- レ:運指(指遣い)記号。琴古流、都山流、上田流とも同じ。1尺8寸管ではG音。連音は第四孔の押さえ。
●|●●○○ 甲、乙音あり。第1孔の塞ぎ方により、メリ音の半音階の変音を発生。
- 鈴慕:(れいぼ)。鈴法、霊慕、恋慕ともかく場合がある。普化宗尺八の宗祖である普化禅師の鐸杖の響きを鈴に見立て、鈴イコール普化禅師であることから、普化を慕う、あるいは、普化の教えを慕う意味もある。また、恋慕ながしが転じたものであるとも言う。九州鈴慕(九州流しとも言う。また、山越えと言う曲も九州鈴慕系であるが旋律は違う)、築紫鈴慕、など。
- 鈴法寺:(れいほうじ)関東の普化宗寺で、一月寺と共に普化宗両本山と言われた。青梅の旧家吉野家の庇護を受ける。明治4年太政官布告により廃寺。海我(住職にはなっていない)が寺の後始末をする。鈴法寺跡サイト鈴法寺過去帳について、「琴古流尺八史観」(中塚竹禅著)の111頁に鈴法寺過去帳を活字掲載されていますが、同世代の人物名が二名ずつ記載されていて、其の没年に二、三百年の開きがあることに疑問を呈しておられる。この過去帳に付いて検証してみるに、どうも鈴法寺1九世山堂無月禅師の後で、大光南州大居士が独立して、新たに安楽寺が生まれている。鈴法寺系の方は廿世山養風禅師に引き継がれることとなる。また、安楽寺廿二世竹渓嘯虎禅師の代に至り鈴法寺に適任の二十八世看主が見つからないので鈴法寺に入り、安楽寺は吸収される。そして、この竹渓禅師によって、あるいはこの頃に鈴法寺過去帳が作成されたものではないかと推測できるのである。