PowerBookG3/266の内蔵ハードディスク取り出しと再生コスト


ふとしたことから、PowerBookG3/266の内蔵ハードディスクを取り出すことになった。内蔵バッテリーが切れていて起動しない。AC電源アダプタがないので、とまずは起動できるかどうか確認してほしい。起動できなければ、何がはいっているのか確認してほしいということだった。たまたま適合するACアダプタを持っていたので、引き受けることにした。

いわゆるWallstreetと呼ばれる黒いPowerBookで、ふくよかな流線デザインが美しい。後継のPowerBookG3の最終型(Pismo)になると、筐体がより薄くなり、ボディデザインはいっそう洗練された。しかし今となっては、そのPismoでさえ分厚いと思う。Wallstreetは、さらに厚みのある筐体なので、どこか野暮ったい感じさえする。しかし画面を閉じた状態は、艶消しボディのおかげで、パソコンといより柔らかい黒革のブリーフケースのようだ。


WallstreetPismo ()
当時のリーフレットから転載。Pismoは薄さを強調した写真になっている。


Wallstreetには、PowerBookG4チタン以降のACアダプタが使えない。ACアダプタと本体との接続口の径が大きいタイプだからだ。手持ちのPismo用ACアダプタなら接続可能。しかし起動しなかった。通電確認さえできない。

実は、Pismoも起動しなくなったまま放置してある。というのも、Pismoは内蔵バッテリーがだめになると起動しなくなる、というのをどこかで読んだからだ。たぶんWallstreetも同じだろう。内蔵バッテリーを新調する必要がある。しかし、Wallstreet用の内蔵バッテリーは取り扱い店がほとんどない。五州貿易 で19800円くらいだったようにも思うが、今はもう在庫切れのようだ。

内蔵バッテリーを新調しても起動するかどうかは保証できない。なんとかハードディスクの中身だけ確認する方法はないものか、というわけで、バラしてハードディスクを取り出すことになった。Pismoはハードディスクを換装したことがあるが、Wallstreetは初めてだ。バラし手順を、ifixitというサイト(http://www.ifixit.com/Guide/ )で確認しながら、ハードディスクを取り出した。

この頃のPowerBookはハードディスクの換装などがしやすく設計されているのに驚いた。超簡単だった。6GBだった。

あとは取り出したハードディスクを外付けドライブケースにいれて、自分のMacに接続し、内容を確認するだけ。システムはOS9で、約4.8GBを使用。データを吸い上げて、DVD-Rに2枚に分けて焼いた。

ところで、このPowerbookG3のコードネームは、Wallstreetとばかり思っていたのだが、クロックが266MHzのは、Wallstreet II もしくは、PDQ (Prrity Damn Quick) というらしい。ついでに、PowerBookG3シリーズの見分け方も参照した。

PowerBook G3 Computers: 各モデルを区別する方法
(http://support.apple.com/kb/HT2287?viewlocale=ja_JP&locale=ja_JP )

PowerBook G3 Series (Bronze keyboard): 他の PowerBook G3 Series コンピュータとの違いは何ですか?
(http://docs.info.apple.com/jarticle.html?artnum=58328 )

さて、このこのPowerBookG3/266 (Wallstreet II) はディスクの吸い出しができれば、もう要らないそうだ。起動できれば、それなりに使えるかもしれない。ということで、再生のためのコストを考えてみた。

内蔵バッテリーは、探せばきっと、2万円くらいで入手できる。

バックアップ用バッテリーもだめになっているに違いない。バックアップバッテリーは、Macパラダイス で8750円で見つけた。

ACアダプタは、サンワサプライのACA-A11を発見! 直販 だと6780円だが、キットカット では4980円で売っていた。キットカットで、エレコムのACDC-AP2400BK も3280円で発見。こっちのほうが安い!

サンワサプライのはコードを取り替えて新旧対応しているが、エレコムのは先端部分だけで対応している。そういえば、かつてはこの先端部分だけのアダプタがあって、ジェネレーションギャップなんとかという商品名だったように思う。

というわけで電源まわりだけで、3万数千円。

OS9を動かすコストとしては、たとえば中古のPowerBookG4/400が4万円くらいで入手できる(オークションならもう少し安価)が、バッテリー系を新調するコストは同じかもしれない。何も手を入れずにそのままWallstreetを起動するだけになるが、妥当な費用と言える。

だれか要りませんか?


金 - 8 月 29, 2008   12:02 午前