だって、寒いじゃんっ。
第三十六弾 - 男子制服 -
「・・・」
ハァと溜め息を付いた柳。
此処は、朝練後の部室です。
一応、あと数分したらホームルームが始まります。
「何ダイ、柳君?」
ニッコニッコした顔で柳を見上げる。
「いい加減にしろ」
「嫌だよ、さみぃーしっ」
アッカンベーと餓鬼のような仕草を柳に見せた。
そんなもの見せても、柳が許すとは思えません。
「体育座りしたって授業には出るんだぞ?」
「何で?!!今日はサボりたい気分なのに!!」
ガッシリと柳にしがみ付く。
だが、柳はそんなの発言を無視して教室に向かえと説得しています。
「今日『も』の間違いじゃろうが・・・」
「ニオサン何かおっしゃいました?」
「いや、何も?」
仁王は目を逸らして口笛なんか吹いています。
まさしくコレは、何かを誤魔化している風景です。
それでも、は仁王に構っている暇などありません。
今は必死で柳を説得させなければならないのですから。
「ちゅぁんからの、お・ね・が・」
「キモイですよ」
「非しーんーしぃいいい!!」
わざわざ『非』を強調しなくても良いと思います。
しかし、今日の柳生は強調されても無視してます。
それが一番の謎だ。
「ちゅうか、もしが授業出たとして・・・」
ジーとの姿を見つめる仁王。
は勘違いして、頬に手を当て仁王を肘で軽くつついておいた。
その後、仁王に適当に言葉を返されたは少しショックそうでした。
「その格好ですからね」
仁王と同じぐらいをジーと見る柳生。
ですが、は柳生に先程の仁王と同じような事をすると怒られる事を知っているので何も言いませんでした。
「何だよ。そんなに男装・・・つか俺、が気にいった?」
色気使って言ってます。
さんにとっての精一杯の色気です。
実際、この攻撃をくらったのはこの場に誰一人としていません。
「とりあえず、制服を着たまえ」
「何、これも制服だぜ?」
ニコリと笑んで柳生を見上げる。
少しドキリとかしてみる柳生だが、やはり相手がという事で、そのドキリも一瞬で引いてしまった。
「つか・・・」
パと柳から離れた。
そう、今までずっとは柳にくっ付いていたのだ。
柳にとっては邪魔でしょうがなかったに違いない。
「この格好で授業出ちゃ駄目って校則でもあんの?」
大いにあります、さん。
あなた、今男子用の制服着てますよね。
しかも、メイクは自分でやったそうですね。
仁王の影響受けてもイイけど、授業中は怒られます。
クラスに男子がいきなり一人増えたら吃驚します。
「・・・あかんとは言っとらんよ、なぁやぎゅ」
「駄目です」
即答ですか、柳生君。
いくら相手が仁王でも傷つく事はありますよ。
「・・・酷か・・」
「真実ですから仕方ありませんよ」
何、D1が仲間割れをしていますよ。
それでも周りの奴らは止めようとしません。
だって周りに居るやつは柳とだけなのですから止めるわけが無い。
「えー・・・でも、俺がもし授業出るんならコレじゃねぇと無理なんだけど」
「「は?」」
フとした瞬間には爆弾発言をした。
立海D1は吃驚した。
立海S2はあまり吃驚もせずに、無関心だった。
「今日はサボル予定だったから制服持ってきてねぇのよ」
ニヘラと笑う。
笑ってるけど、とってもヤバイこと言ってますよ。
「じゃぁ、何でそんな服装で来たんじゃ?」
んー、と考えていた仁王が口を開いた。
その答えに即答でが答えた。
「勿論、ズボンの方が暖かいから」
「あ、そ」
「何、ニオサン反応薄いんだけどっ!?!」
あまりの反応の薄さには吃驚した。
だって、仁王がこんな反応を・・・。
「・・・今日のニオサンつめたーい」
ムスとした顔では言った。
その言い方はいつものから想像できないぐらいの微可愛さです。
ついでに、仁王は少しときめいた。
ときめきついでに仁王は一言。
「・・・が暖めてくれたらよ・・」
キーンコーンカーンコーン・・・・
仁王の発言の途中でチャイムは鳴った。
これはもうお決まりの展開だ。
そう思ったは漫画のようにお決まりの展開がしたくって。
「仁王、俺授業出てくるから話は後で、な!!」
そう言って凄い爽やかな顔で部室から飛び出した。
仁王は呆気にとられてその場から少し動けなくなった。
「・・・一時間目から遅刻、ですか」
いつの間にか居なくなっていた柳が何時居なくなったのかと考えつつ、柳生は溜め息まじりに部室から出た。
後書
はーい、サン男装・・・3回、目?(曖昧)
冬は男子がせこいと思うのは私だけじゃないと思う。
ズボンってイイよねぇ・・・。