえず落ち着け、と言われて僕は深呼吸をした。
山本・・・荒れた人を落ち着かせるの上手いな。


「・・・で?」


僕が落ち着いたことを確認した山本がそう問いかけてきた。

それにしても。
今、この部屋に僕と山本って2人だけなんだね。
そんなの興奮しちゃうじゃないか。
たっちゃうじゃないか!
・・・うん。
下ネタも止めようかな、僕。


「いや・・・服、が・・さ」

「あー、それ獄寺んだよ」

「ごくっ?!!!」


獄寺の私服ゲット?!!!
って、違う違う!!
これは借りてるだけだよ、うん。
って、そうでもないんだよ、ぼく!!!


「いや、違くて・・・」

「ん?」

「ココまで・・・運んでくれた奴とか、その、着替えとか、」


最後の方は声が小さくなっていた。
だってさ・・・。
流石に、聞きづれぇじゃん。
そういうことわざわざ聞くのって、女だろ。
男があんま聞かねぇっしょ。


「んぁ?あー、運んだのは笹川の兄貴なんだけどよ、着替えは多分ごk」


パァン





山本の言葉を全て聞き終える前に部屋を飛び出した。

どこにいる!
あいつ・・・どこ行きやがったぁああああっ!!!


方向の解らない場所を適当に走って探す。
勿論、相手はこの建物内にいないかもしれない。
それでも。
それでも、探さなきゃ駄目なんだ。


「っ・・・どこ、だよっ」


僕が運動音痴って知っててこの隠れようか?!!
僕はかくれんぼが苦手なんだよ、こんちくしょう!


「あれ、くん?」

「ひっ・・・あ、ツナ!」


沢田綱吉氏発見!
ぎゅるん、と方向転換してツナの方向へ走った。


「・・・っんは、はっ」

「だ、大丈夫・・・?」

「なん・・・とか、ね」


死んではいないから、よしとしよう。
バッと顔を上げてツナの方を見た。
ツナは一瞬ギョとした顔だった。


「獄寺・・・見なかった?」

「ご、獄寺くん?」

「そう、あの爆弾男!!」

「た・・・たぶん、トイレ・・・じゃ、ない、かな」


見てないし、と言ったときのツナの顔は化け物を見たような顔だった。
知るか!!
そんなことより、今は獄寺!!
僕の生命の危機がかかってんだよ!!


「さんきゅ!」


ニパァと精一杯の笑顔をツナに送ってみた。
まぁ、走って疲れている今の笑顔なんか何の魅力もねぇけど。
つーか、男に笑まれても嬉しかねぇよ!

僕はすぐさまツナにお別れを告げて、トイレを探す。
トイレなんぞ、行き方ぐらいどこにでも書いて・・・る、わっきゃねぇだろ!
ココの建物あれだぞ、ホテルだぞ(今気付いたけどさ)
ホテルは個室にトイレがあるのです!
っつーことは、1階・・・か。


「とりあえず、行くしかねぇっての!」


ダッと走って向かうはトイレ。
あー、トイレか・・・。
入るの毎回深呼吸したくなるんだよな。
ま、今回はそうも言ってらんねぇんだろうけどさ。
うっし。
頑張るべ!!