ある風車被害者の独白3
       

 私は簡易測定器
                        2012年5月29日


 


私は風車の被害者です。先日、風車の立ち並ぶ山の向こうの親戚宅に行ったのですが、低周波音の音圧から、風車までの距離が脳裏に浮かびました。地図で距離を確認すると近似でした。音圧も距離感もいつのまにか体が習得し、簡易の測定器に化してしまったようです。

知人宅の離れにあるエコキュートも、以前はその存在を一顧だにしなかったのですが、いつのまにかエコキュートも嫌悪の対象に変わり、知人宅への訪問を控えるようになっています。風車による、長期にわたる低周波音曝露のため、低周波音に敏感となった結果、他の低周波音源にも反応するようになったのでしょう。家庭用機器も静音化技術が取り入れられた冷蔵庫やエアコン、エネファームと危険なものが普及しているようですが、恐ろしい世の中になったものです。

風車の寿命は17年前後。最悪、後十数年で撤去されるでしょうが、それまで私の寿命が持たないでしょう。落雷で風車が炎上、台風で損壊というニュースを聞くと羨ましくなり、台風の襲来を待ち望んでしまうような、口には出せない思いになります。

農作と自営業で、働き詰めに働いて、子供3人に高等教育を受けさせ、やっと悠々自適、のんびりと老後を過ごそうと思った矢先でした。苦労を厭わず、長年、頑張ってきたはずですが、こんな不運に襲われるとは思ってもみませんでした。

 




由良町畑地区から