「・・・んっ」


伸びをした。
今日は学校も休みで、僕は午前中ずっと寝ていた。

で、起きて散歩中ってわけだ。

歩いてたらリボーンキャラに会えるかもしれないしね。
一日家で居るよりかは楽しいだろ。





カキーン





「んー・・・?」


この音、どこかで聞いたことがある。
特に夏のTVで。
ほら、高校生が真っ白なボールを追って走る・・・。


「あ、野球か!」








ラプソディ  −野球の応援にアドバイス−








?」

「え・・・山本?!」


野球=山本だけどさぁ!!
マジで出てくるとは思わなかった!!

山本は僕に気付くとすぐさま走ってきてくれた。
僕は内心ドッキドッキしながら山本の顔を見た。
うぅ、いつ見てもお前格好イイよ。
いつでも僕の彼氏になればイーと思うよ。


「お前、こんなとこまで何しにきてんだよ?」


と、言われた。
確かにそうだよな。
僕の家からココまでの距離は2,3キロある。
何で自転車じゃなくて、ウォークで来ているのか僕も謎だ。
否、鼻歌歌って適当に歩いてたからこうなったんだけどさ!!


「え・・・散歩?」

「あはは、お前おもしれーのな」


あなたは素敵ですね。


とか言えない!!
つーか、僕よかツナとかしか全然面白いですけど。
いや、ツナは可愛さの中にも面白さもあってだな・・・!


「やまもとぉー!!」

「あー、すぐ戻っからー!」


野球グラウンドの方から山本を呼ぶ声がした。
その声に、山本はすぐに応答した。

あー、山本ってば凄いもんなぁ。
野球バカだもんなぁ・・・。
ま、そんな山本も大好きですが。


「じゃ、俺戻るけど・・・もやるか?」


ニカ、と笑んだ山本はもう僕の近所のお兄さんにでもなればイーと思います!!
恋愛対象にでもなれるように、近所のお兄さんなんだよ!!


「イーよ、遠慮する」

「カッキーンって打ったらストレス発散にもなるぜ?」

「むしろストレス溜まります」


ほら、僕の場合はバットにボールが当たらないから。
これこそマジでストレス溜まるんだよ!!


「・・・僕、ホント運動音痴だし」


止めとく、と苦笑いで言った。

そりゃー山本と一緒にスポーツしたいけどさぁ!!
足を引っ張る事は嫌いだし。


「そか」

「んー、応援でもしてるし」

「はは、ありがとな」

「やーまーもーとぉ!!!」

「げっ、今行くってー!!!」


アハハ、向こうのお友達さん怒ってるよ。

僕はその様子を見て小さく笑った。
それに気付いたのか、山本は僕の頭をコツンと叩いた。


「じゃ、俺は行くけど・・・応援しに来いよ?」

「うん・・・・・・・・んん?!!!」


僕が山本を呼び止める前に、山本はグラウンドの方へダッシュして行ってしまった。

流石、運動部だなぁ・・・。
僕はあんなに速く走れないよ。
って、そうじゃないそうじゃない!!


「僕、応援しに行かなきゃなんないの?!!」


確かに応援するとは言った。
だけど、行くとは言ってない!!
けど、山本は来いって・・・。

しょーがない、行こう。

あ、ホントはお前が行きたいんだろ、とか言わない。
そんなことないよ。
山本が誘ったんだもん。
僕は山本の厚意に甘えるだけだよ。


「で、山本はどっちのチー・・・」





カキーン





たかが草野球でしょうが。
僕が見たときにバッターボックスに入ってたのは山本で。
その山本が特大ホームランを打ちました。

すっげぇ・・・。
あんなに、ボールって飛ぶんだな。


「・・・やまもとーっ」

「?!!」

「お前、すっげぇーよ!!」


僕は目をキラキラさせながら、山本に向かって叫んだ。
ホームランなんて、TVでしか見たことなくって。
今の一球は、僕の目に焼きついたままで当分離れそうにない。


「はは、さんきゅーな!」


ホームベースを踏んだ山本が笑ってそう言った。
そして、僕の方へ来た。
手を出してたから、僕も手を出してたらハイタッチされた。

・・・山本と、ハイタッチ!!

あ、やべっ。
僕今日は手洗えない。


「・・・で、勝ってんの?」

「あー、まだ勝ってはねぇけど」

「じゃ、アドバイスあげるよ」


ニッと僕は笑った。
山本は頭にクエスチョンマークをつけて首をかしげていた。


「まだまだ足りないんだけどねー・・・サードの守備、頭上右上弱いよ」


そう言いながら、ゲームを見る。
2ストライクまでピッチャーがボールを投げるのを見てから僕はまた口を開いた。


「内角、内角・・・へぇ。でも、この人内角が得意だし。最後も内角で来るよ」





ぱすん



「3ストライーッ!!」


審判の声がグラウンドに響いた。
僕は最後のボールを見て満足すると、山本の方を見た。


「?!!!」


案の定、グラウンドを見ながらびっくりしていた。
その顔に僕は満足して、小さく呟いた。


「・・・ビンゴー」