おかしい。


明らかに漫画と違う方向に進んでる。
それも僕がこの世界に来た所為なのかもしれない。








ラプソディ  −嘆き弾の効果−








「で、でも僕に能力とかないし」

「これだ」

「・・・へ?」


リボーンに手渡されたのはノートパソコンみたいなものだった。
ノートパソコンにしては小さいけど、電子辞書みたいに小さくもない。
うーん、最新の一番小さいノートパソコンはこんなぐらいなのかな?

僕はその機械を開いた。
中はパソコンのキーボードだった。
うん、多分一緒だ。


「くれてやる」


お前、ほんと図が高いのな!!

くっそ、悔しいけど何もいえない僕。
まぁ、仕方ないよ。


「・・・これ、どう使うの?」


電源らしき場所はない。
かといって、キーボードを叩いたところで何かができるわけでもない。
謎すぎる。


「テルミ!!なぜ着信拒否なんだ!!」

「うっわ?!!」


なんか今物凄いデカイ声が聞こえたよ。
ていうか確実にロンシャンだ!!
しかも、着信拒否のシーンとくれば・・・。


「あっ!」


ロンシャンとツナがボコられるとこじゃない?!!
やっばい。
僕ってばツナのそんな可哀想なシーン見たくない!!


「っと、なれば・・・救助だろ!」


パソコンのことは後回し。
で、今はツナを助けに行かなきゃ!!
ツナがシャマルにツバつけて帰される!!
そんなの可哀想じゃないか!!

・・・うそ。
僕がツナ大好きなだけです。





ズガン





「・・・・っ」


やっばーい!!
これは、ツナに嘆き弾が当たったシーンか?!!
だとしたら、雲雀さんを止めることなんか・・・できるのか、僕!!!

校舎の一角を曲がったそこにいたのは、勿論。


「煮るなり焼くなりどーにでもすればいい・・・」

「?!」


T U N A !!


ぎゃぁあああ!!
もう、嘆き弾で凄い事になってますけど!!


「人生ダメがこんで嘆くことが多すぎると・・・どーでもよくなる」

「・・・・・・」


普通に見たら、ツナが可哀想すぎる。
もうなんか・・・私と一緒に寝ようかって思うよ!!
あ、変態とかじゃないから。
僕はいたって普通だよ!!


「死を覚悟した人間を倒すことほどつまらないものはない・・・」


って、僕ってばそんなツナを持って帰る想像している場合じゃないんだよ!!
僕がココに来た理由忘れたのかよ!!


「ちょっ、雲雀さ・・・」

「とは思わない」

「ぐはっ」

「ぎゃ」


あーあ・・・。
僕って馬鹿だな。
一体何しにきたんだよ。

ツナとロンシャンを殴る雲雀さんを見ながら溜め息をついた。
僕って本当に使い道ねぇよな。


「・・・五月蝿い子」


ワォ、雲雀さんに見つかりました!!


ぉおお!
僕ってば、雲雀さんに見つからないようにココから逃げようとしたのに。
馬鹿すぎるよー。


「何の用だい?」

「いえ・・・特には」


ツナを助けに来ました!!とか言えねぇ!!
なんかイロイロ面倒になりそうだから言えねぇ!!


「じゃあ、ちょっとコーヒー買ってきてよ」

「へ?!!」

「コーヒー」

「な、何でですか!!」

「・・・下僕でしょ?」


おー、いえー!!
僕の拒否権なしで、そうなったんですよね!!
忘れてたよ、僕。
あーもう、馬鹿だ僕・・・。
そう思いながら、僕は小さな声で「はい」と言って自動販売機の方へ向かおうとする。


「あ、それとアンパンね」

「アンパンですか?!!」

「・・・・」

「はい、わかりましたぁあああ!」


雲雀さんの睨みは怖すぎます。
アンパンなんか校舎出ないと売ってねぇよ!!
くっそー!!

僕はリュックを背負ったまま、片手にはパソコンを持って校舎の外のコンビニへ向かって歩き出す。
だけど、すぐさま止まることになった。


「ねぇ・・・」

「え?」

「何で歩くの?」

「何でって」

「僕を待たせる気?」

「走って買出し行ってきますぅうううう!!!」


僕は僕なりの全力疾走で、校外へ向かった。
うう、僕って体力ないのに。
くそぅ、雲雀さんの下僕になんかなるんじゃなかったよ。
って、不可抗力なんだけどねー。