柱本先生を偲ぶ


同僚の柱本先生が亡くなった。音楽の先生。着任の年にチャペルコンサートに出演し、バッハの平均律を演奏してくれた。平均律はいつでも弾けるように練習を欠かさないようにしていると言いながら、数曲演奏してくれた。とても感動した。もういちどあのピアノを聴きたいと、ずっと思い続けていた。

ここ数年、クリスマスカンタータの音楽監督をつとめた。厳しい音楽性の追及のなかにも、みんなで音楽を楽しもうとする姿勢を感じることができる音づくりだった。音に暖かみがあった。指揮は流麗ではなかったけど、見ていて的確な指示出しは演奏しやすのではないかと思っていた。

ソリストのオーディションのときに、みんな合格といって、担当職員を驚かせた。前任者のときは音楽的水準を重視してた。柱本先生は教育的見地からの全員採用だった。みな、それに応えるように一生懸命に練習した。

通りすがりに顔を合わせるとニコッと挨拶する笑顔がとてもステキだった。吸い寄せられる様な笑顔に暖かみを感じた。あの笑顔にもう会うことができない。

古いMac(G3ベージュなど)をつかって学生にMIDIを使わせていた。音楽編集ソフトにも詳しかった。ハンドベルのCD作成時に使うソフトのことで相談したことがある。どんなソフトつかっても、デジタル録音はレベルを低めに設定すること。

もっともっといろいろ思い出すことがある。

6月末に一緒に出張したとき、治療のために首にチューブをつけていたのが痛々しかった。原因がわからないから辛いといっていた。いろいろな治療を試したそうだ。さいごはホスピスで迎えたそうだ。

まだまだ若いのに、やり残したことがいっぱいあるだろうに、残念だ。もっといっしょに仕事をしたかった。

ご冥福をお祈りします。


火 - 12 月 11, 2007   11:13 午後