有難うキミたち
第四十八弾 - 卒業 -
ガラッ
「・・・うおー」
誰も居ない教室に入ってきたのはだった。
卒業式は午前中で終わった。
そして、皆ともお別れの挨拶ってやつをしてきた。
まぁ、立海はエスカレート式なので、3年生は来年も立海高校で同じになるのだが・・・。
「明日から来なくて良い系なんだな」
自分はコノクラスではあまり勉強をしなかったな、と考えながらも教室内を歩き回る。
数分間、その行動を続けていた。
だけど暇になってしまい、は教室を出る。
「・・・ありがと、」
ガララララ・・・
「で・・・?」
「せんぱい、おそー」
ケラリ、と笑った後輩がを迎えた。
は中学校で一番多く居た場所、部室にやってきたのだ。
そこには3年と後輩2名が居た。
「他のヤツラは?」
「勿論、練習だよ」
にこっ、と幸村が爽やかに言った。
爽やかに言ったところで、幸村が言った事には変わりない。
少々怖い。
「3年だけでお別れ会っていうメール見とらん?」
「見てなーい」
はあはは、と笑う。
そして、部室の中を見回す。
今日はロッカーだけしかなくて、机が無い。
「つーか、机は?」
「外・・・つか、部室の裏だぜ」
「何、ジャッカルが運んだわけ?」
「違ぇーよっ!!」
ジャッカルの手がグーになった。
だけども殴らない。
なんて言ったって・・・ジャッカルですから。
「で、結局は何しようとしてたんだよ?」
「もっちろんっ・・・」
にやり、と丸井が笑った。
そして自分の後ろから多くのお菓子を出してきた。
の目が丸いうちに他の皆もお菓子を出してきた。
そう、今日はお別れ会と言う名のお菓子パーティーとも言えるのだ。
「まー、先輩は持ってきてないだろうけど?」
「携帯見てないんじゃし、しょうがないじゃろ」
そんな切原と仁王の会話を聞き取った。
その2人の間に割って入った。
「ばーっか言ってんじゃねぇよ」
バッと鞄を開けて中身を見せた。
そこには卒業証書やら何やら入っていたが、半分以上はお菓子だった。
「う、嘘っしょ?!!」
「何で持ってるんじゃ!!」
「それは・・・」
「毎日のの鞄の中身がこうだからだ」
「言うなよ、れんじぃーっ!!」
が答えを言う前に柳が答えを言ってしまいました。
むーっと怒りながらもは鞄の中からお菓子を取り出した。
「では、いい加減始めないと終わりませんよ」
「始まり無ければ終わりもないけどねー」
「・・・、さん?」
「御免、もう言わないから・・・って、たんまたんまっ!!」
は柳生の鉄拳をしらはどり・・・。
ゴスッ
出来るわけもなく、直撃でした。
痛い、と小さく言いながらはその場にしゃがみ込んだ。
「ま、いいか・・・適当に始めようか?」
その幸村の一言に皆はこの会の始まりだと気付いた。
「・・・ほら、起きないと皆が全部持っていっちゃうよ?」
しゃがみ込んでいたに救いの声。
勿論声の持ち主は幸村だ。
有難う、と言いながらは起き上がった。
「・・・、せ、せんぱぁ・・ぃっ」
トスッ
「・・・うをっ!?」
自分を呼ぶ声をキャッチしたかと思うと、は誰かにタックルされた。
その犯人はにはすぐに解った。
自分よりもこんなに背の低い人は一人しかいない・・・。
1年で、自分を影の影で支えてくれたマネージャー。
「・・・せ、んぱ・・・いかな、いでぇ」
「無理だろーが・・・」
苦笑しながら、は後輩の頭をぽんぽんと叩く。
それでも、後輩は首を横に振っていた。
「もー・・・ユッキー、助けてよ」
「無理に決まってるでしょ、俺よりもになついてるんだし」
「うっわ、俺も先輩に抱きついてイイっすか?」
「これ以上はやめ・・・って、赤也ぁあああ!!」
の言葉を無視して切原はに飛びついた。
後輩は泣きながらにしがみ付くし、切原は楽しいからしがみ付くし・・・。
は困った顔で幸村に助けを求めたが、助けてくれるわけも無かった。
だって、幸村部長ですから。
「・・・ほんと、勘弁してくれよ・・」
「赤也も大概にしろ」
「うっわ、真田副部長には言われたくねーっすよ」
部室の中に今日限定でベンチが置かれていた。
そこに腰かけていたのは真田だった。
そして一部始終を見ていた真田がを助けようと言ったのだが、切原に軽く交わされてしまった。
「ま・・・今日ぐれー、いっか」
後書
初、1年生マネージャー登場。
以前出たときは存在だけだったけど一応出してみました。さん大好きっ子です(笑)
しかし、さんは後輩にモテモテですね