「・・・おっそろしいよ、あの人」


どうやったんだ、雲雀さん。








ラプソディ  −屋上とお兄さん−








どうすれば・・・。

僕がプールに入らなくても単位取れるようにしたんだ!!

学校牛耳ってるってのは聞いたけどさ。
まさか、ここまでとは思わなかった。


「でも、一時間・・・ヒマだな」


流石に、見学ってのもな。
僕の性に合わない。
だから、僕はサボって屋上にいます。
屋上の風って気持ちイーんだよな。





ピピーっ





「・・・ん?」


プールから聞こえた音。
あぁ、先生が笛を鳴らしたんだ。


「僕も、プール入りたかった・・・かな」

「じゃぁ、何で入んねぇんだよ?」

「へ?」


ドアのほうから声がした。
聞いたことのない声で、僕はすぐさま振り返った。
そこに居たのは、とても男らしい顔つきのディーノさんでした。


・・・だろ?」


ニっと笑んだ顔は、とても眩しいです。

僕は声も出せずにただディーノさんを見ていた。
多分、目はキラキラしてるよ。
だって、ディーノさん格好イイんだもん!!


「お前、授業サボっててイー身分なのか?」

「え・・・あ、いやー・・・それは」


何から言ってイイのか分からなかった。

だって、コレは予想外!!
ディーノさんが僕のために、僕の目の前に来てくれたんだよ?!!
イロイロ喋りたいけど、その前に見なきゃだろ?!!


「って、聞いてんのかー・・・?」

「ひ、あ・・・はい!!」

「オイオイ、しっかりしてくれよ」


そう言いながら、ディーノさんは笑っていた。
笑顔が眩しいです、お兄さん!!


「ん、俺の顔に何かついてるか?」

「え、あ・・・違くて!!」


格好イーから見てたんですよ。


とは言えねぇ!!
僕、今男なのに、言えるわけがない!!
言えたとしても、ホモだと思われる!!
そんなのゴメンだ、僕は女だぁあああああああ!!


「お、お兄さん・・・は、何者ですか?」


とか聞いてみる。

だって、初対面。
一方的に知ってるけども、初対面。

ディーノさんは、僕の言葉でようやく自分が自己紹介をしていないことに気付いたみたいだった。
あ、知らなかったんだ。


「ディーノだ、リボーンから何も聞いてねぇのか?」

「・・・・・・はい?」


リボーンから?!!
え、僕は何も聞いてないよ!!
仮に聞いていたとして、僕がディーノって単語を聞き逃すわけがない。

それでも一応考えてみる。
だけど、やっぱり覚えがない。


「ったく、あいつまた無茶言いやがったのかよ」


はぁ、と溜め息混じりにディーノさんは頭をかいた。

・・・やっべー。
凄い格好よいんですけど。
これは、もう是非。
僕の家に婿養子として来て欲しいって!!


「・・・で、

「は、はい!」

「お前、ツナを守れるのか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」


ディーノさん、いきなり何を問うかな。
僕は一応男の子の格好してるけど、女の子だし。
パソコンを貰ったけど、使い方が全く解ってない。
ツナを守れるのかと問われれば『いいえ』としか言えない。


「・・・」

・・・」

「僕には・・・無理だと、思います」

「・・・っ!」


ジっとディーノさんの方を見た。
ディーノさんは先程と顔色を変えずに僕を見ている。


「ツナを守りたいという気持ちはあります」

「・・・」

「だけど、僕は特別な訓練とかしてないし運動能力も最悪です」


僕はマフィアとか向いてないと思う。
ツナだって駄目駄目って言われてるけど、違う。
あの子は気持ちがシッカリしている。


「それでも、守りたいから。今は少しでもツナの近くにいるつもりです」

「・・・そ、か」





ピーッ





あ、プールの笛の音が鳴った。
そろそろ屋上から退散しなきゃヤバいかな・・・。


「じゃ、僕行きますんで!」


ヘラリと笑うと僕は走った。