2時間超ビデオを1枚に収めるためのビットレート


先日LD(レーザーディスク)からDVD化した「カルメン」はiPodで音楽だけをよく聴いているのだが、久々に映像と一緒に観たら、画質が極端に悪いことを再確認した。あわててつくったのでDVD2oneX(Ver.1.4)で圧縮したからだろう。LD再生ではきれいなだけに、もう少しきれいな映像を観たい。

以前、発表会ビデオを1枚に収めるために苦労したことを思い出した。マツケンサンバIIを踊る子どもたちの映像部分で画質がおちないように、その部分だけビットレートを下げずにMPEG2化して、多の部分は極端に圧縮し、さらに音声はすべてドルビーのAC3フォーマットにして圧縮した。

カルメンの編集データがまだ残っていたので確認すると、150分の音声データだけで1.5GBもある。平均4000kbpsでエンコードしたMPEG2ビデオで4.2GB。音声をAC3にコンバートすると、200MBになった。これだとこのまま1枚に収まる気がするが、メニュー用映像が結構容量喰ったりするので、安全のためにもう少し圧縮した方がいいかもしれない。

どの程度ならDVD2oneより奇麗な状態か? 分からないままに2500まで落としてみたらエンコードに3時間半くらいかかったが、2.6GBになった。ちょっと圧縮しすぎたかも。それでもDVD化した画像と比べると、色に深みがあって、エッジもしっかりしてるし、ノイズも少ない。

まだディスクに余裕があるのでもう少し高いレートにすることができる。4000kbpsと2500kbpsの中間をとって3200kbpsなら3.2GBくらいになるということかな。ならばもう少しいけそうなので、3500kbpsくらいに設定してみよう。今度は4時間くらいかかって3.6GBになった。ちょうどいい。

実はエンコードを始める前に、ハードディスクレコーダなどではどのくらいのビットレートで録画しているのかを確認みようと調べてみたら、DVD-R 1枚の DVD-Video には何時間のビデオを入れられるか 、というページを見つけた。このページをみて、計算によって適性値が簡単に求められるという基本的なことを忘れていた自分を恥じる。きっと計算式考えるのが面倒くさいから避けて通ってたんだ。

上記ページを要約すると、DVD-Rの容量(2進表記)は、4.3GB=4482MBだが、DVDの標準画質は1枚に133分の映像が収まるように規定されているので、データ転送量は次の式で計算できる。

1分当たり:4482MB÷133分=33.37MB(=266.96Mbit)
1秒あたり;266.96Mbit÷60秒=4450Kbps

音声部分に384Kbpsを使うとすると、映像部分のビットレートは、4066kbps

一方、最高画質はDVD-Video側で最大のビットレートが10.08Mbpsと決めれているが安全をとって9.8Mbpsとすると、音声部分をドルビーデジタル(AC3)の最高音質(448kbps)にして、映像に9352kbpsを割り当てられ、約1時間の映像を収めることができる。
できるだけ詰め込みたい場合は、映像2Mbps、音声224kbpsで、約4時間26分。

つまり、最高画質と最大収録時間との間は、上記計算式で求めればよい。
計算式を一つにまとめると、4482Mbyteは35,856Mbitだから、150分の映像データだと、

1秒あたりの転送量:35,856 ÷ 150 ÷ 60 = 3.984 Mbit ( =3984kbit ?)

ここから音声に使う384kbpsを差し引くと、映像部分は、3600kbpsまで使うことができる。



日 - 7 月 29, 2007   10:09 午前